麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年5月17日(火)8時42分~8時46分)

【質疑応答】

問)

今週末、G7仙台会合が控えているかと思うのですが、そこで大臣はどのような議論を期待されますでしょうか。また、焦点になっている財政出動について、政策協調の合意は可能だとお考えでしょうか。あと、為替については日米で市場の見方に認識の差が見られますが、どのような議論を望まれますでしょうか。

答)

20日、21日に仙台の秋保でG7財務大臣・中央銀行総裁会議を主催するのですが、会議では基本的には世界経済とか国際金融アーキテクチャの話だとか、開発、国際課税、マネロン等の話が出てくるのだとは思っています。金融規制も出てくる等、幅広い議論が行われるのが通常だと思っています。一応、G20と違って自由とか民主主義とか法の支配とかといった価値観というものを共有しているG7の役割というのは、引き続き重要だと思っていますので、今回の会合においてもG7という国々の揺るぎない連帯とか相互理解とか協調の精神というのは大いに発揮できるように議長としては努力をしたいと思っています。世界経済というのは、不透明なところが幾つもありますので、G7がいかにして協調して立ち向かうかということが大きな論点であるとは認識していますけれども、そのために金融政策とか構造政策とか財政政策とか、それぞれの国の事情というのがありますので、それを反映してどのようにバランスよくしていくことができるかについて、議論を深めなければいけないところだと思います。為替については、世界経済の中で幅広く議論される中で、必要に応じて議論になってくるということはあるのだと思いますけれども、日本としては、為替の安定というのが一番重要な点だと思っています。

問)

今お話になられた仙台のG7で金融政策、構造政策、財政政策は各国の事情を考慮してバランスよくしていくことが、そういう議論になるというお話をされていました。これについて、安倍総理は欧州歴訪の際に、こうした金融政策のみならず財政政策や構造改革が必要だという認識を欧州各国と一致したものの、それをさらに強いメッセージを伊勢志摩サミットで打ち出したいということで財政出動についての協調を各国に求めたところ、イギリスとドイツは財政出動に対しては慎重な意見を述べています。そこで仙台でのG7では、麻生大臣はショイブレ大臣やオズボーン大臣に対して財政出動の協力を求めないおつもりでしょうか。

答)

ドイツというのは憲法で財政が決められているというのは知っていますでしょう。財政に関しては、日本と違ってドイツの場合、憲法で決められているという背景がありますから、そんな簡単な話ではないということです。オズボーン財務大臣のところにしても、財政に関して、極めて今、イギリスはEU離脱の話等、難しい問題を抱えていますから、そんな簡単な話ではないということは知っておかなければいけないでしょうね。

(以上)

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