佐藤金融庁長官記者会見の概要

(平成20年3月3日(月)17時00分~17時16分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

私の方からは特にありません。

【質疑応答】

問)

先ほど急に飛び込んできた話ですが、野村ホールディングスが4月1日からの経営陣の新体制を発表したのですが、サブプライム問題で大きな損失を出しただけに、その人心一新を図るというような見方も一部あるようです。詳細はまだわかっていない部分もあるのですが、そのあたりのご所感等ございましたらお願いいたします。

答)

個別金融機関の経営体制、人事の話でございますので、私の立場から特段コメントをすべき事項はございません。

問)

先週月曜日に信用金庫で送金の障害がありましたけれども、決済システムに重大な影響を及ぼす恐れがあったわけですので深刻な問題かと思いますが、そのあたりのご所感と、今後の金融庁の対応についてお願いします。

答)

先週の月曜日、2月25日に、信金中央金庫の業務委託先、子会社でありますが、信金情報システムセンターにおいてシステム障害が発生し、同日における信用金庫から銀行等の他業態の金融機関宛の振込約74万件が未処理となりました。なお、翌日26日未明にシステムは復旧し、25日における約74万件の未処理取引は26日午前中には解消したと承知をしております。本件システム障害の原因については、為替電文を制御する基本ソフトウェアに不具合があったためという報告を受けております。

金融機関のコンピュータシステムに障害が発生した場合には、銀行法第24条に基づきまして、障害の概要、発生原因、復旧までの対処状況等について、障害等発生報告書を提出することとなっておりまして、本件についても随時報告が提出されているところであります。更に、本件については、かなり規模の大きいシステム障害であることや、障害の原因の解明・復旧に時間を要したことを踏まえまして、システムの復旧が遅延したことに対する原因分析を含めた徹底的な原因究明と顧客対応の状況等について、銀行法第24条に基づいて改めて追加の報告を求めているところであります。

ご指摘いただきましたように、金融機関のコンピュータシステムが安全かつ安定的に稼働するということは、決済システム及び金融機関に対する信頼性を確保する大前提でありまして、今回信用金庫において大規模なシステム障害が発生したことは、極めて遺憾でございます。金融庁としては、提出された報告により、詳細な事実関係、障害の原因、問題点を把握し、その改善・対応策について精査するなど、適切な対応に心がけていきたいというふうに思っております。

問)

空港整備法の改正案から外資規制の項目が外れることになったのですが、金融庁は従来、外資規制の導入について反対の立場を取られてきたと思います。こうした事態になったことについてのご所感と、これから改めて外資規制をどうするかという議論が始まると思うのですが、それに金融庁としてはどのように臨まれるかというところを教えてください。

答)

空港の外資規制に関しましては、先週末、2月29日金曜日の閣議後の閣僚懇談会において、国土交通大臣から以下のような考え方が示されたと承知をいたしております。すなわち、「外資の積極的な導入による開かれた日本の実現と、安全保障のための空港などの基本インフラの機能確保の両立という要請にいかに答えるか、もう少し時間をかけて検討する必要があるとの見地から、空港への規制のあり方について、諸外国における政府の関与のあり方等も参考にしつつ、幅広く検討して年内できるだけ早く結論を得る等の取扱いにしたい」というご発言でございました。

金融庁としては、かねてより重要な社会インフラへの投資のあり方については、一方で業務・事業の公共性の程度に応じた公的規制の必要性ということと、他方で、我が国金融・資本市場の競争力強化という政府としての大きな優先課題を推進していくという観点、この二つの事柄の整合性を確保するということが重要である旨申し述べてきたところであります。今後の政府内での検討に際しても、このような考え方から十分に連携し、協力してまいりたいと思っております。

問)

本日午前中に、新日本監査法人の元公認会計士がインサイダー取引をしたという新日本監査法人の調査結果が公表されました。本来、市場の公正性・透明性をきちんと正すという立場である公認会計士による、あまりない事案だと思われるのですが、今回の事件を率直にどのように受け止めていらっしゃるのか、また今後、金融庁としてこの事案にどのように対処していかれるのか教えて下さい。

答)

ご質問の件についての報道があったこと、そして新日本監査法人からの自主的な公表があったということは承知いたしております。ただし、個別事案に関する事項でございますので、本件についての直接・個別のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

一般論として申し上げれば、インサイダー取引は市場の公正性を歪め、市場に対する信頼性を損なう行為であるということでございますので、金融庁及び証券取引等監視委員会においては、法令に則って厳正に対処するということが基本であろうかと思います。また、仮に公表されているような形でインサイダー取引の行為者が公認会計士であるというような場合には、ご案内のとおり、公認会計士は外部監査ということを通じて、市場の公正性・透明性を確保していくという上で大きな公共的な役割を担っている立場にございますので、仮にそれが事実とすれば極めて遺憾なことであると思っております。

問)

武富士なのですが、今朝、国内の仕組債商品の取引の損失で300億円の今期損失の計上の可能性があると発表しました。直接サブプライム関連商品というわけではないようなのですが、サブプライムによるクレジット市場の混乱によって起こる可能性がある損失ということです。サブプライム問題の国内の消費者金融への広がりについてどのような認識を持っておられるのかということと、サブプライム以外の仕組債商品への影響について、改めてご認識をお願いしたいのですが。

答)

ご質問の件につきましては、武富士が発行した債券に関する仕組金融取引の清算によって最大300億円の損失が発生する可能性がある旨、同社から発表があったと承知いたしております。本件については、個別業者の個別取引に関する事項でございますので、直接のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

ご案内の通り、サブプライムをきっかけとするグローバルな市場の混乱というのは続いており、またこの問題が正常化するためには相当程度の時間を要すると思っておりまして、この間さまざまな金融商品の価格変動等によって、投資家あるいは金融機関において損失が発生するということは十分考えられることでございますけれども、各金融機関において会社としての財務の健全性を維持していくためのきちんとしたリスク管理を行っていただく、またそのためのきちんとしたデュープロセスを踏んでいく、また損失が発生する場合にはその損失を適時的確に認識をして対応していくということが重要であろうかと思います。

問)

特に消費者金融への広がりという点について、長官はどのように問題を把握されているのか、あるいは認識をどのように持っておられるのかということについてはいかがでしょうか。

答)

直接サブプライムを原因とする問題というよりは、我が国の消費者金融業界が、平成18年1月の最高裁判決以降、過払金の返還という負担に直面し、また貸金業法の改正によって、準備期間を経た上での話ではございますけれども、貸出金利が利息制限法の範囲内でのビジネスということになっていくということで、ビジネスモデルの再構築という課題に取り組んでおられ、全体として業界を取り巻く環境には厳しいものがあると思っております。いずれにいたしましても、新しい貸金業法の下で社会のニーズに合ったサービスを提供していくということで、そのビジネスモデルを支えるリスク管理や法令等遵守の態勢をきちんと構築していっていただくということが重要ではないかと思っております。貸金業者自身の財務内容のところで、一部グローバルなマーケットの混乱の影響が出てくるということは考えられるわけでございますけれども、全体としての我が国の消費者金融業界の状況というのは、むしろ前段で申し上げた状況であるのかなと思っております。

(以上)

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