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松下内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成24年6月22日(金)10時54分~11時10分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

閣議で、通商白書や文部科学白書の報告がございました。それから、我々も関心がありますが、中小企業者等への契約目標、これを従来より高めに持っていくということの経産大臣からのお話がありました。3.8兆円、官公需に占める割合が56.3%ということで、従来にない高い比率で中小企業者等への発注目標を掲げたということがありました。

それから、原子力規制委員会、これが法案成立しましたということで、その設置法の公布がなされました。

それから、今日から男女共同参画週間が一週間始まります。「あなたがいる わたしがいる 未来がある」ということでございました。

それから、閣議後の懇談会で私の方から発言申し上げましたのは、明日、6月23日の沖縄の日について、閣僚の皆さん方にお話し申し上げました。

この6月23日という日は「沖縄の日」というふうに国民の間で承知しているわけですけれども、大変重い1日だということを申し上げました。沖縄で戦っていた、県民を守っていた日本の軍隊が、この日解体しました。守るものがなくなったということでありました。

それから50日間、それ以前も大変な悲劇がありましたけれども、8月15日の終戦まで50日間、沖縄の悲劇がより一層深刻度を増して起こったということでありました。そのことを申し上げました。沖縄県立第一高等、女学校、それから沖縄師範学校の女学生たちが、傷ついた兵隊さんたちを肩に担いで南へ、南へと逃れていくと。そして、崖から飛び降りる、あるいは思い余って自決をするという、本当に悲劇が起こったわけでございまして、今、「平和の礎」という記念碑が名前とともに刻まれてありますけれども、そういう尊い犠牲の上に今の日本があるということを申し上げました。その人たちが命をかけてまで、自分の身を犠牲にしてまで守ってくれた、この日本という国に値する国になっているのかどうか、もう一度政治としてしっかりと原点に返って良い国を作っていく努力をすべきだということを申し上げました。

以上であります。

【質疑応答】

問)

3点ほど質問させていただきます。

まず第1点目なのですが、AIJ(投資顧問)について、浅川社長ら4人が逮捕されるという進展がありました。この逮捕されたということについて、まず大臣のご所見と、それから再発防止策を今具体的に着手されているかと思うのですが、これはいつごろまでにまとめるかなど現状について教えてください。

答)

6月19日の火曜日、AIJ投資顧問の浅川社長及びアイティーエム証券の西村社長ら計4人が詐欺の容疑により、警視庁捜査第二課に逮捕されたということは、承知しております。ちょうど委員会の最中でございました。

また、証券取引等監視委員会は、同日、6月19日に金融商品取引法の「投資一任契約の締結に係る偽計」の嫌疑で、AIJ投資顧問ほか関係先に対し、2回目の強制調査を実施し、刑事告発を目指し調査を進めておりまして、必要に応じ捜査当局とも連携が図られているものと承知をしています。

金融庁としては、既に3月23日に、AIJ投資顧問の登録取消し及びアイティーエム証券に対する業務停止命令6カ月を発しておりますけれども、今般の関係者の逮捕を契機として、事実関係の更なる解明が行われれば、金融庁としても、厳正に対処してまいりたいというふうに考えています。

再発防止策の取りまとめについて、ご質問がありました。これにつきましては、本事案で明らかとなった問題に対し、金融実務を踏まえた上で実効性ある方策を検討していくということでございます。現時点でいつまでにと申し上げることはできませんけれども、関係者の意見も踏まえながら、それぞれの課題について早急に検討を進めておりますので、成案が得られたものから実施してまいりたいというふうに考えております。

問)

では2点目質問させていただきます。昨日なのですが、SMBC日興(証券)についてのインサイダー問題で報道があったかと思います。この案件については、監視委も以前、強制捜査をされていたというふうに記憶はしておるのですが、この案件について現状どうなっているか、大臣から教えてください。

答)

分かりました。

今ご質問がありましたけれども、そのような報道がなされていることは承知しております。証券取引等監視委員会の行う個別の犯則事件の調査状況については、これはコメントを差し控えさせていただきます。

一般論として申し上げますと、証券取引等監視委員会は、証券取引の公正性及び投資者保護の確保のため、厳正に市場を監視しているところでありまして、金融商品取引法に違反する行為があると認められる場合には、必要に応じて調査を行い、厳正に対処することになるわけでございます。

問)

