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佐藤金融庁長官記者会見の概要

(平成20年4月7日(月)17時03分~17時24分 場所:金融庁会見室)

【長官より発言】

こんにちは。私の方からは特にありません。

【質疑応答】

問)

大阪証券取引所とジャスダックの統合協議についてですが、日本証券業協会が大阪証券取引所にジャスダック株の売却交渉を決めたにもかかわらず、ジャスダックではシステム統合を拒否するなど、協議の難航も予想されておりますが、現状に対するご見解と、新興市場の低迷が続くとされる中での日本のマーケットとして競争力が上がる取引所の再編について、お考えがあればお聞かせ願います。

答)

先般3月31日、日本証券業協会の特別委員会において、ジャスダック株式の譲渡について、大阪証券取引所が少なくとも過半数を取得することを認める方向で大阪証券取引所と協議を継続するといったことなどが合意されたというふうに承知をしております。また、明日、8日の理事会にもその内容が付議される予定というふうに伺っております。

個別のその話はともかく、一般論で申し上げますと、システム統合を含む取引所の提携・再編につきましては、基本的に各取引所の経営判断によるものでございますので、関係者において適切に判断されるべき問題であるというふうに認識をしております。同時にその際には、我が国の新興市場が全体として信頼と活力のあるものになっていくという展望を持った取組みが各当事者において行われるよう期待したいというふうに思っております。当局の視点として、大きく以下の四つぐらいの視点というのを意識しているところであります。

第一は、将来性のある新興企業への円滑な資金調達の場を提供するということであります。将来性のある新興企業に対して、多様かつ安定的な資金調達手段が提供されるということが大事だと思います。

第二に、投資者にとっての多様な投資機会の確保ということがございます。投資者に対し多様でリスクに見合った成長性を有する投資対象が提供されるということでございます。

第三に、市場の公正性・透明性が確保されるということでございます。適正な情報開示の下で公正な価格形成が行われるよう、公正性・透明性の確保のための措置が適切に講じられているということが必要でございます。

最後、第四に、取引の円滑さかつ効率性の確保ということでございます。利用者ができるだけ安いコストで安定的に取引ができるよう、円滑で効率的な取引システムが構築されているということが求められるのではないかというふうに思っております。

以上、大きな4つの視点というのを金融庁としては意識しているということでございます。

問)

先週発表された米国の金融監督の再編についてですが、この米国の改革案と、それを踏まえて今後ようやく総裁が決まりそうな日本銀行との連携を踏まえた日本の金融機関の監督のあり方、この二点についてお聞かせください。

答)

ご案内のとおり、米国の金融監督の体制は、業態別に監督当局が分かれている、また、連邦と州に監督当局がまたがっているといった複雑な形態になっておりまして、これまでも米国の金融監督体制のあり方については議論があったところであるというふうに承知をいたしております。今般、米国の財務省から金融監督当局の再編に関する案が示されたということでございますけれども、これらは、例えばシステミック・リスクを監視する単一の当局が存在しないとか、あるいは監督当局間の権限争いによって新商品の導入が阻害されてイノベーションが遅れるといったこととか、更には各監督当局の間で業務に重複が存在していると、こういった問題認識に応えるためのものであるというふうに承知をいたしております。これらを現実に具体化していくにあたっては、議会におけるプロセスといったこともあろうかと思いますが、今後の展開、行方を注視してまいりたいというふうに思っております。

他方で我が国におきましては、金融庁が業態横断的に一元的な監督を行うという体制が既に確立をされておりまして、また、金融システムの安定等のために、金融庁、日本銀行、財務省等の関係当局が連携を図るという枠組みの下で、日常的な連携が図られているというところでございます。今後とも、日本銀行を含む内外の関係当局とも連携しながら、金融庁としては的確な金融監督に努めていきたいというふうに思っております。

問)

3月の下旬だったかと思いますが、日本公認会計士協会が、証券化商品であったり、クレジットデリバティブの、「的確」という言葉であったか少し記憶が確かではないのですが、しっかり監査をするようにと各監査法人に通達し、更にエクスポージャーの開示もしっかりするようにという趣旨も含まれていたと思いますが、それを受けて日本の金融機関のサブプライムの損失等が膨らむ可能性があるかどうかというのを伺えないでしょうか。あと、監査法人に対する通知だったのですが、その通知を見たいわゆる企業や金融機関の会計責任者や関係者が厳格に見なければいけないのではないかと、かなり不安に陥っているというのも伝聞しております。そのあたり、「厳格」なのか「的確」なのか、金融庁としては、どのようにご覧になっているのか伺えないでしょうか。

答)

