III 銀行監督に係る事務処理上の留意点

III -1 一般的な事務処理

III -1-1 監督事務の流れ

III -1-1-1 一般的な監督事務の流れ

銀行監督に当たっての一般的な事務の流れは以下のとおり。

情報の収集

〔情報源の具体例〕

  • マル1検査結果

  • マル2銀行からの報告資料(財務情報、行政報告資料等)

  • マル3経営陣、監査役、担当者等からのヒアリング内容

  • マル4公開情報(投資家向け開示資料、報道等)

  • マル5利用者からの苦情、投書等

  • マル6他の金融機関、関係機関、業界団体等からの情報

  • マル7その他銀行の経営に関し入手した一切の情報

情報の整理・分析
  • データベース(各銀行別)の整備
  • 当該銀行の経営状況に関する多面的な分析・評価
問題点の的確な把握
  • 分析結果に基づく当該銀行の問題点の的確な把握
  • 必要に応じ、報告徴求命令に基づく事実確認
問題点の改善促進(必要に応じ)監督上の措置
  • 当該銀行に対する問題点の指摘
  • 改善に向けた取組みの促進
  • 必要に応じ、以下の対応
    • 改善方策に関する報告徴求命令

    • 業務改善命令、早期是正措置

    • 業務停止命令、取締役等の解任命令、免許の取消

フォローアップ
  • 問題点の改善状況のフォローアップ
  • なお改善が図られない場合には、更なる監督上の措置も検討
  • 十分な改善措置が講じられたと認められた場合は、業務改善計画の履行状況の報告義務を解除

III -1-1-2 主なオフサイト・モニタリングの年間スケジュール

主なオフサイト・モニタリングは、別紙2の年間スケジュールを目途に行うものとする。

各時点の具体的な事務は、都度、監督局担当課室から示すものとする。

  • (1)本事務年度の監督に当たっての重点事項の策定・公表

    監督に当たっての重点事項を明確化するため、事務年度当初に当該事務年度の監督方針を策定・公表する。当該方針を踏まえ、以下に定めるオフサイト・モニタリングを実施することとする。

  • (2)財務会計情報・リスク情報等の蓄積・分析・還元

    銀行に対し継続的に財務会計情報や信用リスク、市場リスク、流動性リスク等のリスク情報等について報告を求め、銀行の経営の健全性等の状況を常時把握する。また、徴求した各種情報の蓄積及び分析を踏まえ、リスク管理の観点から重要となる分野や課題を抽出し、銀行に適時に還元することを通じて、経営の健全性の確保に向けた取組みを促すものとする。

  • (3)定期的なヒアリング

    オフサイト・モニタリングの一環として、定期的に以下のヒアリングを実施することとする。

    なお、各財務局は創意・工夫により、その効率的・効果的な実施に努めるものとする。

    • マル1決算ヒアリング

      半期毎に、決算の状況や財務上の課題についてヒアリングを実施することとする。

    • マル2総合的なヒアリング

      銀行の決算状況等を踏まえ、収益管理態勢の整備や業務再構築に向けた取組み状況、経営管理の状況、地域密着型金融への取組み状況等について年に2回(6月及び12月頃を目途)、ヒアリングを実施することとする。

    • マル3トップヒアリング

      財務局幹部が直接、銀行の経営者にヒアリングを実施し、経営戦略や経営方針、リスク管理に関する認識、地域密着型金融への取組み方針等、経営上の重要課題について、年2回(8~9月及び2~3月頃を目途)ヒアリングを実施することとする。

    • マル4内部監査ヒアリング

      銀行のリスク管理やコンプライアンスの状況等について、銀行の内部監査部門から、年1回(原則として4月頃を目途とするが、それ以外の時期に行うことを妨げない。)ヒアリングを実施することとする。その際、銀行の内部監査の体制、監査計画の立案状況、内部監査の実施状況、問題点の是正状況、今後の課題等についてヒアリングすることとする。

  • (4)個別銀行に関するデータベースの整備

    銀行台帳については、様式・参考資料編 様式 III -1-1-2(4)により、毎年6月末日現在にて作成するものとし、当該銀行に関し参考となるべき資料等を適宜添付するものとする(以下 III -1において「銀行台帳等」という。)。また、モニタリングの結果等により特筆すべき事項が生じた場合や中間決算を経たこと等により内容に大幅な変更が生じた場合には、都度、改訂を行うものとする。

    なお、各財務局の創意・工夫による様式の変更、項目の追加を妨げるものではない。

(別紙2) 地域銀行の主なオフサイト・モニタリングの年間スケジュール(平成17年12月1日現在)(PDF:393KB)

