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渡辺内閣府特命担当大臣記者会見の概要

(平成20年6月15日(日)17時35分~17時55分(現地時間)

於: シャングリラ・ホテル・クアラルンプール)

【冒頭発言】

ワールド・エコノミック・フォーラムの会議に招待されて、1月以後、半年ぶりに出席しました。

その時と比べて、議論は変わってきていると思いました。例えば、ソブリン・ウェルス・ファンドについては、当時の冷淡な反応からかなり変わっています。また、日本に対しても、半年前は「改革などできないのではないか」と思われていましたが、今は、「結構やっているではないか」という議論も、少しずつではありますが出てきたと思います。

世界経済は、この半年、残念ながら深刻さを増しています。そのような分野としては金融市場、ドル体制の問題があり、そこから派生して、エネルギーや食料の価格の高騰が途上国を直撃しています。そうした問題について改めて深刻に認識したところです。金融市場の安定を取り戻すための枠組みを作らなければならないことを痛感しました。

【質疑応答】

問)

「金融市場の安定を取り戻すための枠組み」とおっしゃいましたが、具体的にはどのようなイメージでしょうか。

答)

目先の対応と中長期的な対応の二つがあると思います。目先の問題としては、ドル危機に見舞われることは日本にとっても得策ではありません。危機を回避することが国益にかなうことであると思います。一方、中長期的に見て世界が多極化しているのは逃れようのない事実であります。したがって、そうした多極化の枠組みの中で、保護主義に陥ることなく、いわば世界経済の生態系秩序を維持するための枠組みが必要であると思います。

問)

それは、各国間で新たな機関を作って、というようなことでしょうか。

答)

いろいろあると思います。(福田)総理のおっしゃっている、太平洋を地中海のような「内海」にしてしまう枠組みとか、これまでも言われている東アジア共同体とかASEAN+3(東南アジア諸国連合、日本、中国、韓国)とかASEAN+6(ASEAN+3にオーストラリア、ニュージーランド、インドが加わる)とか、いろいろあり得ると思います。

問)

要人と個別で会談したと思いますが。

答)

個別会談については、まずベトナムの(ニン)財務大臣とは昼食をとりながらの会談でしたが、(ニン財務大臣が)講演で述べられていたような率直な話ができたと思います。ベトナムが置かれた状況には大変厳しいものがあると思いますが、このあいだまで高成長を遂げていたものが、食料価格の高騰が響いて物価上昇率が25%にまでなったものと思います。原油についてはベトナムも産油国ですのでプラス面もあろうかと思いますが、食料価格の高騰が、非常にシンボリック(象徴的)に物価の上昇に現れている典型例だと思います。WTO(世界貿易機関)の枠組みについても考えさせられる事例だと思います。また、インフレ抑制のための金融政策で難しい舵取りを迫られていることを理解しました。食料価格の高騰から来ていますので金利の引上げがあまり効かない。むしろ金利の引上げによって副作用が生じてしまう恐れがあるという、大変なディレンマを抱えていることがわかりました。

それから、インドネシアのパンゲストゥ貿易大臣とは、日・インドネシアEPA(経済連携協定)について話をしました。遅ればせながらEPAが国会で承認される運びとなって、インドネシアと古くからつきあってきた私としては何とか体面を保ったということを申し上げました。日本企業の直接投資についても率直な意見交換をしました。インドネシアも同じく、一次産品高騰に悩んでおり、それが経済の足を引っ張っているということも理解しました。

それから、ゼティ・マレーシア中央銀行総裁との話では、そのような一次産品高騰の中でマレーシアでもインフレ高進という状況が出てきているとしても、他のASEAN諸国と比べると相対的に低水準にとどまっている理由は何か、と尋ねました。ゼティ総裁からは、ゴムやパーム油といった一次産品の生産に加え、アウトソーシングがインド、中国に次ぐ世界第3位というサービス産業など、産業構造の多様化が幸いしている、という話がありました。またイスラム金融については、マレーシアが中心的な役割を果たしているという自負を述べておられました。日本がイスラム金融を金融機関に解禁することについても意見交換しました。ゼティさんは、中銀総裁としては2000年からということで、在任期間が世界の中でも長くなっていることもあってか、いろいろな知見をお持ちで、私にとっても有意義な会談でした。11年前のアジア危機時と比べても、アジアの中央銀行間で大変連携が取れてきており、アジア危機時にバラバラに対応してひどい目に遭った二の舞はしないという態勢ができている、とのことでした。日本とアジアが同じ船に乗っているということを改めて感じた次第です。

問)

ゼティ総裁とイスラム金融について意見交換をされたとのことですが、どのようなお話だったのでしょうか。

答)

知見がマレーシアにありますのでお伺いしました。日本企業がリンギ建てのスクーク(イスラム債)を発行している、とも私から説明しました。マレーシアのスクーク市場が他に比べて非常に優れているということをゼティ総裁は強調されていました。実物経済がベースなので証券化はしていないけれども、(スクーク市場は)地に足がついているということを強調しておられました。

問)

今回一連の会談をされたわけですが、今後、連携の枠組みに関する議論をこの方々と続けていかれるのでしょうか。

答)

ベトナムの財務大臣とは去年もお会いしていますし、他の方々は初めてでしたが、これからも機会があればまたお会いしたいと思います。

問)

イスラム金融のことですが、解禁で銀行もいろいろなビジネスに入っていけるということですが、大臣は、日本の銀行にどのように入ってもらいたいと考えておられますか。日本企業によるスクークの発行だけでなく、「こういう大きな流れをつかんでほしい」というようなお考えはありますでしょうか。

答)

イスラム金融については知見の蓄積が進んでいます。先進国型とは違う金融ビジネスという点で、(イスラム金融への参入には)意義があると思います。

(以上)

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