五味金融庁長官記者会見の概要

(平成19年7月9日(月)17時00分~17時05分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

私からは特にございません。

【質疑応答】

問)

先週、三菱東京UFJ銀行が金融庁からの業務改善命令に対して、改善計画を提出されたということですが、役員報酬の減額という形で経営責任を示されたわけですが、計画全般について長官のお考えとご感想をお聞きしたいと思います。

答)

6月11日に出しました業務改善命令、二つございまして、一つは海外業務、もう一つは投資信託販売業務、この二つに関連するものでございました。計画概要は公表されておりますけれども、一つには海外業務の適切な運営を確保するための方策というものがかなり網羅的に示されております。また、投資信託販売において、顧客保護の観点を踏まえた業務運営を確保するための方策、これも幅広く示されております。更に、お話がありましたように、責任の所在の明確化、これを図る観点から、役員の報酬カットなども盛り込まれたと、こういった形のものになっております。当面、我々は、この提出されました計画書の内容を、精査・確認をさせていただきます。その後、この改善策の実施状況、これをフォローアップをさせていただきまして、この計画が、真に実効性を持って、この銀行の経営の改善に役立っているかどうかということを見させていただく、こういうことになります。この銀行に限らず、大手の銀行、皆さん、不良債権の軛を脱して、新しい経営に向かって進んでおられるという認識でおりますけれども、不良債権問題が解決したら昔の銀行に戻っただけだったということでは、折角の十年間は何だったのか、という形になるわけでありまして、当局と致しましては、できるだけ、高度なリスク管理、或いは経営と、こういったものを、身に付け、また、発揮していただいて、それによって質の良い金融商品等を、メガバンクが国民に提供をし、利用者利便の向上に、経済の発展に資するように行動していただく。これが大変大事であるというふうに思っています。個々の計画の内容というのが、フォローアップということになりますが、姿勢として、そうした姿勢で、不良債権問題が解決した時に、別の問題をまた抱えこんでいるというようなことは、早く卒業していただきたい、そう思います。以上です。

問)

りそな銀行で、98万件の顧客情報紛失ということがあったらしいのですけれども、何か把握されていることはありますか。

答)

顧客情報の紛失があったということの公表は伺いました。事案の概要は、おそらく、その公表の中に出ていると思いますけれども、銀行として、顧客情報を、より適正管理するための、集中保管という、こういう作業をしている過程で資料の一部の紛失が判明したと、こういうことのようでございます。私が把握しているのは、そういった程度まででございますが、これは、顧客、特に個人情報が相当入っているようです。氏名ですとか口座番号ですとか。利用者の信任を確保するという意味で、個人情報の紛失というのは、大変重大な事態であると思います。この点については、かねてから金融庁としてガイドラインなども出させていただいて、こうした事態が発生しないようにということで管理をお願いしているわけです。ぜひ、再発防止策というものを適切に講じていただきたいと、また当然ですが、こうした個人情報の、特にお客様に対する対応というものを、迅速にお願いをしたいとそう考えます。

(以上)

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