麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年8月5日(金)9時33分~9時40分)

【質疑応答】

問)

第三次安倍内閣の再改造内閣が発足し、再任された麻生大臣にはアベノミクスのエンジン役になってほしいとの言葉が首相からもありました。財政健全化に取り組みながら、財政出動も含めた政策総動員によって経済成長を目指していく上で、麻生大臣の現状の課題認識と課題克服に向けた抱負をお聞かせいただければと思います。

答)

引き続き、副総理、財務大臣、金融担当、併せてデフレ脱却担当大臣を拝命しましたので、引き続きよろしくお願い申し上げます。総理からは、内閣改造の際、3日だったと思いますが、改造の際に戦後最大の名目GDP600兆の実現に向けたデフレの脱却、また経済の好循環の更なる実現に向けた総合的な施策に取り組む等の話がありましたので、三本の矢の政策を一層強化して、希望が出てくるような経済政策の実現をするという指示、大まかに言うとそういう指示があったのだと思います。このところ足元の経済というのは、部分部分によって違うところもあるのですが、弱いところもないわけではありませんけれども、緩やかな回復基調が続いているということは間違いないと思っています。ただ、イギリスが政策金利を0.25%下げてみたり、中国等、いろいろ不安要因というものがありますし、新興国等の中を見ていても、資源の輸出の多いオーストラリア等、世界で2番目に大きい鉱山会社であるリオティントの利益が一挙に減ったりなんかしていますので、そういった意味では経済が下押しされるリスクというのがあるのだという感じはしますけれども、イギリスのEU離脱問題等、いろいろな不確定要素があることは留意する必要があると思っています。今、財務省としては日銀との関係も緊密にしつつ、あらゆる政策というものを総動員して一体として取り組んでいくということなのだと思いますので、こういった認識のもとで、2日に構造改革と未来投資への加速というものを目的とする総合的でかつ大胆な経済対策を発表し、これを閣議決定しております。経済対策の効果というものが早期に出てくるようにするためには目下、まずは補正予算の編成を進めていくと思っています。そしてさらに加えて来年度の予算というのを、今概算をやっていますので、この編成をやっていくことになるのだと思いますけれども、2020年度の基礎的財政収支の黒字化に向けて経済財政再生計画という枠組みのもとで、安倍内閣がこれまでやってきた取り組みをさらに強化して、経済成長による財政健全化等の両立を図っていくというのが基本です。基本的には、この3年、4年近く走ってきているのですけれども、大体その方向は変わらず、その方向で走っていきたいと思っています。

問)

先日、大臣が日銀の黒田総裁と会われたときに増発検討を表明した40年債のことをお伺いしたいと思います。狙いは低金利をうまく使って経済対策に盛り込んだインフラ投資を加速させるということだとは思うのですけれども、一方で国債を買う側からすると、この低金利下の状況で長い年月のものを売り出しますと言われても需要は低いのではないかと思ったりもします。最後は日銀が買ってくれるという考えがあるのかもしれませんが、日銀への国債の依存度が高まっている状況というのは、大臣はどのようにお考えか、教えてください。

答)

あのときの発表の内容をもう1回読んでもらったらよくわかるのだと思いますが、40年債の増発等の話の内容については、市場参加者との丁寧な会話をという言葉が入っていました。それが今の答えです。

問)

依存度が高まっているということは、検討の結果、売り出すことになった場合に、これで依存度が急激に高まるわけではないですけれども、このところ数年間の流れとして高まっている状況というのはどうお考えですか。

答)

市場との会話というのは、そういうことを意味しているのだと思います。

(以上)

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