麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成28年12月6日(火)9時09分~9時16分)

【質疑応答】

問)

前回の会見でも出たのですけれども、今年度の税収見通しについて改めて質問させていただきます。税収見通しは想定を下回って補正予算での赤字国債の発行はやむを得ないという議論があるようですけれども、現時点での税収の見通しと赤字国債の発行の可能性について大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。また、来年度予算案と補正予算案の閣議決定の見通しも併せてお伺いできればと存じます。

答)

28年度の税収は、予算額が57兆6,000億円、それに対して10月までの段階で34%ぐらいですが、昨年10月までに比べて下回っているという方向であることは間違いない事実なのだと思っていますが、この減っている大きな理由は何かといえば為替です。したがって11月以降、為替は100円から110何円、今日113円というところまでいっていますので、下期の税収見積もりは、前期の100円前後と110何円前後では全く違ってしまいます。10円ぐらい違いますので、そうすると全然違った形になります。そういったことを踏まえないとわからないので、現時点で見通しを言うというのは、3月が終わった段階でどういうことになるかというのは今の段階ではなかなか難しい。したがって赤字国債の発行というのは、その可能性が何ともわかりませんから、今の段階でお答えすることはできません。

29年度の予算の日程については、現時点で決まっているわけではありません。私共として今の段階で、早いところやりたいなというのは毎年そう思います。昔みたいに31日になるというようなことはなくなって大分久しくなりますけれども、今年度、今の段階で何とも言えませんが、例年とそんなに変わらないと思います。

問)

イタリアの国民投票で、憲法改正を問う国民投票でレンツィ首相が敗北というか、否決されることになりまして、レンツィ首相が辞任を表明しました。イタリアではEU離脱に比較的前向きな政党が躍進したり、銀行の再建が滞るのではないかという懸念も出ていますが、大臣、イタリアの選挙結果、国民投票の結果が国際経済に与える影響についてどのようにお考えでしょうか。

答)

上院を改革するというのが一番大きなイシューですよね。上院を改革するという話が今回の国民投票の一番大きな、国民というか、議員にとって一番大きいイシューだったと思います。100人に減らして給料なしなんていうのは、結構ドラスティックなやつを出したことは間違いないので、それが結果的に否決されたということで、レンツィはやめると言っているのは知っています。それから先どういう影響が出てくるかというのは、パドアンが出てくる、誰が出てくる、いろいろ話がありますけれども、他国の話でもありますし、誰が出てくるかも不明ですので、それによってどういう影響がイタリアに与えられるかというよりEU全体に与えるかといったら、来年はオランダがあって、フランスがあって、ドイツがあって、ずっと続いていきますから、そこのところの答え次第ではいろいろなことが想像できるでしょう。他国の話でもありますので、日本としてコメントするということは差し控えます。

問)

安倍総理大臣が今月26日、27日に真珠湾を訪問し、オバマ大統領とも会談するということを昨日表明されましたけれども、これについて受け止め、あるいは日米関係に与える影響について、お考えをお聞かせください。

答)

結構前からの話ですけれども、良いことだと私はそう思っています。広島にアメリカの現職の大統領が初めて、日本もパールハーバーに日本の総理として初めてというのは良いことではないかなと私はそう思っていましたから、訪問されるというのは、私は日米の関係というものを、広島の話、真珠湾の話、両方とも象徴的な、第二次世界大戦に関して一番の象徴的なことといったらアメリカにとってはパールハーバーでしょうし、日本にとっては広島でしょうから、そういった意味ではそれぞれの総理、大統領が相互訪問するということだと思います。

(以上)

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