亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要
(雑誌・フリー等の記者)

(平成22年4月30日(金)10時48分~10時59分 場所:金融庁大臣室)

【大臣より発言】

今日の閣議は、報告することがあります。

鳩山政権は、「弱肉強食、市場原理至上主義の小泉政治をきちんとやり直す」ということで出発しているのですが、私の狭い担当分野で言うと、今日は、それの第3弾です。第1弾は、モラトリアム法案(中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律案)、第2弾は、金融商品取引法改正案(金融商品取引法等の一部を改正する法律案)、それと今日の郵政改革法案と。あと、もう一つは共済の関係で、これの法案。今、これも(内閣)法制局(の審査)にかかっていますので、それが上がれば提出すると。零細な共済事業が(事業継続)できなくしてしまっているでしょう。これをちゃんとできるようにすると。これなんかも含めて、小泉改革を変えるという、今国会(まで)に4つ法案を提出した(する)のですけれども、(郵政改革法案は)そのうちの一つです。これは、大塚(副大臣)が、本当に…。私みたいなアバウトな大臣を助けるというのは容易ではないと思いますよ。だけど、本当によくやってくれて、彼(大塚副大臣)がいなければ、今日の閣議決定になかなかたどり着けなかったと思います。そういう意味では、本当に鳩山総理は、アバウトな大臣にしたらちゃんと周りにこういうのを…。頭が良いだけではなくて、とにかく調整能力から立案能力、私は、彼(大塚副大臣)はすぐ総理にしても良いぐらいだと思います。鳩山(総理)は困るだろうけれどもね(笑)。それぐらいの男ですよ、彼(大塚副大臣)は本当に。おだてるわけではないですけれどもね。そういうことです。

あとは、さっき総理と1時間ばかり、「会いたい」と言うものですから会って、いろいろ話をしてきました。これは、中身(について)は皆さん方に報告するようなことはありませんが、総理は、意気軒昂(いきけんこう)、「不退転の決意でやる」と言っていました。雰囲気もそういう雰囲気で、私は、非常に頼もしいあれを受けて帰りましたけれども、そういうことであります。

【質疑応答】

問)

保険毎日新聞の園田です。

共済で、少額短期保険業者について、これから規制緩和する予定というのはありますか。今回の認可特定保険業者と規制の度合いが違うと思うのですけれども、かなり…。

副大臣)

今は、それは検討の俎上(そじょう)にはないです。

問)

フリーランスの高橋清隆と申します。

先週、IMF(国際通貨基金)が、「銀行税を課す」というような発言をしたのですけれども、これに対して…。

答)

今は、(我国の)銀行はほとんど税金(法人税)を払っていないのですよ。銀行税をかけるどころではなくてね。それで、でかい面をしているのですよ。こっちがちゃんとやっている対策に対して「民業圧迫だ」何だかんだと。こんな御託を並べる前に、ちゃんと仕事をして税金を払えと。

問)

週刊ダイヤモンドの鈴木です。

郵政の第三者委員会を設立するということで、人選みたいなのはいつごろ始められるご予定なのでしょうか。

答)

まだ、今は、これはまだまだ…。

問)

だいぶ先ですか。

答)

はい。これは、今、まだ法律が国会にもかかっていませんから。国会審議の中で、また皆さん方からいろいろな意見も出てくると思います。そういうこともよく咀嚼(そしゃく)しながら、幅広く、ちゃんとした事業展開をしていくことについてきちんとしたアドバイスができる第三者委員会を作ろうと思っています。皆さん方からも良い人がいたら推薦してください。

問)

保険銀行日報の片岡と申します。

郵政改革法案の閣議決定の件ですが、国会提出は今日なさるのですか。

副大臣)

今日です。

問)

それで、国会に審議が移ると思うのですが、国会での争点となるところはどの辺だと大臣はお考えですか。

答)