III -1-2 監督部局間における連携

  • (1)金融庁との連携

    施行規則第37条の規定により、銀行から財務局に対し、銀行法施行令(以下「施行令」という。)第17条の2第1項及び第17条の3第1項の規定に基づき金融庁長官の権限のうち財務局長(福岡財務支局長及び沖縄総合事務局長を含む。以下同じ。)に委任されている権限以外の権限に係る認可又は承認等の申請があったときは、事情を調査の上、財務局の意見を付して、監督局長に進達することとするほか、当該銀行に関して参考となる情報があれば、適宜、監督局担当部門に情報提供するなど、密接な連携に努めるものとする。

  • (2)財務局間における連携

    施行令第17条の2第1項及び第17条の3第1項の規定により認可又は承認の権限を行う財務局長は、認可(予備審査を含む。)又は承認をしようとする事項が他の財務局の管轄区域に及ぶときは、あらかじめ当該他の財務局長と協議することとするほか、その他参考となる情報があれば、適宜、当該他の財務局に情報提供するなど、密接な連携に努めるものとする。なお、認可又は承認に係る申請が、すでに予備審査終了済のものであり、かつ、その内容の重要な事項について変化がない場合には、当該他の財務局長との協議は省略して差し支えない。

  • (3)銀行持株会社の子銀行に対する監督上の留意点

    財務局長に監督権限が委任されている子銀行を監督するに当たり、銀行持株会社と当該子銀行に対する監督権限が異なっている場合には、以下の点に留意するものとする。

    • マル1銀行持株会社の監督権限が金融庁にある場合

      • イ.金融庁との連携

        施行令第17条の3第4項の規定に基づき、銀行持株会社の監督権限が金融庁にある場合には、財務局は当該銀行持株会社を監督する監督局担当部門との間において、当該銀行持株会社に係る情報を共有するなど、密接な連携に努めるものとする。

      • ロ.金融庁を通じて報告徴求をする場合の留意点

        財務局は、自らが監督する子銀行の適切な業務運営を確保するために当該子銀行の銀行持株会社に対して報告徴求等の必要があると思料する場合は、報告徴求等が必要な理由(関連資料を添付のこと)を付して、銀行持株会社を監督する監督局担当部門に対して意見を具申するものとする。

    • マル2銀行持株会社の監督権限が他の財務局にある場合

      • イ.財務局間における連携

        財務局長に監督権限が委任されている持株会社について、その子銀行が他の財務局の管内にある場合にあっては、当該銀行持株会社を監督する財務局が施行令第17条の3第1項及び第2項の規定に基づき報告徴求等をしたときは、当該他の財務局に対して監督上重要と思料される情報を提供するなど、財務局間において密接な連携に努めるものとする。

      • ロ.報告徴求する場合の留意点

        施行令第17条の3第2項の規定に基づき、他の財務局管内の銀行持株会社に対して報告徴求をしようとするときは、財務局は当該他の財務局に対して、報告徴求が必要な理由(関連資料を添付のこと)を付して協議するものとする。

III -1-3 検査部局等との連携

検査部局及び預金保険機構(検査部)との連携を以下のとおり行うものとする。

III -1-3-1 検査・監督連携会議の開催

  • (1)オフサイト・モニタリングを行う監督部局は、オンサイト・モニタリングを行う検査部局とともに、それぞれの独立性を尊重しつつ適切な連携を図り、実効性の高い金融監督を実現するために検査・監督連携会議を開催することとする。

    本会議は、原則として事務年度の開始に当たり開催するほか必要に応じて適宜開催することとする。

  • (2)本会議において監督部局は、検査部局に対して、銀行の経営状況全般、当面の監督課題、規制の創設・改廃など検査に当たって必要な情報の提供を行うとともに、検査部局より、新事務年度の「検査基本方針及び基本計画」について説明を受けるものとする。

    • (注)必要に応じ、III -1-3-2に掲げる事項を参考に説明を行うものとする。

  • (3)なお、本会議の運営については、検査・監督事務の状況を踏まえ弾力的に行うことにより、効率的、効果的な実施に努めるものとする。

III -1-3-2 検査部局による検査着手前

  • (1)個別銀行に対する検査着手に当たって、監督部局(財務局検査の場合には財務局金融監督担当課、検査局検査の場合には監督担当課)は、検査班の主任検査官に対し、当該銀行の現状等についての説明を行うものとする。

