五味金融庁長官記者会見の概要

(平成19年3月12日(月)17時00分~17時12分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

私の方からは特にございません。

【質疑応答】

問)

幹事社から質問させていただきます。まず、1点目ですが、東京証券取引所がこの後17時半から日興コーディアルグループの取扱いについて会見を行うということで、上場廃止の是非についての発表があると思われますが、この事実関係について何らかの把握はしていらっしゃるのかどうかということが1点と、廃止か維持かはわかりませんが、その結果を受けて、金融庁として今後の証券市場等への監督をどのような点を留意されて行われるかということについてお答えください。

答)

5時30分から東京証券取引所において記者会見があるということは伺っておりますが、その内容に関しましては、東京証券取引所の会見に係る話でございますので、私からはコメントを致しません。いずれに致しましても、個別の銘柄に関する上場の取扱いは、その上場会社の状況を踏まえまして、取引所規則に照らして判断をされるということで、その判断についてはその取引所に一定の説明責任があるというふうに理解をしております。上場廃止か否かということについては、まだ決まっていないわけですから、そうした点について何か仮定をおいてコメントを申し上げるということは控えたいと思います。

問)

2点目ですが、この日興コーディアルグループの上場廃止の是非の審査の過程で、廃止というような見通しが出たり、様々な予想が出ることによって、一部投資家の間で混乱が生じているのではないかという指摘もありまして、上場廃止の基準をより明確なものにすべきではないかと、より精緻化するなどといった改善の余地がないのかどうかというのと、あるとすればどのように改善するべきだとお考えになられるでしょうか。

答)

繰り返しになりますが、上場会社の状況を踏まえて、取引所規則によって、取引所が判断するという事柄であります。一般論で申しますれば、証券取引所といいますのは、証券市場の重要なインフラでありまして、安定的で円滑に運営されていくということが重要であります。取引所においては、従って、市場の状況等を踏まえて必要な制度整備等に取り組むといったことなど、信頼される市場の実現に、不断に努めていく必要があると考えております。上場制度全般に関しましては、例えば東京証券取引所では、「上場制度総合整備プログラム」というものの策定をなさいまして、具体的な取引所規則の見直しに取り組んでおられると考えております。こうした議論の行方を当局としては見守っていきたいと考えています。

問)

貸金業法の施行に伴う上限金利の規制強化や利息返還請求の増加を受けて、貸金業者の経営環境が急速に悪化していると見られます。そうした中で、利用者への貸し渋りや強引な回収、または債権の売却に伴う個人情報の流失といった問題が発生することも懸念されておりますが、現状ではこうした事態が起きていないのかどうかというのが1点と、また、監督上の対応についてお聞かせください。

答)

最近の貸金業者の経営環境を見てみますと、利息返還請求が急増しているということ、或いはお話がありましたように、貸金業法の改正といったようなこと、こういった種々の要因が作用しておりまして、この経営環境が大きく変化しつつあります。比較的体力のある大手においても、リストラ策が公表されるというような経営方針の見直しの動きが出てきておるわけでございます。こうしたことに伴って、様々な問題が発生しうるのではないかということでございますが、金融庁は必ずしも全てのトラブルを把握する立場にないわけですが、金融サービス利用者相談室等において受け付けました苦情・相談、これは当然貸金業関係のものも大きなウエイトを占めておりますが、こうしたものの中に違法性の疑われるような事案がありましたらば、財務局所管の企業でありますれば、財務局を通じて個々に事実関係を把握するということ、また都道府県が監督をしている業者でありますれば、その都道府県当局に連絡を取るというようなことを行って対応をしてきております。特に、昨今の経営環境の変化という状況の下では、貸出の姿勢でございますとか、或いは事業の継続に関する判断ですとかこういったものが従来とは違ったものになってくるということは十分想定されますので、特にこうした苦情・相談といったものを通じて、違法な行為が行われないように、或いは起こっているとすれば、それは是正できるように、殊更に意を用いていきたいと考えております。それから、回収、或いは債権売却に伴う様々な情報の取扱いに関しましては、以前にご説明しましたが、府令と事務ガイドラインを昨年末に改正しております。これによりまして、廃業の届出、これを通じまして、債権譲渡ですとか、或いは回収の方針、更には廃業後の帳簿や個人情報の取扱い、こういったものについて把握しうるように手当をしておりまして、これを活用いたしまして今後とも都道府県等の関係当局と連携して、適切な対応をしていきたいと考えています。

問)

先週、シティグループが日興コーディアルに対してTOBの発表をいたしましたけれども、世界最大の金融グループと日本の証券業界3位のグループの提携に対して期待するところ、ご所感をお願いいたします。

答)

包括的業務提携、或いはTOBというご発表がございました。民間企業個社の関係のお話ですので具体的なコメントは控えなければなりませんが、一般論で申しますと、金融機関等の経営再編が行われるということでございますならば、それを通じてガバナンスの強化や質の高い経営管理が実現するということを当局としては期待しております。また、当然のことですが、公開買い付けを行うということであれば、法令に則って、公正透明な形で行われなければならないというように存じます。再編、或いは業務提携、さらにはTOBというようなことで、株主の構成が変わるというようなことは、金融業界に限らずどんな業界でもあることだと思いますが、特に金融業という信用或いは公共性というものへの要請の高いところにおきましては、どのような方が株主になられようとも、その株主からさらに良い経営管理というものが出てくるということは、非常に大事だと思います。提携がガバナンスの向上に資するということを期待したいと存じます。

問)

先週、証券取引等監視委員会が、コマツの件で金融庁に対して勧告をしましたけれども、コマツのような大手企業が、故意ではないということなのですけれども、インサイダー取引を行ったということについて、上場企業に対して示唆的・教訓的なことがあるのではないかと思いますが、長官のお考えをお聞かせ下さい。

答)

一般論でのご対応でよろしいのかと思います。会社経営をなさっていますれば、自社株の取扱いをはじめとして、様々な場面で株式の取引というものを行うことになります。そうした時に、市場の公正という観点から作られている規制というものを常に念頭に置いていなければならない、当たり前なのですけれども、これを是非念頭に置いていただきたいと思うのです。投資として利益を求めて積極的な投資活動を行われる場合、これは当然のことですが、そうでないケースもあります。経営上の必要で自社株を買うというケースもあるわけで、そこに利益を得ようという意図が必ずしもない場合であっても、市場の公正を保つためのルールというのは当然に適用されますし、そういう場面であっても適用されていなければ、公正な価格形成ということには、影響が出てくるわけですので、市場を通じて行動をするという時には、市場のルールに常に目配りをしていなければならないわけでありまして、視野を狭めることなく、そうした点を十分に考慮していただきたいと思います。特に、大きな上場企業になれば、様々な場面でこのようなリスクに直面しますので、気を付けていただきたいと思います。

(以上)

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