五味金融庁長官記者会見の概要

(平成19年1月29日(月)17時01分~17時09分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

私からは特にございません。

【質疑応答】

問)

先週、三井住友銀行が、米国の金融監督当局からマネーロンダリング監視に不備があるとして業務改善命令を受けました。邦銀では三菱東京UFJ銀行が昨年12月、同様の処分を受けております。三菱東京UFJ銀行については、大阪の財団法人「飛鳥会」の元理事長との不適切な関係も指摘されており、コンプライアンス態勢に懸念が持たれているところです。こうした状況を踏まえ、長官として、日本のメガバンクも含めた銀行界のコンプライアンス態勢をどう評価されているか、また、今後それをどう監視・監督していくか、ご所見をお願いします。

答)

銀行業界におきましては、法令遵守に重大な問題があるということで、当庁から、或いは財務局から、或いは外国の監督当局から行政処分を受けるといった事例が続いておりまして、こうした点は非常に残念に思います。

銀行のコンプライアンス態勢の評価というお尋ねですけれども、金融機関、なかんずく銀行と申しますのは、信用を支えるというところに存在意義があります。そしてまた、信用に支えられることで初めて成り立つという存在でもあるわけです。こうした業界においては、コンプライアンスというのは単に法律を守るということだけを意味するわけではございません。企業倫理の確立ということが求められるわけでございます。倫理観ですとか良心ですとかいったものは、例えて言えば筋肉と同じものでありまして、それを持っているだけでは役に立たない。日々これらを機能させる、使うことで初めて役にも立ち、強くもなる性格のものでございます。処分を受けていない銀行も数多くあるわけでございますけれども、そういった銀行も含めまして、銀行界全体として、今私が申し上げましたような視点で、不断の努力をしていただく必要があると考えております。金融庁といたしましては、金融機関が、特に銀行がこうした意識を確立し、態勢の整備・構築を進めることで、日本の金融機関や金融システムに対する信頼が一層向上していくことを期待しておりまして、こうした観点から必要がある場合には、金融庁としても適切な対応を行ってまいりたいと考えております。

なお、米国当局から業務改善命令を受けました二つの銀行に言及されましたが、この二つの銀行には、米国当局の命令を真摯に受け止めまして業務改善を行っていただく必要があると考えております。また、三菱東京UFJ銀行と財団法人飛鳥会との関係に関する言及がございましたけれども、この点に関して報道があったということは承知しておりますけれども、この点に関してと申しますのは、この点に関して金融庁がある行動をとるのではないかとの報道があったことは承知しておりますが、三菱東京UFJ銀行に対して特に行政処分を行ったという事実もございませんし、一切コメントは控えさせていただきます。

問)

明日、我が国金融・資本市場の国際化に関するスタディグループの初会合が開催されます。日本の金融・資本市場の現状をどう評価されているのか、今後、スタディグループでどういった議論が展開されることを期待されているのか、お考えをお聞かせください。

答)

少子高齢化、あるいはグローバル化が進む中で、これからも日本の経済が安定的に成長を続けるためには、金融の分野において「貯蓄から投資へ」という流れを確たるものにしていく、それにより我が国の金融・資本市場の国際競争力を強化することが急務であるという認識でございます。裏返しますと、こうしたことが必要な状況に現在日本はあるということでございます。そうした視点から、スタディグループにおきましては国際的に魅力ある金融・資本市場の構築を目指すことに向けまして、制度面、或いは人材面、専門サービスの水準の問題、或いは金融関連、或いは金融非関連ではあるが金融周辺の各種インフラ等、多岐に渡る課題について幅広い観点からご議論していただくことが必要であろうと思います。現在、具体的にこういう議題をいつにというところが、もちろんまだスタディグループが始まっておりませんから、決まっているわけではございませんが、概ね、当局としてはこういったことを是非ご議論いただきたいということで委員の皆様にお願いをしているところでございます。

問)

G7が近くありますが、ヘッジファンドの規制が議題に取り上げられるという見通しがありますが、そのヘッジファンドの規制について、長官のお考えをお聞かせください。

答)

ヘッジファンド規制について、各当局それぞれの視点からそれぞれ勉強しているというのが基本的な今の状況だろうと思います。ただ、いずれの規制方法を検討するにしてもその基本にありますのは、ヘッジファンドの活動がシステミックリスクに繋がるようなことの原因となるということを未然に防止をする、或いは、そうしたことが起こらないような実態の把握を可能にしておくといったところにあるのだと思います。具体的に、そのために何を当局がしなければいけないかという点で、各当局それぞれ研究をしているということであろうと思います。金融庁の場合には、現状ではもちろん、日本でのヘッジファンドの活動自体がそう大きなものではないということもございますし、プライムブローカーというのも日本にはいないということがありますので、シティやウォールストリートとはちょっと状況が違うのですが、先ほど申し上げましたシステミックリスクとの関連ということで言えば、やはり日本の金融機関とヘッジファンドとがどういう位置関係にあるのかということを金融機関を監督する権限のある当局として、その金融機関を通じて把握をしておくということ、そして、そこに何か注意するべき点がある場合には金融機関を監督するという権限の中から、その危険の芽を摘み取るような行動を取っていくということが基本であろうと、これが現在の考え方でございます。

問)

直接そのヘッジファンドに対して、監督を強化するというのは適切ではないということでしょうか。

答)

ファンド自体については金融商品取引法の枠組みの中で、ほとんどのファンドについてその実態は把握できますし、また、把握する必要のあるものが別途生じたということがあれば、それはその時考えればいいということであろうと思います。全く野放しになっているということで、金融庁が何が起こっているか金融機関に聞く以外には何の手段もないという状況になっているわけではありません。

(以上)

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