五味金融庁長官記者会見の概要

(平成18年7月10日(月)17時01分~17時09分 場所:金融庁会見室)

【質疑応答】

問)

先週、自民党の貸金業に関する小委員会が結論を出されまして、出資法の上限金利の引き下げ、利息制限法の方向にということで、これは具体的に金利の設定の仕方で3つほど選択肢を挙げられるような報告をまとめていたかと思いますが、この点についての受け止めと、今後の金融庁としての検討方針についてお伺いしたいと思います。

答)

3日木曜日に与党で貸金業制度等に関する基本的考え方というのがまとめられたわけでございますが、その中で出資法の上限金利を利息制限法の金利水準に引き下げるという方向性が示されております。金融庁と致しましては、この方向性を踏まえまして、関係省庁と連携しながらこれを具体化するための必要な検討を進めていきたいと考えています。

それから同じ基本的考え方の中に、政府に実務上のフィージビリティ等について検討を求めるというようにされている点がございます。これらの点については、この夏の間に関係省庁と連携して鋭意検討を行います。そして、8月下旬を目標にこれを与党に提示をさせていただきまして、再度内容について等々ご相談をしていきたいと、こんな形で取り組んでいきたいと考えています。

問)

市場でゼロ金利政策の解除の観測が高まっておりまして、この件で預金者還元を意識してか、銀行の中では預金金利、短い期間の定期金利、預金の金利の引き上げに動くところも出てきておりまして、この点についての受け止めについてはいかがかということと、金利というものが出てきますと、金融機関の経営で調達ですとか、運用、インターバンクの資金の流れ等々、色々な影響が出てくるかと思いますが、もう少しこの点、中長期的に監督上留意される点がございましたらお聞かせいただきたいと思います。

答)

まず、預金金利に関連しお尋ねですが、預金金利の水準をどのように設定するかというのは、金利情勢等を踏まえて各金融機関が自らの経営戦略の中で、判断をする事柄ということでございます。当局と致しましては、各金融機関が自らのビジネスモデルを踏まえまして、健全な競争を行うということの中で、顧客サービスが向上していくのは望ましいことであるという風に考えております。こうした面での金融機関の経営努力を金融庁としては、今後とも期待をしたいと思っておりますし、また、引き続き利用者保護といった観点から適切な監督をしていきたいと考えています。

ゼロ金利解除の見通しが強まってきているという環境の中での監督にあたっての留意点でありますが、このゼロ金利政策の解除というのが仮に行われました場合に金融機関に与える影響というのは、これは金融機関によって全く区々であろうというふうに考えます。一般論でご解説しますと、仮に今後金利が上昇するということになりました場合、一方では債券価格が下落をして、それによる評価損というものが、金融機関に発生すると考えられます。他方でゼロ金利政策の解除の背景というものが、デフレの脱却、或いは企業収益の改善といったような経済・物価情勢の変化によるものである、ということで、そういうことであるとしますと金融機関にとりましては信用コストの低下ですとか、保有する株式の価格の上昇ですとかといったようなものが発生をしてくる。これによって収益や資産評価の面でプラスという効果が出てくることも可能性としては考えられるということがございます。もちろん、信用コストというのもトータルとしてはそういう可能性があるということでありましょうが、個々の貸付先を見た場合には金利の上昇というのが、貸付先の収益が逆に悪化要因となるケースがあり得るわけで、この場合は信用コストというのが逆に重くなる方へ動かざるを得ない。色々なことが起こり得るということであります。仰るように調達・運用という関係で言えば、一例としては金融機関の資金・利ざやが金利の上昇により改善をするという可能性はあり得るわけであります。全てがそうなるかどうかはともかく、可能性としてはあり得る訳でございます。

色々申し上げましたけれども、金融機関の経営というものにゼロ金利政策の解除がどのような影響を与えるかというのは、従いまして理論的にも様々なルートが考えられますし、その影響の程度というのも各金融機関の持っているリスクプロファイル、或いはその経営戦略といったようなものにより様々であるというふうに考えられます。いずれにしましても当局としてやらなければいけないことということになりますと、各金融機関がそれぞれの経営状況を自ら的確に把握をしていただいて、そして先ほど述べましたようないくつかの例、こういった外部の経営環境、この場合は金利の上昇、外部環境の変更がその経営に与える可能性のあるリスクについて、このリスクというのは例として挙げましたのが、市場性のリスク、信用リスクというものを例として挙げましたが、色々あり得る訳であります。それもプラスの影響、マイナスの影響、それぞれあり得る訳です。こうした、このリスクの存在の認識と、それからそのリスクが金利の上昇によってどのように顕在化していくかというようなことをきちんと経営として把握をしていただく必要があります。当局はこうした金融機関のリスク管理の態勢がこの外部環境の変化によって、外部環境の対応に適切に対応できるように構築されているかどうか、この点について、検証を監督・検査両面においてしていくことが必要であるという認識でおります。

(以上)

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