麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年9月27日(火)11時21分~11時29分)

【冒頭発言】

昨日、財務省から平成28年度第2次補正予算案及び消費税率引上げ時期変更法案、金融庁からは金融の機能の安定を確保するための金融機能強化法等の一部を改正する法律案を国会に提出いたしておりますので、早期の審議・成立をいただきたいと思っております。

【質疑応答】

問)

臨時国会についてですけれども、デフレ脱却に向けた政策総動員という意味では金融政策に続きまして財政、それから政府の取り組みというものが今注目されていると思います。今回の国会では補正予算案、それからTPPの承認案と、与野党で対立する場面も予想されますけれども、改めて財政政策、それから成長戦略に今取り組む意義について大臣の御所見をお伺いします。

答)

最初にデフレの脱却ではありません。デフレ不況からの脱却です。デフレでも良いデフレもありますし、インフレでも悪いインフレがありますから、デフレ不況からの脱却が正しい日本語だと思います。いわゆるアベノミクスと言われるものを一層、我々としてはこの経済政策というものを加速していきたいと考えております。その一助になるということで補正予算等を考えていますけれども、しっかりとした成長に導いていくというか、今デフレ状態ではなくなったとはいえ、確実にデフレ不況と言われるものから脱却していられるかといえば、国際情勢を見てもなかなか左様なわけにはいきません。今からデフレに入ってきそうな国もあるわけですから、そういったところを見ると日本としてはきちんとしたものをやっておかないといけないということなのだと思っています。まずは、補正予算を成立させていただいて、デフレ不況から確実に脱却していきたいと思っています。もうひとつはTPPですけれども、これについても前国会でも大分長いこと御審議をいただいたと記憶しますけれども、TPPを実際に発効させて、その効果を実現できるようにするためには政府としてはこの国会で早期にTPPの承認をいただいて、整備法案が成立するように御審議をお願いしたいと思います。それにもうひとつは消費税率引上げ時期変更法案も抱えていますが、基本的に当面の景気とかデフレ不況に対応するための法案としては今申し上げた2つの方が大きいと思っています。

問)

昨日の総理の所信表明のスタンディングオベーションについて伺います。衆院本会議場で総理が所信表明をした中で自衛隊や海上保安庁などに対して感謝をということで呼びかけて、議場の主に自民党の議員さんだと思いますけれども、スタンディングオベーションしたということがありました。野党から批判が出ているわけですけれども、私、6年前の麻生さんの所信表明を見返してみましたが、そういう呼びかけてというような表現はなかったように見えました。総理ご経験者として昨日の出来事を雛壇からご覧になっていてどういうふうに映ったか、御所感をお願いします。

答)

少なくとも今、陸自に限らず、海上自衛隊、海上保安庁というのは極めて厳しい状況になっていて、整備はともかく人手の絶対量が足りないほど大変だというのは、東北とか北陸等々にいる人なら誰でも知っているのではないでしょうか。現場を知っている人はみんな知っていると思います。だから3・11のときに陛下のお言葉の中で、一番最初に自衛隊への感謝が入っていたと思います。次は警察、消防等が出ていました。やはり今の状況で南シナ海に限らず、北朝鮮等々の状況に対応するため、常時、非常事態みたいな対応でローテーションを組んでいるから極めて厳しいことになっているということに関する感謝というのは、知っている人はみんなあると思います。だから、誰が立ったのか知らないですが、スタートして、1人立ったら、そう思っている人が多かった、立つのが多かったというのは、そういうものに対する、今置かれている状況に国会議員が意外とそういうのに対して理解があるのだと思います。ちゃんと、地元を回っているせいか、選挙で回っているせいか知らないけれども、意外としっかりその仕事を知っているなという感じが私の実感です。

(以上)

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