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自見内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成23年2月25日(金)7時41分~7時54分 場所:国会内)

【大臣より発言】

本日、日本振興銀行に対する行政対応等の検証委員会のメンバーが決まりましたのでご報告をいたします。

皆さんにお配りした1枚の紙(PDF:77K)のとおり、顧問には東京大学名誉教授で日本学士院会員の貝塚啓明さん。ご存じのように元東京大学の経済学部長でございまして、湯川秀樹さんの甥御さんでございます。お父様は文化勲章をもらった漢学者で京都大学の教授をしておりました貝塚(茂樹)さんのご長男でございます。

委員長には、元広島高等裁判所判事で学習院大学の法学部兼法科大学院教授の草野芳郎さん。それから、委員には、埼玉大学経済学部教授で証券経済学会常任理事の相澤幸悦さん。それから、元検事で(弁護士の)赤松幸夫さん、東北福祉大学総合マネジメント学部教授で、東北大学名誉教授、日本金融学会理事の鴨池治さん、日本金融財政研究所所長の菊池英博さんの6名にお願いをし、金融庁の参与(非常勤)に任命することにいたしております。

この6人のメンバーの方々には、日本振興銀行に対する行政対応等の検証が適切に行われる必要があるとの観点から、私自身が人選を行ったものであります。現在、第1回の会合の日程調整を行っているところでありますが、調整がつき次第、速やかに開会したいと考えております。

なお、本委員会は個別金融機関に対する検査・監督に関する情報等を扱うこと等に鑑み、検証作業は非公開とするが、報告書については原則として公表することにしたいと思っております。

以上でございます。

【質疑応答】

問)

まず、この検証委員会について、1回目は調整でき次第速やかにということですが、その辺がどのくらいの時期になるか、もう少し見通し(を教えてください)。それと、進め方について何回くらい開くかとか、その辺どういうふうに考えていますか。

答)

基本的にこちらの方がお願いして、見識と経験と知識を持たれた方にお願いしたわけでございますから、基本的に第1回目の会合、これはできるだけ早く開催したいと思っていますが、私が今予断を持って言うのではなくて、そういった方々にある程度お任せするのが筋だというふうに思っております。

問)

そういう進め方も含めて、このメンバーの人たちが決めると。

答)

そういったことになると思います。

問)

あと、(行政対応等検証委員会の)「目的」や経緯も含め、(同行に対する法令上、)行政上等の対応について検証とありますが、少し大雑把なので、もう少し(詳しく教えてください)。

答)

日本振興銀行設立時の経緯を含め、同行に対する法令上、行政上等の対応について検証し、検証結果を、大臣はじめ政務三役に報告するものである、そういうふうに目的を考えております。

問)

つまり、破綻に至った監督・検査上の問題とか、その辺についても含むという理解でいいですか。

答)

要するに、これは検証ということですから、行政上の対応の中に一般的に言えば当然含まれるものというふうに考えておりますが、そこら辺も主体的に、これほど立派な有識者の方々に検証委員会を進めて頂けるわけですから、基本的にその先生たちの見識にお任せをしたいというふうに思っております。

問)

もう1点ですが、中東情勢が緊迫化して、為替だとか原油市場にも影響を与えていると思います。この辺、広い意味で金融セクターへの影響ということもあると思いますので、大臣としてはこの辺の影響をどういうふうに考えていらっしゃいますか。

答)

今ご指摘のように、このところ日本を含む世界の株価の下落要因として、中東情勢の緊迫化が指摘されていることは承知をいたしております。新聞、テレビの情報によりますと、特に、産油国でもございますリビアの国内の情勢も大変緊迫しているということでございます。そういったことで政府といたしましても、22日火曜日に中東情勢に関して関係閣僚会議を開催したというふうに承知をいたしております。金融庁といたしましても、まさに今ご指摘がございました金融市場に与える影響等について、しっかり注視をしてまいりたいというふうに思っております。

問)

検証委員会なのですが、進め方はそれぞれの委員の方(にお任せする)ということですけれども、これは例えば当時、(日本振興銀行に対して)免許を与える時に関わった方々を呼んでヒアリングするとか、そういうこともあるのでしょうか。

