自見金融担当大臣挨拶
(平成24年1月26日(木) 財務局長会議)

明けましておめでとうございます。ご紹介をいただきました、金融を担当させていただいております、国務大臣の自見庄三郎でございます。一昨年の6月11日に亀井静香前大臣の後を引き受けまして、改造あるいは内閣が代わりましたけれども、引き続き私が5回、金融担当大臣をやらせていただいております。財務局長の皆様方には、地域の企業、あるいは国民の声を吸い上げていただいているわけでございますけれども、任にある限り微力ではございますが、私共は全身全霊で皆様と一緒になり、内外の厳しい、多種多難な時期ではありますが、政治には一休止というのはございませんので、ひとつ力を合わせてやっていきたいと思っております。

本年最初の財務局長会議の開催にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

昨年は、3月11日に発生した東日本大震災のほか、歴史的な円高や欧州危機など、国難ともいうべき試練に相次いで見舞われた激動の1年でありました。

新しい年が始まりましたが、震災からの復興は道半ばであります。また、欧州危機についても未だ解決の道筋が明らかではなく、急激な円高も継続するなど、中小企業や金融機関を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。

このような中で、本年は東日本大震災の発生から1年を迎え、「復興元年」という重要な年であります。こういう時であるからこそ、企業、金融機関、政府が心を一つにして、道を切り拓いていかなければなりません。困難な中でも希望の芽はあるはずです。

私は昨年の10月、第179回国会と一昨日開会いたしました第180回国会の間を活用させていただきまして、ドイツ、フランス、イギリスに行ってまいりました。この間、ドイツ連銀副総裁のザビーネ・ラウテンシュレイガー氏らにお会いしました。ラウテンシュレイガー氏からは、娘さんが昨年3月に発生した東日本大震災のニュース等を見て、「千年に一度といわれる津波で2万人近い方が亡くなられているにもかかわらず、人間の尊厳を失うことなく、勇気を持って平然とあの危機に対処できる日本人は優れた民族である」と非常に感動された、というお話をお聞きしました。

また、ロンドンでイングランド銀行のキング総裁にもお会いした際にも、キング氏は、ラウテンシュレイガー氏と同じようなお話をなさいまして、「日本人のこの震災でも人間性を失わない勇気、あるいは、自然の災害に立ち向かっていく団結心に非常に感動した」と仰っておられました。このように、金融政策を決定するトップの方々から同じ言葉を聞かせていただいたということは、この震災で世界の指導者はじめ多くの方々に、ある意味で、人間とは何か、日本の文化とは何かということを感じていただけたのではないかと、私自身思っております。

まさに、今般の震災からの復旧・復興にあたり、これまで以上に日本人としての「絆」を実感したのではないかと思っております。このような「絆」の精神を持って、今まで以上に地域密着型金融などの取組みを進めていく必要があります。

また、元気な日本経済を創るためには、金融機関も元気・健全でなければなりません。震災を踏まえて昨年には、長官以下皆様方のお力添えをいただき、超党派で6月22日に国会を通過させていただきまして、金融機能強化法の震災特例を整備させていただきました。同法の活用を促すことで、元気な日本経済を取り戻すための支援を行っていきたいと思っております。

また、震災対応だけでなく、我が国全体においても中小企業金融の円滑化が重要な問題であります。

色々と論議はありましたが、私は、昨年末に、中小企業金融円滑化法を1年に限り延長することを決めました。円滑化法は、平成21年12月に施行してから約2年が経過し、金融機関の円滑化法への取組みは定着してきていると思っております。

しかし一方で、再リスケが増加している、経営改善が十分でない、金融規律が少し緩んできているのではないかなどといった問題を指摘する声も少なくございません。

このため、円滑化法を最終延長するに当たり、中小企業団体のご意見も聞かせていただきまして、昨今の円高の影響等から円滑化法の延長を望む声が多く寄せられたわけでありますが、中小企業の真の意味での経営改善につながる支援を行うため、様々な知恵を絞って総合的な「出口戦略」を講じる必要があると考えております。

今回の最終延長のポイントは、(1)金融の円滑化、(2)金融規律の確保、(3)中小企業支援、の3点であります。そのためには、(1)金融機関のコンサルティング機能をより一層高め、また、資本性借入金等、新たな形での新規融資を促進する、(2)金融規律の確保にも十分意を用い、改善計画の策定・フォローアップ、適切な債務者区分や引当を求める、(3)関係省庁、特に経済産業省や中小企業庁、及び政府系金融機関等、関係する官民の諸団体と十分連携をとりながら、政府一体として様々な中小企業支援に集中的に取り組むといったことが大変大事だと思っております。

この円滑化法の最終延長を決定した次の日に、長官はじめ担当局長と経済産業省に行きまして、経済産業大臣はじめ、事務次官、中小企業庁長官にお会いし、経済産業省の既存の組織として、中小企業再生支援協議会が各都道府県別にございますけれども、この協議会の実質的な強化等についてお話ししました。こうした中、420万ある中小企業のうち、従業員が20人以下の中小企業がこの10年間で約20%減少したというデータもございます。そういった意味で、ここは総合的な中小企業支援策を、我々の所掌であります金融とも、同時に多角的に進めていかなければならないことでありますから、先ほどお話しましたとおり、経済産業大臣等と詰めた話をさせていただいたわけでございます。とかく昔は省庁の壁と言われたことでありますが、憲法にも日本国政は一つであると書いてあるわけであります。国民の信託を得て大臣、副大臣、政務官となったわけでありますから、我々はきっちり金融に対する責任、義務を果たさなければならないと思っております。中小企業では現在、2,800万人の方が職を得ておられるわけでありまして、雇用の太宗は中小企業でございます。中小企業があるからこそ、日本経済は機動性があり小回りが利く、あるいは雇用の受け皿として成り立っているわけでございます。質の高い中小企業というのが日本の経済の強みでありますから、金融庁としては、こうしたことをしっかり踏まえて、企業の「出口戦略」を考え、関係省庁とも連携した取組みを行うことが大変重要であると思っております。

改めて申し上げますが、日本経済を支えるのは各地域の中小企業です。その中小企業を、中心になって支えるのは、それぞれの地域に根ざした地域金融機関であります。財務局長におかれましては、こうした地域における中小企業金融がより一層円滑に行われるとともに、企業の「出口戦略」が実効性を発揮するよう、経済産業局や自治体その他関係機関とも緊密に連携をとりながら、地域に密着した行政の遂行に一層ご尽力いただくようお願いし、私の心からの年頭に当たってのお願いとご挨拶に代えさせていただきます。頑張りましょう。

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