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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成30年1月12日(金)9時37分~9時43分)

【冒頭発言】

 世界税関機構、ワールド・カスタム・オーガナイゼーションの事務総局長選挙が6月に予定されておりますが、日本政府としては現職の事務総局長である御厨邦雄氏の再選を目指すことといたしております。御厨さんはWCOの事務総局長としてテロ対策の分野ですぐれた指導力を発揮された人で、セキュリティ・プログラムや伊勢志摩サミットでの強い支持を受けておるのは御存じのとおりです。東京オリンピックを控えます日本にとりましても、御厨さんが再選されて世界各国の現場において、特に国境対策やテロ対策についての成果を上げられることによって安心安全の向上につながっていくものだと考えております。また、御厨氏の場合は途上国の貿易手続きの改善にも熱心に取り組んでおられて、昨年1年間で約500件ぐらいの技術支援案件を手がけております。海外で活動しております日本企業にとりまして税関手続きというものは大きな問題であって、引き続き国際貿易の発展に尽力してもらいたいものだと考えております。3月末が立候補の締め切りで、6月末のWCOにおいて選挙が実施される予定です。

【質疑応答】

 
問)

商工中金の不正融資問題をめぐって昨日、国の有識者検討会が提言をまとめました。危機対応融資の縮小ですとか経営を監視する第三者委員会の設置などが盛り込まれましたけれども、金融担当大臣としてどのように受け止めておられますでしょうか。

答)

商工中金は経産省、金融庁、財務省の3省庁で所管しているのだと思いますが、とにかくこの問題というのはこの提言を受けまして地域金融機関との信頼関係がきちんと再構築していくということで、連携とか協業をしながら、いわゆる経営改善とか事業の再生とか新しく事業を承継等々、いろいろな問題が今ありますので、中小企業の支援に重点的に取り組んでもらって、企業の生産性の向上とか、また、地方創生に貢献するビジネスモデルの構築というものをしていくことが重要だと思っていますので、そういうものを実施するためのガバナンスの取り組み等々について関係省庁と連携をしてフォローしていかなければいけないだろうと思っておりますので、これは今から非常に大きなところだと思っています。

問)

仮想通貨について質問させてください。昨日、韓国が取引所を通じた仮想通貨の取引を禁止する準備をしている、できているということだったり、中国でもマイニングの操業をやめるように当局に求めたりというような動きが出ていて、日本は昨年4月に改正資金決済法で世界に先駆けてちゃんとルール決めをしてやっているというところと逆行する動きが今アジアでは起きているんですけれども、そのあたりについてのご所感をお願いできますか。

答)

日本では、いわゆる仮想通貨業者というか、そういったものの交換業者に対する登録制を今言われたように昨年それをやらせていただいて、利用者保護とかマネーローンダリングに対する対策のための規制というのを整備したところだと思っているのですが、いろいろトラブルというものが、渋谷の話やら何やらいろいろあったので、きちんとやらせていただいていて、この仮想通貨というのは今後どういうようになっていくかということに関してはまだよく、意見の分かれるところですし、そういった意味ではこの業界におけるイノベーションというものの将来を考えてみたりなんかすると、まだいろいろなものをどうしていくかというのは、利用者保護とイノベーションというもののバランスをどうやっていくかというのは非常に微妙なところなのだと思いますので、注意しながらやっていかなければいけないと思っています。現金の信用のあまりないところ、中国などでえらく発達したとか、いろいろよく言われていますけれども、他国のことに関しては私はあまり、そのことに関してどうのこうのと言うつもりはありませんので、我々としてはこういった市場というものが今後どういったものに大きく化けていくのか、通貨に代わる制度というのがどういうものか、まだよく見えてきていないところではありますけれども、何でもかんでも規制すればいいというものだとも思いませんので、そこらのところもバランスをとりながら今後やっていかなければいけないところだと思います。

(以上)

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