English新しいウィンドウで開きます

鈴木財務大臣兼内閣府特命担当大臣ぶら下がり記者会見の概要

(令和6年3月31日(日曜)14時09分~14時20分)

【冒頭発言】

はじめに、能登半島地震によりまして犠牲になられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
明日で発災から早くも3カ月になるわけであります。私も早くこちらの方にお邪魔をして、この目で被災の状況を確認したいと思っておりましたが、これまで来年度予算を成立させなければいけないという国会対応に追われておりまして、ようやく来年度予算も成立をいたしましたので、今日お邪魔させていただきました。
政府の復興本部などにおけますいろいろな報告などで、あらかた状況は掴んでいた、そういうつもりでしたけれども、実際に、やはり現場をこの目で見て、この被災の大きさ、そういうものを改めて痛感したところでございます。何としても一日も早く復旧を進めていかなければならない、今、その思いでいっぱいであります。
政府といたしましても、この予算の制約で震災対応が躊躇してはならない、そういうことで、これまでもずっと対応をしてまいりました。今まで令和5年度の補正予算にありましたこの予備費の中から2,767億円を措置してまいりましたし、来年度予算も成立いたしました。来年度予算におきましては、通常の予備費5,000億円に、さらに5,000億円を積み増しいたしまして、1兆円の予備費がございます。こうしたものを活用しながら、切れ目のない財政措置もしながら、各省庁と連携しながら、政府一丸となって、この復旧・復興の対応に当たっていきたいと思っております。

【質疑応答】

問)

今日大臣が、輪島でどんなところを見られて、どんな印象を受けたかというのをお話しください。

答)

輪島にまいりまして、まず能登空港にある輪島税務署管内の方々を主な対象にした相談所を見てまいりました。それから朝市の状況も拝見いたしました。やはりこの輪島の朝市は、日本の三大朝市の一つと言われていたもので、何としても、これは象徴的な事業としても、復興しなければいけないという思いが致しました。地震による倒壊、その後の火事の発生ということで、大変厳しい被災の状況だったことを確認したところです。
その後、漆の関係で、明日から漆工房が始まるということを聞きました。明日から今までこの地を離れている輪島塗の職人さんがそこに集まって、作業を始めるということで、今から作り始めますと、年末の一番いい商機に間に合うというようなことだという話も聞きました。輪島塗はこの地域の経済の一つの支えであるとともに、やはり伝統芸術でありますから、そうした伝統をこれからも世代を超えて繋げていくという意味でも重要であって、この震災によってそれが途絶えてはならないという思いを強く持っております。経済産業省が中心となって頑張ってもらっていますが、こうした漆の伝統、その中でもこの輪島塗は中心的なものであると思っていますので、こうしたものが今後とも継続していくように、しっかりとサポートできればと思いました。
それから漁港も見てまいりました。地盤が隆起して漁船が出せないということで、お話を聞きますと、漁船をとりあえず沖に何とか運んで、その間に浚渫をして、漁港の岸壁につけられるようにしたいということで、少し息が長いことになるのかなと思いますが、今1隻も出漁していないということでして、本来であれば、これからノドグロなど価値の高い魚の漁期に入るはずですが、それができないということで、これもなるべく早く解決しなくてはいけないと思って見てまいりました。

問)

今の視察の大臣のお気持ちの部分に加えてですけれども、大臣、東日本大震災で被災された岩手県選出だということと、ご家系としても水産業をやられていたということで、なおさら思うところがあったのかなと思うんですけれども、今回、予備費からの支出を含めて、支援のタイミングであったり、規模であったり、方向性みたいなところ、何かありますでしょうか。

答)

東日本大震災からは13年経ちましたけれども、あのときのことを思い出しますと、やはり決して他人事ではない、自らの思いという気持ちをずっとこの間持ってまいりました。13年前から考えますと、形のあるものは時間をかけて、それだけお金をかければ元に戻るわけですけれども、むしろ形のないもの、賑わいや失われたコミュニティなど、そういうものを取り戻すことがなかなか至難の業ということを、今感じております。
従いまして、この能登の地域におきましても、時間はかかるかもしれませんが、もちろんハード面はしっかりとやり遂げる、それと同時にソフト面の様々な賑わいを支えていた、例えば朝市をきっちり再開するなど、そういったソフト面の取組を今から考えて、工夫していかなければいけないのかなと、そのように思います。
朝市のところに行きましたら、朝市をやっていたお母さんが、その方は水産物を商っていたそうですけれども、漁が全く再開されないので売るにも売るものもないというようなことで、この間、出張朝市が金沢市であったようですけれども、これから先を考えても漁の再開ということをすごく心配されておられました。まさにそういうことを考えながら、水産業もこの地域にとって重要な産業であると思いますので、ぜひ復興も支援していきたいと思っています。

問)

時期や規模はまだこれからということでしょうか。

答)

先程申し上げましたとおり、予算的な制約で震災復興対応が躊躇してはいけないと、ずっとそう言ってきました。来年度の予備費も、明日から来年度はスタートするわけでありますけれども、5,000億積み増しをしましたので、その中で1兆円という規模がありますので、切れ目なく財政面の対応もしていきたいと思っています。

問)

視察とは関係ない部分で恐縮ですけれども、本日複数の報道で、予算審議でも追及がありました政治とカネの問題で、安倍派の元幹部に処分として離党勧告が最終調整という報道が複数あります。大臣の受け止めがありましたらお願いします。

答)

報道は見ました。ですが、実際そのことについて、今までも関わりをしておりませんので、正直分かりません。

問)

民間金融機関の支援というのも、地域の復興のために、企業や個人のために重要だと思いますが、その辺りは大臣のお考えいかがでしょうか。

答)

地域金融機関、これは地域経済を支える上でも極めて大切だと思います。ただでさえ地方においては人口減少などもありまして、大変、地域金融機関の経営が難しい時代に入ってきているんだと、そのように思います。
しかし、それぞれの銀行の対応によって、統合など様々な努力をされておられます。私は、地域金融機関は本当に借り手と貸し手が密接なんだと思います。代を継いでお付合いがあるなど、そういうことが多いわけですから、むしろこれからも地域金融機関には、お金をお貸しするということのみならず、一緒に、例えば経営改善、そういうものを考えてもらうなど、そういう寄り添った対応、そして共存・共栄をしていくと、貸し手と借り手がですね、そういうような形を構築してもらうことが必要なんじゃないかなと思います。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る