英語版はこちら新しいウィンドウで開きます

麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和元年6月4日(火)9時36分~9時44分)

【質疑応答】

 
問)

昨日発表されました1-3月期の法人企業統計の中で、設備投資が6%増、それから売上高と経常利益も伸びました。4月以降については米中貿易戦争の影響も出てくるかもしれませんが、10月の消費増税に向けた現状の景気の見通しについて受け止めをお願いします。

答)

変わりませんね。弱くなると思っていたの。

問)

少し弱含む可能性もあると見ていました。

答)

少なくとも設備投資というものを見ていると、製造業が主に設備投資というのはよく使うものだということになっているのですけれども、いわゆるサービス産業というところにおいての設備投資も結構進んでいるから、これだけ大きな数字が出てきているのだと思いますけれどもね。いろいろな意味で足元の形としては今、製造業の比率より三次産業の比率、いわゆる二次産業より三次産業の比率が極めて高くなってきている日本の中において、三次産業の中における設備投資が伸びてきているというのがこういった数字につながるということは、全体として景気がきちんとした基本があって緩やかに回復しているという基調は変わっていないのだと思いますね。中国もいろいろこれから出てくるのだと思いますけれども、いずれにしても世界中こういったような話で、日本と中国とアメリカと3つでGDPの世界で言えば1、2、3位ということなのでしょうけれども、そういったところのものがきちんとした形で話がうまくいくようになるというのが一番の基本ですけれども、ルールが違ったりなんかしていますから、なかなか話が合わなくなってきているのが今の状況、米中の争いのもとなのでしょうけれども、そういったような流れというのはWTOやら何やらいろいろなものが共通のルールでやろうということでやっているのがなかなか、勝手な解釈やら何やらなっていると言って反発が起きたり、摩擦が起きたり、いろいろしているというのが今の状況ですけれども、しばらくこういったような状況がうまく落ち着くという方向で話し合いが進むというように期待するしかしようがないね。

問)

G20の福岡が今週末に迫ってきました。日本が議長国としてリードしてきたような質高インフラですとか、債務の持続可能性といったものについては中国を含めた関係各国について合意できるような見通し、雰囲気の醸成というものは高まってきていますでしょうか。

答)

質の高いインフラを直訳して、ハイクオリティ・インフラストラクチャーという言葉に直して5年、日本が言い始めた単語が定着した。杭州のサミットで中国が議長したときも質の高いインフラという言葉を中国議長のもとに使っていますからね。また、この質の高いインフラという単語の定義というのがいろいろ言い方が難しく、都合よくというか、我々は貸している国も借りている国も両方とも持続的に返済ができていくとかというように回っていかなければ駄目よという話に対して中国は何て言っているの。

問)

個別のプロジェクトについても持続可能であればかまわないのではないかと。

答)

結構勉強しているね、結構だね。借りている国側の返済というのは貸している側の都合だけじゃなくて借りている側の都合もきちんと考えてやるということを考えないと、何となく目先ということだけでいっちゃうとなかなか難しいというのはあちこちでありますので、そういったものをきちんとその定義も入れてやってもらいますよというのを今やり始めてかれこれ、それからまた2年たちましたけれども、6月の福岡の財務大臣・中央銀行総裁会議までにこれをうまくきちんとしたものを各国で合意した上で、大阪の首脳のサミットのところまでそれを持ち上げたいなと思っていますけれどもね。

問)

昨日、金融庁が人生100年時代に備えて計画的な資産運用が必要だといった趣旨の報告書をまとめました。老後の資産形成という点について麻生大臣、どんな問題意識をお持ちでいらっしゃるか、改めて教えていただけますか。

答)

人生、俺が生まれた頃の平均寿命は幾つだか知っているか。

問)

60何歳ぐらいですか。

答)

俺が生まれたとき、47です。47だったのですよ。それが戦後は53になって、それでこの間まで81とか82だったのが100だと言うのだろう。そうすると人生設計を考えるときに、100まで生きる前提で退職金で計算してみたことがあるか。普通の人はないよ、多分。俺はないと思うね。80歳までの予定だったのがやおら100と言ったので、何となく自分の資産設計なんかを考え直すというのはその時期なので、退職金をもらった人がいろいろなときに多分考えるのだと思うのだけれども、それに当たって少なくとも今、年金というのはきちんと今までの年金制度があるわけだから、それにプラスあと20足さなければいけないとか、10足さなければいけないとかということになれば、それなりに設計をし直さないといけないというのであれば、自分なりにいろいろなことを考えるということをやっていかないと駄目だし、金融をやる方にしても、それに対して人生設計をお考えになるのでしたら少なくとも残り100まで計算されないといかがなものでしょうかと言って、いろいろ設計を手伝ってやるとか、そういったようなことをやっていかないといけないのではないですか。いきなり100と言われて、あと20年間ゴルフ続けられるのか、そんな体力ないなとか、金がないとか、いろいろ考える、それは。そういったようなことを考えて、きちんとしたものを今のうちから考えておかないといけないのですよという話を頭に入れておかれる必要があるのじゃないのか。それの手伝いをする金融機関というものもそれなりの対応や設計をしてやるというようなことを考えるのが、金融庁としての、そういったこともしてやらないと駄目ですよということを言っておいた方がいいというのが基本的な考え方。年金の話は厚生労働省の話であって金融庁の話ではありませんから、年金は年金、今のままできちんといろいろやっておられるのでしょうから、年金は年金で、プラスいろいろなことを考えなければいけないという話です。

問)

年金だけでは不十分なのかという疑問が出ている文面もありますけれども、そのあたりについては。

答)

それは人によって違いますね。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る