麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成29年1月13日(金)10時12分~10時21分)

【質疑応答】

問)

先日トランプ次期米大統領が記者会見を開いて、貿易不均衡の相手国として日本を名指ししました。これに対する御所感をお聞かせください。また、大臣は年頭訓示で日米間の経済協力を進めるとおっしゃっていましたけれども、今後新政権とどう向き合っていくのか、お考えをお聞かせください。

答)

トランプ次期大統領の記者会見は、夜中にCNNでやっていたのですけれども、直接見た範囲でしかわかりませんし、まだ大統領になっておられるわけではありませんから、現時点で政府としてこれに対するコメントは差し控えてさせてもらいます。それから貿易不均衡で日本が名指しで出たという話ですけれども、対米貿易で、1番が中国、日本が3番目ぐらいだったと思います。アメリカの貿易の赤字の50%弱が中国で、日本が1割ぐらいではなかったでしょうか。ほかにも日本より上の国が、ドイツだとかがあったと記憶しています。また、メキシコよりはドイツの方が高かったという記憶があります。中国、ドイツ、日本、メキシコぐらいの順番だったのではないでしょうか。ただ、日本の米国に対する直接投資というのは、累積で50兆円を超えていますし、80万人ぐらいの雇用を創出していますから、今後きちんとそういった数字を挙げていって、耳に入るようにしていかなければいけないと思います。

問)

トランプ次期大統領の会見を受けてアメリカの株式市場や為替市場で一時乱高下するような局面もありました。トランプ氏は就任前ですけれども、こういう就任前のトランプ氏の会見1つで大きく動いてしまう、市場が動揺する現状について大臣はどのようにとらえていらっしゃいますでしょうか。

答)

就任してから今日まで、次期大統領として選ばれた人の正式な記者会見は、おとといの晩までなかったのだと思います。かなりの部分はツイッターで出てくるという話になっていますから、記者の方も飯の食い上げみたいになってしまっているのだと思います。それに関しては、現状として何とも言いようがありません。

問)

トランプさんの会見について、日本を名指ししたというのはそうなのですけれども、ビッグボーダータックス、ボーダータックスというところに触れていて、あれが何を意味するのか、わからないところもあるのですけれども、とはいえ繰り返しおっしゃっているというところは1つ意味があるのかなと思いまして、それについての、法人税なのか、消費税みたいなものなのか、いろいろ形はあると思いますけれども、大臣、現在どういうふうな御懸念というか、見方をされているか教えてください。

答)

ボーダータックスという定義はよくわからないのですけれども、確かに何回か言っていましたから、頭の中ではそれなりのイメージがあるのだと思います。こっちで予測しても違ったら意味がありませんけれども、アメリカで作って輸出するものに関して、いわゆる輸出税というか、そういったものは税金を一切取りません、法人税から外してもいいですと。その代わり、自動車のパーツなんていうのは、かなりの部分、日本から輸入しています。そのパーツには2.5%の関税がかかっていると思いますけれども、その関税を上げますという話、ボーダータックスと言ったら多分そういう話なのだと思いますけれども、そういう話なのかというのもよくわからないので、今の段階ではコメントのしようがありません。

(以上)

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