中川財務大臣兼金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成20年12月12日(金)9時39分~9時47分 場所:国会内)

【質疑応答】

問)

本日、与党の税制改正大綱が決定されますけれども、その中で消費税の引上げ時期について「2010年代半ばまでに消費税を含む抜本改革を行う」ということで、具体的な時期は明示されない方向で昨日合意があったんですけれども、中期的な財政再建に向けてこれで道筋がついたのか、財務大臣としてどうお考えになっているのか、お聞かせ下さい。

答)

まず与党で昨日深夜まで、大変精力的な作業をやっていただきましたことを厚く御礼申し上げたいと思います。今の件については、正式決定はこの後ということでございますから、そういう方向だという報告を受けているという前提でお話をいたします。

「2010年代半ば」という表現だということでございます。財政当局としては、もちろん明示していただいた方がいいと思いますけれども、やっぱりこの経済状況等々を考えた上での与党のご判断ですから、それはそれとして受け止めて、しっかりした財政運営、経済回復のための政策を進めていきたいというふうに思っております。

問)

税制改正大綱に絡んでなんですけれども、社会保障の自然増の抑制に絡んで検討されていたたばこ税についても増税が見送りになりましたけれども、今後また新たな安定財源を探すべく総理からも指示がありましたが、今後どういった対応をお考えになっていますでしょうか。

答)

今まさに予算編成をやっている最中ですから、当然その作業もやっていかなければいけないということで、政府内、とりわけ厚生労働省とよく相談をしながらやっていきたいと思っております。

問)

「中期プログラム」ですね、消費税を含む抜本改革の引上げ開始の時期が明示されない方向となったことで、基礎年金の国庫負担の引上げの問題で安定財源の確保という面で、引上げ時期に何らかの影響があるかという点ではどうなんでしょうか。

答)

それは最初にお答えした2010年代云々のスタートの話ですから、答えは全く同じです。

問)

たばこ税については、税調の方では大臣がお願いに来てくれれば考えるみたいなことも聞いたんですが、そういった選択肢はなかったんでしょうか。

答)

そういうことは新聞報道で今日も色々見ましたけれども、私も場合によってはということを考えておりましたが、色々な作業をやっているうちにこういう方向になったということですね。

問)

先日の会見で年末年始の雇用対策拡充のために追加歳出も検討していきたいという話だったんですが、今日総理がそういった拡充策を発表されるのではないかという報道があったんですけれども、具体的にその進捗具合、今、現段階でどういう形になっているのか、お話しいただきたいんですが…。

答)

それは総理を中心に与謝野大臣を含めて私も、年末年始ということですから、ほんとに今日明日の話でもあるわけですから、それはもう全力を挙げて猛スピードでやっています。

問)

規模ですと6兆円規模の歳出…。

答)

いや、規模とかそういうことはまだ発表の直前まで作業は進むと思っております。

問)

消費税の引上げ時期が明示されなかったことによって、総理の意思が党の方にきちっと伝わっていないんじゃないかという見方もあるんですが。

答)

いや、それは与党で真剣に、さっきも申し上げたようにずっと夜を徹してやっていただいたわけですから、指示を出せば何でもまとまるということであって欲しいけど、残念ながら今回はそうではなかったということですね。

問)

追加経済対策で日本政策投資銀行を通じてコマーシャルペーパーを買い取るということも検討されているようなんですけれども、どういう効果を狙ったものなのか。

答)

そういう報道が今日あったことは私も見ましたけれども、今あらゆる追加経済対策をやっているという最中でございまして、こういう記事が出たことについては、私は記事に対してだけのコメントは控えたいというふうに思います。

問)

本日、金融機能強化法が成立する見通しになっていますが、年末に間に合いそうだということについての所感と、あと一部報道なんですが、公的資金投入の枠を10兆円拡大という報道がありますが、金額の方は、大臣、どのように考えておられるのか。

答)

金額は各方面とよく相談して早急に決めたいと思います。いずれにしても、成立をした後も色々な政令、内閣府令等の作業もございます。あるいは、2カ月以内に施行ということですけれども、昨日の委員会でも申し上げたように、出来るだけ早く公布、施行できるように、これもまた猛スピードで作業を進めたいと思います。

問)

本日、東京市場の国際競争力の強化を目指した改正金融商品取引法が施行となりましたが、これについて大臣の所感をお願いします。

答)

これはまさにあなたがおっしゃったように、東京マーケット、普段でも競争力を強化しなければいけないわけですけれども、特にこういう経済・マーケット情勢ですから、是非これが効果が出るように期待をしております。

(以上)

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