亀井金融担当大臣挨拶
(平成22年4月22日(木)財務局長会議)

皆さんご苦労さんです。初めてお会いする方もいらっしゃるかと思いますが、私が評判の良くない亀井静香でありますが、お見知りおきをいただきたいと思います。

今日は、我が国の財務金融をある意味では、現場の触覚というか、そういう役も果たされながら、具体的に財務金融行政を全国で展開をしておられる責任者の方々がお集まりになった重要な会議ということで、私も若干緊張してまいりましたけれども、まず、一つ、皆さん方の責任というのは極めて私は大事だと思います。まず、皆さん方が日本経済の金融の状況を的確に中央に対して報告をしてくる、また、中央に対して具体的なアドバイスを皆さん方がどうされていくかということが政策決定に大変大きな役割を実質的に与えていくわけでありますので、そういう意味で皆さん方の責任は極めて重要だと思います。何もおだてておるわけでも何でもありません。これが実態であります。

若干、私も、30年以上こうゆう稼業をやっておりますが、その間感じたことを含めまして申し上げますと、経済にしても国民生活にしても動いておるわけであります。生き物であります。その生き物の実態を皆さん方がどう掌握できるかどうかと、まさにそれで、霞ヶ関の行政が的を得たものになっていくかどうかと、このポイントにいっておるわけであります。

私がこの間も総理に申し上げたのは、だいたい役人の経済に対しての見通し判断は当たった例がない。残念ながら。笑っているけどね。私の経験では、そう。常に役人の方向はこう、こう、こう(右肩上がりだけれども下方にシフトしながら、上向きで沈んでいく)。こう(下向き)こう(下向き)こう(下向き)じゃないんだ。役人の報告はこう(上向き)だけども、実体経済はね、またこう(下向き)している。全体では沈んでいます。経済実態はね。ということはどういうことかというと、どうしても政権の中におると、政権に対して、トップに対して、うまくいっていますよと、また、見通しはいい方向にいっていますよと、そういう希望的な観測を与えがちなんです。これ役人の通例ですね。何も保身という意味で私は言っているんじゃありません。その結果、最後は良くなりますよと。そういう方向しか示さない。最後は尻上がりになっているけれども、下がってくる、実態は。30数年のわずかな経験ですが、私はそういう経験を持っております。

景気が悪くなっていくことに対しての見通しを役人レベルで出したことがありますか。逆にバブルになっていたとき、バブル化していくということについて警告を役人が発したことがありますか。これは、過去の皆さん方の先輩のやられたことであって、ないんですよ、残念ながら。是非そういうことの経験を踏まえて、ご承知のように世界的な景気の大変な後退が起きておる中で、デフレスパイラルといってもいい、そういう状況で二重苦で苦しんでおる日本の現状はどうなのかということを、皆さん方が、北海道から沖縄までの状況を正確に把握して、上に報告をしていく努力。それに対して、処方箋、この地域は何をやったら良いのかというそういう処方箋まで皆さん方が上にあげていくという努力をしなければ、今、日本全体が大変な状況に陥っていると、危機以上の状態になっている。これを突破していくことに対して、皆さん方がどう力を出していけるか、正念場に立たされていると思いますよ。

日銀もそうですが、皆さん方も地方の実態を押さえるためにいろんな調査もし、努力もしておられますけれども、地方の金融機関のトップの連中やあるいは地方の大きな企業の連中の話を聞いておって、それで実態がつかめる話じゃない。皆さん方、屋台などで、酒も飲みながら、そういう所の実感、そういう所での話を通じながらも、実感として、この地域はどうなっているかということを把握していくような、うんと腰を下ろした実態の把握を是非してもらいたいとこのようにお願いをしたいと思います。

それと、もう一つは、金融庁の主幹の仕事でありますが、皆様方の大変なご努力をいただいて、本当に大変なご努力をいただいて、貸し渋り貸し剥がしという金融の実態の中で、これを脱していくための、せめて金繰りを楽にしていこうということで、去年、いわゆるモラトリアム法を、これも相当な金融界からバッシングを受けましたけれども、そうした法案を皆様方いろんな方の協力を得て、成立をして実施をしておるわけでありますが、それについて、財務局の皆さん方が検査というある面では鞭みたいなものかもしれませんが、その鞭の当て方も、従来のように怖い鞭というだけじゃなくて、金融庁自体が、検査官自体がいわばコンサルタント的な立場で金融機関に接しなさいと。そして、金融機関は、借手に対して、またコンサルタント的な立場で接してくれと、そういう考え方でお願いをしておるわけでありますが、私が報告を聞いておりますところによると、財務局の皆さん方がそういう趣旨に対しての具体的なことをやっていただいているということで、だいぶ、金融の在り方、金融というのは何のために存在しているのかというその原点を見つめて商売をやろうという空気が少し出てきたと私は判断をしております。今後とも、地域の金融機関が社会的責任をきっちりと果たしながら、地域経済に責任を持ってやっているかどうか、そういう視点を是非皆様方強く意識をされてのお仕事をお願いを致したいと思います。

今、郵政の改革、いよいよ最終段階で法制局にも回っている状況でありますが、今国会に提出をして、間違いなく今国会で成立をさせる我々としては覚悟でありますし、間違いなくそうなると思います。そのことを巡って、いろいろ金融機関からも大変だ大変だという声が今なお遠くから聞こえてくるわけでありますが、残念ながら私に直接面接をしてどうこう言いたいという声がないんですね。新聞を通じてしか私が知らないわけですから、私はいつでも不安があれば不安を解消する説明を直接致しますよと言っておるわけですが、いわゆる競争相手と見られる者が、若干条件が良くなるからといって、大変だ大変だという前に、金融機関として自らの責任を果たしていく、そうした融資、あるいは預金の預け入れ、そういう問題について、金融機関自体が競争相手みたいなものが強くなるのがかなわんということだけではなくて、いかに自分達が責任を果たしていけるのかという視点から努力をしていく、そういう視点がなければ私はおかしな話だとこのように考えておるわけでありまして、今、オバマ大統領が非常に強力な形で、金融問題について、従来の在り方を変えていくという、ある意味では、アメリカにとっては大胆なことを進めておりますけれども、私はまだ日本の場合は、やはり日本人でありますから、利益追求至上主義、そうした間違った過剰な市場原理至上主義に国民性としてもアメリカのように走っていかない、そうした面があると私は気持ちのうえでは信じているわけですから、アメリカがやっておるようなそうした規制を今この政府の立場からびしびしとまねをしてやっていくというようなことは考えておりませんけれども、やはり、業界自らが自発的、自主的に社会適性を感じた、それを踏まえた、そうした仕事をやってもらうことが前提だと、しかし、かつては、日本はバブル時代を含めて、金融界が大変な間違いも犯してきたという、そんなに遠い昔じゃない現実があるわけであります。私は、まず、業界自らが厳しく過去を検証しながら今後取り組んでもらいたいと考えておるわけであります。

5分だけといったのに、長くなって申し訳ありません。長くなりましたので、この辺りで終わりに致しますが、何度も申し上げますように、皆さん方が一線の部隊長でありますから、その責任をある意味では財政的に国家の危機であります。皆さん方が先頭に立ってこれを乗り切っていく、そういう役割を是非果たしていただきたい。金融庁の業務についても今までも大変なご努力をいただいておりますが、今後ともよろしくお願いを申し上げて私の挨拶にさせていただきます。今日はどうもご苦労さまです。

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