「争点」というのは簡単ですよ。今、なお世界がどんどん回転して前へ進み、当たり前ですね、自転しているのですから。日本もどんどん前へ進んでいるのに、相変わらず一周遅れ、二周遅れの頭で批判をしている人がたくさんいますね、国会議員の中にも。マスコミもそうです、ほとんど。皆さん方は別だろうけれどもね。今の日刊紙とかテレビなんかはほとんどそうですね。そういう意味では、大変な批判が生まれると思いますけれども、そういう方々は一、二周遅れているのですから、全力疾走で追いついてもらいたいと。今日、この時点で日本をどうするのだと、また、世界に対してどうしていくのだと、私は、そういう視点から議論してもらいたい。もう、かつての「小泉改革」と称するものの中で、「日本郵政こうあるべきだ」といった議論をそのままやっているのですよ、今、ほとんど。情けない、化石になっていますね。皆さん方、そう思わないですか。テレビをつけても、エコノミストとか、よくこんなもので給料を貰っているなと思いますね(笑)。同じことを言っていますよ、これ。

問)

自民党の一部の中もまだ言っています。

答)

自民党もそうです。たくさん、いろいろな、かつてキラキラしたニューリーダー中のニューリーダーかと思われる人たちが、小泉時代に完璧に小泉(純一郎 元総理)さんのそういう面での悪影響を受けてしまいましたね。良い影響を受けないで。

問)

フリーの大川です。

「赤字国債」とよく叫ばれておりますけれども、「赤字国債」とかという言い方ではなくて、「医療国債」とか、かつて「建設国債」もあったわけですから。医療国債で、日本で本当に癌で苦しんでいる180万人、家族の人1,800万人。今、日本では最高の、免疫療法といって、免疫を外に出して治療するという物凄い…。

答)

西村(修 氏)がそうです。国民新党の候補者ですね。あなた、少し書いてくださいよ。

問)

いや、だからそれは医療国債として…。

答)

彼(西村修 氏)は、12年前に癌の手術したのですよね。それで、その後の放射線治療とか、ああいう西洋医学的な治療を拒否して、「リングで治す」と言って。リングを選ぶか、死を選ぶかでリングを選んでしまったのですよ。そうしたら死ななくて治ってしまったのです。これは免疫療法ですね。

副大臣)

大川さんのその質問については、私の夕刊フジのコラムもありますから。それは全く良い話ですから。医療国債だけではなく、科学技術国債とかいろいろね。

問)

そうです。なので、「医療国債」という形で、なおかつ、がん保険をやってくれないかという。高度医療のがん保険をかんぽ(生命保険)でやってくれないかと…。

答)

だから、国民から見て「国にお金貸しましょう」という気になるような借り方を国はしなければいけません。

問)

それを言いたいのです。

副大臣)

分かりました。それは良い話です。

問)

フリーの岩上です。

先ほど、一部(記者クラブの会見)のほうで、検察審査会について質問があって、(その質問に対しては)「答えられない」ということではありましたが、ちょっとお聞きしたい。やはり、(元)警察官僚としての亀井先生のご見識をお聞きしたいのですが、検察審査会のペーパーを見ますと、ずっと問題になっていた西松建設の話、4億円の中に5,000万円の不正なお金が入っていたのではないかという。「4億円の原資はどこか」と、ああいう話が全部抜けているのです。結局、今回、「起訴相当だ」とされたというのは何かというと、不動産を取得しました。そして、その登記が2か月遅れました。これが重大な起訴相当に相当すると。それ以外には、今まで問題にされていた5,000万円の話は全く抜けたのです。だから、その話は不起訴で良いのです。ということは、何なのですか、これは。

答)

私は検察審査員ではないですから、私に聞いてもらっても分からないですね、それは。

問)

こういう検察審査会で、こんな内容で人を起訴するということが、大体、可能なのかという…。これは、ただ単に政治的に、あと3か月間は言ってみれば選挙もありますから、「政治的な決定ではないか」という、非常に不可解に思うのですけれども、これは政治というよりも、元警察官僚として、こういうのはどうなのですか。

答)

言えることは、警察も検察も裁判所も間違いばかりしょっちゅうやるということですよ。こう言うと、国民は「不安でしょうがない」と思うかもしれないですけれども、人間のやることなのですよ。私だって、今になって「逮捕しなければ良かったな」と思うのが何人もいますよ。「私のおかげで人生狂ったな」と思って。これは私の原罪ですね。それは、後から考えれば、「任意でやれば良かった」とか、「反省しているなら、検察に送らないで良かったな」と思うのはあるのです。間違いばかり犯すのですよ、私なんかも警察にいてね。それは、検察だろうが、裁判所だろうが同じだと思います。それをどういう形で是正していくのか。これは、市民の手に委ねれば是正されるのかというと、市民だって神様ではありません。難しいですよ。これは難しい問題ですね。

(以上)

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