公認会計士協会が証券化商品等に関する監査にあたっての心構えといったものを発出されたということは記憶をいたしております。今後、この今三月期決算にかかる決算作業が各金融機関においても本格化をし、その後、外部監査を受けて決算発表にいたると、こういう流れでありますが、当然のことながらその中で公認会計士・監査法人による外部監査のプロセスというのは非常に重要なものであると思います。その監査の過程で、現在欧米を中心として市場混乱の原因ともなっている証券化商品等についての評価についても、この先ほどの公認会計士協会の通達において言及がされていたというふうに思いますけれども、大事なことは、それぞれの金融機関が保有している様々なポートフォリオについて、その適正な価値を反映した評価が行われるということであろうかと思います。そういう丁寧なプロセスの積上げの上に決算というものが策定されていくということであろうかと思いますので、その際には決算を策定するそれぞれの上場企業と、そしてそれを監査する監査法人なり公認会計士の方々との間で、中身の濃い意思疎通、議論が行われて、適切な結論が出されるということを期待したいと思っております。

問)

Jパワー(電源開発)株に関してですが、TCI(ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド)の買増しについて経産省が認めない方針を固めたという報道が一部にありましたけれども、現状の我が国の金融・資本市場に対して、このような外資規制の強化といった動きがあることがどのような意味を持つのか、改めて長官の見解をお聞かせください。

答)

電源開発、Jパワーの件でございますが、外為法(外国為替及び外国貿易法)の運用に関する事案でございまして、金融庁にとっては所管外でございますので、本件についての直接のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

一般論で申し上げますと、既にこれまでも申し上げているところでございますけれども、我が国への対内投資に関しては、一方で対象となっている業務や事業の公共性の程度に応じた公的規制の要請があるということは自然でございますけれども、他方で我が国金融・資本市場の競争力強化、あるいは市場の活性化という、現在の政府としての非常に大きな優先課題を推進していくという要請との整合性を確保していくことが重要であると思っております。いずれにいたしましても、これらのルールの運用に当たっては、内外の市場関係者に日本が閉鎖的であるかのような印象を与えることのないよう、分かりやすい説明を行っていくことが求められていると思っております。

問)

分かりやすい説明が求められているという点ですが、具体的にどのような形が望ましい、どのような説明があればよろしいとお考えでしょうか。

答)

本件個別事案についてコメントすることは差し控えたいと思っております。先ほど申し上げた業務・事業の公共性に対応した公的規制の必要性というのが、どのような分野でどういう公共性があって、それ故に最低限それに見合ったこういう規制が必要だといった点についての説明というのは、今のご質問に対するお答えの一つになるとは思います。他方で、我が国の金融・資本市場の競争力強化、活性化という観点からした場合に、例えば我が国の市場が極めて不透明で分かりにくい、そして閉鎖的であるといった印象を持たれることのないような説明をしていくことが大事なのではないかと思います。

問)

ゆうちょ銀行についてですが、日本郵政グループがゆうちょ銀行の流動性の預金について1,000万円という限度額の枠外においてくれと、簡保については300万円を2,000万円にしてくれという要望をされたかと思います。政令改正が必要だということですが、その妥当性について現時点ではどのようにお考えでいらっしゃるか。それから今後検討していく上で、こういう観点、こういう視点から考えていきたいという具体的な視点がありましたら併せて教えていただければと思います。

答)

ご案内のとおり郵政民営化の大きな枠組みというのは、最大10年間の移行期間が設けられていて、その移行期間の当初においては従来の業務範囲、そして移行期間終了後においては、民間金融機関にはないようないかなる規制も残ることがないようにしていくことでありましょう。またその移行期間における移行過程においては、郵政民営化というものが全体として我が国の金融システムに混乱を起こすことなく円滑に溶け込んでいくことによって、我が国全体としての金融システムのサービス水準が高まり、利用者利便の向上に資するという目的を実現するように進められていくということが重要だということかと思います。

ご質問のゆうちょ銀行の流動性預金の限度額の撤廃、かんぽ生命の保険加入後4年経過した場合の加入金額の引き上げ幅の拡大、現行300万円を1,000万円に引上げ、という点につきましては、政令改正の要望書の提出を受けたところでございます。金融庁としては、まずは当該要望の内容等について会社側からの説明を求めていくということになろうかと思います。

問)

どのような観点から、この要望を聞いた上で判断されるのかという、基準というか視点みたいなものはいかがでしょうか。

答)

先ほど大きな観点というものをお答え申し上げたつもりなのですが、移行過程における業務範囲の拡大については、郵政民営化委員会においても考えるアプローチの仕方というものを示されているかと思いますけれども、金融庁の立場からいたしますと、郵政民営化の枠組み自体の中に民間金融機関とのイコール・フッティング、国の出資が残っている段階を踏まえたイコール・フッティングの問題であるとか、特に金融庁の立場からいたしますと、新しい業務を行う際の業務執行態勢が整っているかどうかといった点は、非常に重要な着眼点であろうかと従来から思っております。

(以上)

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