中塚金融担当副大臣挨拶
(平成23年11月25日(金)全国証券大会)

金融担当副大臣の中塚一宏と申します。本日は、自見金融担当大臣が本大会に出席をし、ご挨拶を申し上げるべきところでございますが、あいにく出席がかないませんので、大臣に代わりまして、私が代読をさせていただきます。

本日は日本証券業協会、全国証券取引所協議会および投資信託協会の共催により、平成23年全国証券大会が盛大に開催されますことを心よりお喜びを申し上げます。

皆様方におかれては健全な証券市場、ひいては日本経済の発展のため、ご尽力をいただいており、心より敬意を表します。

証券市場をめぐっては、課題が山積をしておりますが、今後とも皆様方からご意見をいただきながら諸課題に取り組んでまいります。

このたびの東日本大震災の発生から8カ月余りが経過したところでございます。この間、皆様方におかれましては、大変真摯な対応をいただいており、御礼を申し上げます。

金融庁といたしましては、震災発生直後から様々な施策を講じてまいりましたが、足元の状況は震災直後から大きく変化をし、復興・再建のフェーズに入ってきているところであると考えております。

これまで我が国はバブル崩壊を初めとする金融危機を乗り越えてまいりました。このたびの震災に対しても、まさに官民一丸となって乗り切っていくときであると考えておりますので、改めて格段のご協力をお願い申し上げます。

2008年9月のリーマンショックのあと、金融市場の混乱が世界的な危機に発展をいたしました。これを受けて危機の再発を防止するため、G20首脳会合を中心に国際的な金融規制改革について議論が行なわれてまいりました。

我が国は改革に当たっては、金融システムの強化と実体経済への影響の間の適切なバランスを図ることが重要だと主張をいたしてまいりました。また資本規制の強化だけではなく、適正な検査、監督の実施や破たん処理制度の整備などの施策を包括的に実施していくことが重要と指摘してまいりました。

これまでの議論では銀行の自己資本規制の見直し、いわゆるバーゼルIIIや、グローバルにシステム上で重要な金融機関G−SIFIsの施策の取組みなど、銀行セクターの施策を中心にG20での合意が得られました。これらの合意については我が国の主張が適切に反映をしているものと考えております。

今後は国際的な議論の重点は銀行セクター以外の分野、具体的には銀行以外の信用仲介であるシャドー・バンキング、店頭デリバティブ市場改革等に移っていくものと考えております。

金融庁は証券界の方々とも重要な意見交換を行ないつつ、国際的な議論に引き続き積極的に参画をいたしてまいります。

年央以降、欧州の財政、金融問題や欧米経済の回復の弱さへの懸念から世界経済の先行きに対する不確実性が高まっております。これを背景に世界的なリスク回避の動きが生じ、為替市場を含む金融・資本市場では不安定な動きが見られます。

このような状況の下、金融庁といたしましても金融システムの健全性を確保し、金融仲介機能が円滑、かつ積極的に発揮されるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えております。

最近、我が国の企業統治、資本市場のあり方に関しまして、一部の上場企業において不適切な会計処理を行なっていることが判明したことは、公正・透明な市場という観点から極めて遺憾なことであります。金融庁としては正確な実態解明と迅速な情報開示が行なわれるよう、関係機関と連携し、スピード感を持って対応をいたしてまいります。

また証券取引等監視委員会において、必要な検査・調査等が行なわれるものと考えております。こうした取組みを通じまして我が国市場に対する信頼がそこなわれないよう、最大限の努力をしてまいる所存であります。

ここにお集まりの金融機関の皆さんにおかれましても、コンプライアンスとコーポレートガバナンスのベストプラクティスの実現に向けて一層のご尽力を期待申し上げております。

最後になりますが、本日お集まりの皆様のさらなる取組みにより我が国の金融・資本市場が健全に発展することを期待いたしまして、私の挨拶といたします。

平成23年11月25日、金融担当大臣、自見庄三郎。代読、金融担当副大臣、中塚一宏。

(終了)