英語版はこちら新しいウィンドウで開きます

山本内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成19年2月16日(金) 8時46分~8時51分 場所:院内)

【大臣より発言】

閣議ですが、外務大臣からイランの拡散上機微な核活動及び核兵器運搬手段の開発に関連する資金の移転の防止及び貨物の輸入の禁止等の措置についてのご発言がございました。財務大臣からも同様の関連の発言がございました。経済産業大臣からも同様の関連発言がございました。法務大臣から犯罪捜査のための通信傍受に関する法律に基づく国会報告についてのご報告がありまして、18年中に傍受を実施した結果、合計27人の逮捕に至っておるという報告がございました。また、先般2月13日、総理からご発言ありました宮本邦彦警部の殉職について、叙位・叙勲のお話がございました。以上でございます。

【質疑応答】

問)

金融庁は昨日、三菱東京UFJ銀行に対して、歴代の経営陣が把握しながら特定の企業に対して問題の融資を繰り返していたとして一部業務停止命令を出しましたが、それについて大臣の御所見をお願いします。

答)

長期にわたって、こういう反社会的な勢力に対して利便を供与したという点においては非常に残念でありまして、本事案は法人業務を取り扱う営業拠点において長年にわたり引き継がれてきたという事実があります。また、経営陣及び本部が的確に対応を行ってきていないということもございます。また、取引見直しを行うための具体的対応策など、実効性のある改善策も検討されていなかったというようなことを踏まえて、所要の命令を行いました。これは、この株主や債権者や取引先、預金者、或いは一般社会に対して、いわば弱きには強くて、強きには弱いような印象を与えるという、特に社会における暴力的な問題へのいわば対抗措置みたいなものがこうした機関にないということに対して、非常に残念な印象を与えますので、強くこうしたことに対する措置をお願いしたということであります。

問)

三菱東京UFJ銀行は、昨年末にはアメリカ当局からマネロン対策の処分も受けていますが、銀行の体質と今後の対応について何を期待されますか。

答)

これからは、反社会的行為、或いは企業の社会的責任、コンプライアンス、モラルという問題について、もっと国民の目線に立った経営体質をしっかり確立してもらいたいということをひたすら願うわけであります。特に内部管理態勢について今後さらに企業会計審議会等でお願いをしてあります、内部統制の実施基準の設定などご意見を今頂戴しているわけでありますけれども、こうしたことの観点からしましても、内部統制報告制度が確立される前後でありますので、是非そうした問題に企業全体が取り組む姿勢をそれぞれが執ってもらいたいということの上において、是非これは率先してこうした金融機関からお願いできればと思っております。

問)

三菱東京UFJ銀行の経営者の責任についてはどうお考えでしょうか。

答)

これは、単に反社会的勢力に対して、経営者限定的に誰かを処分すれば済むという話ではなくて、改善命令の中にあります様に、研修を徹底してもらうということは、すなわち体質を改善してもらう、全体としてみんなで手を合わせて組織的に取り組んでもらうということが大事でありまして、その意味で、反社会的な暴力組織に対抗するのに、逆に経営者だけに限定して何かできるという問題でもないと考えておりますから、この点において研修制度、つまり一人一人がみんなで手を合わせて、スクラムを組んで対抗するという考え方でなければ、無言電話だとか、嫌がらせの付きまといなどに対して、僅かの経営陣だけで対抗するというような種類の措置ではクリアできないというように私は思っておりますので、是非とも全行員挙げて研修に取り組んで、一人一人が反社会的勢力に対して嫌悪感と対抗措置というものを、窓口から全ての手続きの段階において、ビジネスにおいてこうした観点で臨むということを期待しておりますので、経営陣も元よりでありますが、全行員というように考えております。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る