答)

具体的な検証の進め方については、今さっき申し上げましたように、メンバーの方々が公正・中立な立場でご判断をされる事柄であって、私は見識があって知識があって経験があり、それぞれの分野における本当に立派な方が引き受けて頂けたというふうに思っておりますので、今、予断を持ってお答えすることは差し控えさせて頂きたいと思っています。

問)

この検証委員会なのですけれども、大体いつごろまでに報告書を出してほしいみたいなお考えはありますか。希望というか。

答)

そこも、金融庁参与に今日お願いをさせて頂くということで、そこら辺も予断を持って今の時点で言うのは適当ではないと思っております。

問)

ちょっと細かいのですが、顧問と委員長の役割分担というか、この違いというのは(何でしょうか)。

答)

貝塚啓明先生というのは、東京大学の経済学部の学部長、それから財務省の(財務総合政策)研究所の顧問、それから日銀参与もしておられまして、まさに金融庁の方に聞いても、講義をみんな受けるような、湯川秀樹さん、湯川三兄弟の甥(・長男)でもございまして、大変立派な方でございます。そういった意味でこの先生は顧問ですから、大きなところはサジェスチョン、あるいはご指導頂きます。(そのような立派な方に)顧問ということを引き受けて頂きましたから、顧問になることが適当ではないかというふうに私は考えさせて頂きました。

委員長は、結構色々な検証作業を具体的にやられます。そういった意味で、大筋のことは当然貝塚啓明先生にご指導頂き、委員長は実務を行います。そこら辺の判断は、委員長と貝塚先生にお任せをしております。主にそうやって頂いた方が国民のご理解(を得られると思うし)、(目的である)失われた金融行政に対する信頼を取り戻すことができると申し上げました。そういった意味でこういった人選にさせて頂いて、ご当人たちにもご了解を頂いたということでございます。

問)

他の役所の話なのですけれども、松木(謙公)さんが総理を厳しく批判されて、(農水政務官を)お辞めになるということが起こりました。内閣でこういうことが起こっているということに対して自見大臣のご所見をお聞かせください。

答)

今日も閣議で、松木大臣政務官の後任の人事を決められました。私は、一般論として何回も申し上げているように、これは民主党の内部の話でございますから、原則としてコメントをしないということを前々から言っております。しかし政権与党として予算関連案を通すということは、私も26年間、与党、野党、与党、野党、与党とさせて頂きまして、非常に与党の国会(議員)として大事なところですから、それぞれのつかさつかさにおいて責任を果たして頂きたいなということを思っております。

問)

それは、民主党の役職を辞められたわけではなくて、政府の要職を辞められたということですので、その大臣(・内閣)の一体性みたいなものについてどう思われるかお聞かせください。

答)

そこら辺は、私は定かには知りませんけれども、総理から、「大変残念だけれども、そういった辞表が出てきて受理せざるを得なかった。」と。そういった意味で、後任の方が今、役職についておられないというか、予算関連法案でそれぞれ議員の布陣を配しておられますから、出来るだけそういったことで、それを引き抜いて、新たに大臣政務官にするというようなことはしなかったというふうなお話が総理大臣からございました。

問)

検証委員会の参与にされた理由と、あと参与の任期というのはあるのでしょうか。

答)

検証委員会の参与というのは、検証作業の過程において個別の金融機関に関する検査・監督に関する情報等を扱う等に鑑み、メンバーについては国家公務員法上の守秘義務がかかるので、参与ということにご了解を頂いて、任命させて頂いたということでございます。

問)

検証委員会の第1回目はメンバーに任せるとはいえ、早ければ来月にも(開催予定)ということですか。

答)

皆さんお忙しい方ですが、こういったことを公表させて頂いたわけでございますから、できるだけ早く、特に大学の教授もおられますけれども、お聞きするところによると大学の教授は、3月中は比較的時間がとれると(いうことです)。4月になると大学ですから、新入生が入ってきて、忙しいなんていうこともあり、それは、当然自主的にこの選ばれた方が決められることですけれども、そういったことも考慮して頂けるのかなと思っております。

どうもありがとうございました。

(以上)

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