最後、政局についてなのですけれども、民主党の小沢元代表が消費税の増税法案に反対の姿勢を示されて、場合によっては与党が少数与党になってしまうのではないかと、離党者が相次げばという状況になっているかと思うのですが、この状況について、大臣はどのようにご覧になっていらっしゃるか教えてください。

答)

民主党の中の話でございますので、私は国民新党としてコメントすることは差し控えますけれども、閣内にいて日本の国の現在と未来を預かっている者として、政治の混乱が国民の目にどう映っているか。特に長い間、福島の原発事故の収束や復興再生に全力を尽くして当たってきた者として、今の状態が被災者の人たちにどういうふうに映っているかということを考えると、一刻も早く、党内の結束を固めるための努力がなされていると思いますけれども、政治を前に進める、そういう方向に持っていって頂きたいというふうに感じています。

問)

来週、調査結果を発表する野村證券について改めてお聞きしたいのですけれども、業界の最大手の証券会社が主幹事としてインサイダーを引き起こしていたということは、日本の市場の信頼が大きく傷ついたということだけではなくて、発行会社も資金調達で多額の損失を被ったことになると思うのですが、こういった事案が3件も判明した野村(証券)への行政処分のレベルについてなのですけれども、業務改善命令だけでなくて、引受業務の停止などについても検討するのか教えてください。

答)

個別の会社に対する行政対応を含めて、コメントすることは現段階で差し控えます。

証券会社はインサイダー取引等の不公正な取引を防止するという観点からは、公募増資等の法人関係情報を厳格に管理する必要があるわけでありまして、実効性ある内部管理態勢を整備するとともに、高い法令遵守意識や職業倫理をもって業務を行うことがまず求められる。当事者自身でのガバナンスの問題がありますから、ここは徹底して自浄作用を働かせて、しっかりとした規律を作っていただきたいということにまず尽きると、そう思っています。

その上で事実解明が進んだところで、証券会社の業務運営等に問題が認められた場合には、当該証券会社がその事実をどのように把握し対応しているかも確認しながら、法令に則り、厳正に対応していくこととなります。注目して今、見ています。

問)

金融タイムスの大嶋ですが、昨日、国民新党から郵政の新事業について要望書が出されたと思うのですけれども、住宅ローンとかがん保険、民間ともろにぶつかると思うのですが、どういうふうにお考えになりますか。

答)

まだ内容をしっかり確認しておりませんので、まずしっかり確認して国民新党側と、改めてその内容をしっかり確かめておきたいと、そう思っています。これはしっかり読んだ後、適正に対応したいというふうに考えています。

問)

先ほどあった最初のAIJ(投資顧問)の関連なのですけれども、大臣は先ほど、事実解明して早急に対応を検討するということなのですが、前回の閣議後会見でもそういうお話だったのですけれども、何か一部の報道とかだと、金融庁は7月中ぐらいに再発防止策をまとめるというようなお話になっているのですが、早急にというのは大体7月中ぐらいを念頭に置いているのかどうか、ちょっと教えてください。

答)

まだ時期を特定することはしていません。内容をしっかりと精査して、早急にということであります。

皆さん方がそれを求めていることもよく承知しておりますし、早急にということで、今、鋭意中身を検討していますから、それでお許しいただきたいと思います。

問)

東洋経済の浪川と申します。

先ほどもあった野村證券の件なのですけれども、個別事案なので、確かに具体的なお話は伺えないのは分かるのですけれども、前回もどなたかお聞きになったかも知れませんが、金商法上、あるいは証券市場のあり方論として、その担い手の証券会社がインサイダー取引に関わるということというのは、金商法上でどのぐらい重たいものだとお考えになっていますか。

答)

今回、国会でまた金商法の改正等も行われますけれども、やはり個別の案件については、これは差し控えさせていただきます。

ただ、日本のリーダー格である大きな証券会社が、やはりこういうインサイダーの中にあるということも、重みはしっかりと、私もこの中に受け止めています。

問)

それは個別案件ではないという前提でお尋ねしますけれども、証券会社が何かしらの関与をした形で、これだけ頻発することは、その主体たる証券会社の位置づけをもっと強化していくとか、そういう法改正、金商法も含めて考えなくてはいけないということもあるのでしょうか。

答)

様々な面から今回の事案の解明、そして何がどういうふうに行われたのかということの解明がしっかりなされることが大事だと思っていますので、その上で、様々な検討を加えて判断していきたいと、そう考えています。

(以上)

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