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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要

(令和2年3月10日(火)9時43分~9時50分)

【質疑応答】

 
問)

まず市場動向についての質問をお願いします。市場が荒れています。日本時間昨晩の米国株式市場ではS&P500でサーキットブレーカーが発動されました。先程始まった日本市場でも株式が一時、日経平均1万9,000円を割れて、先程の時点で1万8,949円96銭となっています。外国為替市場で先週金曜日の朝の1ドル106円33銭から日本時間の8日夜には一時101円18銭程度まで円高が一気に進みました。具体的な水準については言及はいただけないとは存じておりますが、こういった相場変動、市場の混乱に対しては財務省としてどのようなスタンスで臨まれるのでしょうか。

答)

今言われましたように、神経質な動きが為替についても株価についても見られているのですけれども、基本的にはこの間G7の電話会談でも全体としては金融政策、財政政策、いろいろなやり方がありますので、各国、適切に対応していくということで合意をしておりますので、その点に関してはよろしいんだと思っています。我々としては今日の午後に第2弾の緊急対応策を発表することにしているのですが、その中でよく言われる臨時休校になったからということによって職場を休まざるを得なくなった方等への新たな助成金を創設するとか、医療提供体制の構築、中小・小規模の事業者などに対するより強力な資金繰り支援など、きちんと対応していくこととなっております。資金繰りは特に大手よりは中小・零細のところで、向こう2週間、3週間の資金繰りというような話になりますので、信金、信組、第二地銀、そういった金融機関からむしろ中小事業者に対して、おたく資金繰り大丈夫ですかと聞く態度が大切なんですと、今回は。向こうが言ってくるまで待っていても間に合わないときがありますからねと。そういった話は既に金融庁から出しておりますので、いずれにしても、緊急の状況変化を見極めて対応していかなければいけないだろうと思っています。

問)

今日は緊急対策の第2弾を取りまとめられるということですが、景気への先行き懸念が日増しに強まっている中で、自民党の方からもさらに思い切った経済対策が必要ではないかという声が上がっています。補正予算について求めるような声も出ていますが、補正予算等を検討される必要性についてはどのようにお考えでしょうか。

答)

今の段階で、取り急ぎ経済がどうにもならなくなってきているという状態ではないと思うんですね。よくリーマンショックと比べているけれども、あのときはいわゆる金融機関に端を発したんですよ。市場から現金、キャッシュがなくなって、オーバーナイトコールが5%になったとかという騒ぎだった。今回そんなことは起きていませんからね。だから、何をとってリーマンショックと言っているのか知らないけれども、株価が下がったという話だけでリーマンショックと言ったら、少なくともそういった話ではないので、私共としては今置かれている状況できちんと対応して、この武漢ウイルスなるものがいつ切れるのか、日本の中において感染というのが一応、この間の休校以来急激に広まっているという雰囲気はなくなっているようですから、そういった意味ではこれがどう効いてくるというのをよく見極めた上でないと何とも言えませんね、今の段階では。

問)

緊急対策の第2弾には、日本政策投資銀行などを通じた危機対応業務の話も盛り込まれるというふうに伺っております。危機対応業務は商工中金の不正があって以降、東日本大震災ですとか、リーマンショック級のものでないと発動しないというふうに要件を厳格化されていると思いますが、今回発動を検討されているというのはやはり政府としてリーマン級ですとか、そういったものに匹敵する危機というふうにとらえておられるから検討されているのではないかと。

答)

今の話は事実としては商工組合中央金庫の不正事案やら何やらがありましたから、いろいろな意味で問題だというのは確かなのだと思いますけれども、今回資金繰りというのが急激に忙しくなってきているのは中小・零細であって、リーマンのときは大企業を含んでいましたからね。大企業は今、巨大な内部留保もお持ちだし、企業収益も上がっていますからね。こういった状況とリーマンショックと一緒にされると、そんな話をされるとちょっと考えちゃうな。今言われたようにそういったものを含めて中小・零細のところの資金繰り、例えば学校休校になったから給食のパン、今米飯給食もやっていますからね、同じ会社が。そういった意味でのところが急に資金繰りが止まるというような話をきめ細かにやっていかなければいけないところだと思っていますので、いろいろな意味で政府系金融機関として、できるだけそういったものの対応をということを考えております。

(以上)

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