【金融便利帳】 |
※ |
このコーナーは、とかく専門的でわかりにくい金融に関する用語や様々な疑問について、わかりやすく解説するものです。 今月のキーワードは「EDINET(開示用電子情報処理組織)」です。 |
EDINETとは・・・ EDINET(エディネット)とは、「証券取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム(証券取引法第27条の30の2に規定する「開示用電子情報処理組織」)」のことであり、その愛称は「Electronic Disclosure for Investors’ NET-work」の頭文字から成り立っています。 これは、証券取引法に基づくディスクロージャー制度を電子化しようとするものであり、これまで紙媒体で提出されていた証券取引法の規定に基づく有価証券報告書、有価証券届出書、公開買付届出書等の開示書類等について、その提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続を電子化することにより、提出者の事務負担の軽減、投資家等による企業情報等へのアクセスの公平・迅速化を図り、もって証券市場の効率性を高めることを目的として、開発されたものです。 具体的には、有価証券報告書等の開示書類に記載すべき情報をインターネットを利用したオンラインで財務(支)局へ提出することで、これらの開示情報を財務(支)局の閲覧室や証券取引所等に設置するパソコンのモニター画面によって公衆の縦覧に供するとともに、行政サービスの一環として、これらの開示情報を金融庁や財務(支)局のホームページで公開するなど、インターネットを利用して広く一般に提供することを可能にしたシステムです。 |
|||
|
|||
導入の経緯 平成9年6月13日付の証券取引審議会の報告において、「ディスクロージャー情報は、何よりも投資家に利用され、理解されなければ、適切な投資判断には貢献しない。ディスクロージャー情報へのアクセスを容易にし、市場に関連する各種の情報産業・情報サービスを育成するとの観点からは、ディスクロージャーの電子化、インターネットによる情報の提供などを実施するべきである。これについては、システム設計のための準備が進められており、今後とも、早期実現に向けて対応を進めるべきである。」として、ディスクロージャー情報へのアクセスの改善が言及されました。 さらに、平成11年3月閣議決定の「規制緩和推進3か年計画(改定)」や平成11年12月の金融審議会第一部会報告等において早期実現が求められたほか、平成11年12月内閣総理大臣決定のミレニアム・プロジェクトにおける「電子政府の実現」プロジェクトとして取り上げられました。これらを背景に、平成12年5月に「証券取引法及び金融先物取引法の一部を改正する法律」が成立し、21世紀を展望した金融サービスに関する基盤整備として、企業内容等の開示制度の電子化について所要の措置が講じられました。 ディスクロージャー制度の電子化は、開示書類の種類毎に順次実施してきており、平成13年6月に有価証券報告書、半期報告書等について、平成14年6月に有価証券届出書、発行登録書等について、平成15年6月には大量保有報告書等について、それぞれ電子化が可能となるよう、関係法令等の整備及びシステム構築に取り組んでまいりました。 また、本年6月1日から有価証券報告書や有価証券届出書等の電子開示手続の提出・縦覧手続についてEDINETの使用が義務化されており、これに対応するため、平成16年5月に証券取引法施行令や内閣府令等の改正を行ったところであります。 |
|||
|
|||
今後の展望 EDINETによる開示書類の提出会社数(国内会社)は、運用開始当初(平成13年6月末)の約500社から平成16年3月末時点では約3,900社へと増加しており、また、インターネットを通じた情報公開サイトへのアクセス件数も平成15年度(平成15年4月〜平成16年3月)では約83,600件(月平均)を記録しております。 「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003(平成15年6月27日閣議決定)」における金融庁のモデル事業としてEDINETが採択されたことを踏まえ、より多くの方が快適にご利用いただけるよう、利用者の意見を勘案しながら、利便性や効率性の更なる向上を目指し、更なる基盤整備や印刷機能や検索機能の拡張等を図ることとしております。また、本年6月23日の金融審議会第一部会報告において、「英文開示に関する対応として、XBRL形式(コンピュータ言語の一つ)でのシステム化に取り組み、EDINETのより一層の活用を図る」として言及されるなど、今後、将来の証券取引法の開示制度の整備に関しても、適時・適切に対応するためのシステムの開発・整備に取り組む所存であります。 企業内容等の開示書類の電子化という証券市場のインフラ整備を行い、企業情報の迅速かつ簡易で安全な提供を行うことにより、企業情報へのアクセスの増加・投資機会の飛躍的向上、投資拡大による発行体企業の資金調達の効率性の向上が見込まれ、ひいては日本経済の活性化にも繋がるものと期待されますので、今後も企業内容等の開示書類の電子化を積極的に推進していく必要があると考えております。 |
〇 金融庁「子ども見学デー」への参加者の募集について 子どもたちに対し業務説明や職場見学などを行うことにより、親子のふれあいを深め、子どもたちが夏休みに広く社会を知る体験活動の機会として、中央省庁等が業務説明や職場見学などを行う「子ども見学デー」(文部科学省主催)については、本年も各省庁等が連携して、8月25日(水)〜26日(木)に実施されます。 金融庁としても、この機会にあわせて暮らしの中の金融の働きや金融庁の仕事についての理解を深めてもらうことを目的として、以下のプログラム(事前予約制)等により実施を予定しています。 プログラムの詳細や応募方法等について、詳しくは金融庁ホームページの「お知らせ」のコーナーから「金融庁の『子ども見学デー』」にアクセスしてください。 皆様のご応募をお待ちしております。 |
|||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||
|
〇 大臣・副大臣への質問募集中 本号では休載させていただきましたが、アクセスFSAでは、読者の皆様から寄せられた金融を巡る大臣や副大臣へのご質問に、大臣・副大臣が直接お答えする【竹中大臣に質問!】、【伊藤副大臣に質問!】のコーナーを設けております。「金融庁のやっている金融行政って、よくわからないんだけれど、大臣・副大臣にこんなことを、是非、直接聞いてみたい!」というご質問がございましたら、金融庁ホームページの「ご意見箱」にお寄せください。その際、ご意見箱の件名の欄には、必ず「大臣に質問」あるいは「副大臣に質問」とご記入ください。また、本文の欄にご質問の内容をご記入下さい。ご意見箱のコーナーには、「45行以内」とありますが、「大臣に質問」、「副大臣に質問」の場合には、ご質問の趣旨を明確にさせていただくために、恐縮ですが100字以内に収めていただきますようお願いいたします。お寄せいただきましたご質問の中から1問選定させていただき、「アクセスFSA」において大臣または副大臣の回答を掲載させていただきます。大臣・副大臣へのご質問がございます方は、「ご意見箱」へどうぞ。また、「大臣・副大臣への質問募集中」にもアクセスしてみてください。 |
〇 新着情報メール配信サービスへのご登録のご案内 金融庁ホームページでは、新着情報メール配信サービスを行っております。皆様のメールアドレス等を予めご登録いただきますと、毎月発行される「アクセスFSA」や日々発表される各種報道発表など、新着情報を1日1回、電子メールでご案内いたします。ご登録をご希望の方は、「新着情報メール配信サービス」へどうぞ。 |
※ | マークのある項目につきましては、から公表された内容にアクセスできます。 |