  • (2)銀行の現状等についての説明に当たっては、以下の事項の説明を行うものとする。

    • マル1前回検査から当該時点までの当該銀行の主な動き(他行との提携、増資、経営陣の交替等)

    • マル2直近決算の分析結果

    • マル3リスク情報等に係るオフサイト・モニタリングに関する分析結果

    • マル4各種ヒアリングの結果

    • マル5監督上の措置(報告徴求、行政処分等)の発動及びフォローアップの状況

    • マル6監督部局として検査で重視すべきと考える点

    • マル7その他

  • (3)なお、合併等の経営再編に伴うシステム統合等を予定している銀行の検査については、経営再編のスケジュール等についても併せて説明を行うものとする。

III -1-3-3 検査部局による検査結果通知後

  • (1)検査結果通知書の交付日と原則として同日付けで、銀行に対し、当該通知書において指摘された事項についての事実確認、発生原因分析、改善・対応策、その他を取りまとめた報告書を1か月以内(必要に応じて項目毎に短縮するものとする。)に提出することを、法第24条に基づき(預金口座名寄せのためのデータの整備、付保預金と非付保預金の区分管理、預金等の変動データ(入出金明細ファイル)作成のためのシステム整備等、相殺・預金等債権の買取り(概算払)の準備(手順書・マニュアルの整備等)の状況等(以下「付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等」という。)の指摘がある場合については、「法第24条及び預金保険法第136条に基づき」。以下この項及び(4)において同じ。)求めるものとする(様式・参考資料編 様式 III-1-3-3(1)参照)(財務局所管銀行について検査局検査が行われた場合にも、法第24条報告発出及び受理は財務局金融監督担当課が行うこととする。)。

    ただし、検査結果通知書の中に、下記マル1からマル3に記載するような重大な指摘がある場合には、必要に応じ、下記(2)(注1)の説明を踏まえ、個々に適切かつ十分な報告事項を定めるよう、下記マル1からマル3の各号に記載する着眼点の例示に留意しつつ、十分検討したうえで報告を求めることとする。

    • マル1検査結果通知書の中に、リスク管理態勢に関する重大な指摘がある場合

      上記の改善・対応策の中で、リスクを正確に認識するための方策に加え、そのリスクを適正に制御するための方策及びこれらを効果的に実施するための態勢整備(内部監査態勢も含む。)についても併せて報告を求めるものとする。

      • イ.信用リスクの場合には、例えば、個別債権の適正なプライシング、適正なポートフォリオ構造の構築に向けた取引方針の設定、債権流動化やクレジットデリバティブの活用、信用リスクデータベースの活用等によるリスク管理態勢の強化等。

      • ロ.システムリスクの場合には、例えば、セキュリティ管理体制の整備や内部監査態勢の強化等。特に、合併等の経営再編に伴うシステム統合リスクの場合には、当該システム統合等の計画を的確に履行するための方策、システム統合リスクに係る内部管理態勢(内部監査を含む。)等。

    • マル2検査結果通知書の中に法令等遵守態勢に関する重大な指摘がある場合

      上記の改善・対応策の中で、特定の問題事例の発生原因を分析している場合には、銀行における内部管理態勢上の問題点も含めて報告を求める。また、今後の対応については、効果的な銀行内部のけん制機能(内部監査態勢を含む。)の整備、必要に応じ外部けん制機能の効果的な活用、それらを実施する責任の所在の明確化、有効性のフォローアップ態勢等も視野に入れた報告を求めるものとする。

    • マル3検査結果通知書の中に、特に以下の項目について、重大な指摘がある場合

      • イ.自己査定と検査結果との格差が大きい場合には、発生原因分析等について特に詳細な報告を求めるものとする。

      • ロ.検査結果による自己資本比率の低下が著しい場合には、当該検査結果が、原則として検査結果通知後の一番早い決算(決算状況表又は業務報告書(中間決算にあっては中間決算状況表又は中間業務報告書)における財務諸表をいう。)に適正に反映されているか厳正に検証するための報告を求めるものとする。

        その際、検査結果の内容に応じ重要な事項(例えば、引当率の算定方法、大口債務者の債務者区分等)については検査結果と決算を対比させ、その差異の合理的な説明を求めるとともに、必要に応じ、検査結果の決算への適正な反映状況に関する監査法人の見解を文書で添付することを求める。

        なお、この部分の報告期限は、原則として当該決算に関する決算状況表又は業務報告書(中間決算にあっては中間決算状況表又は中間業務報告書)の提出期限とする。

      • (注) 銀行の決算は、銀行が自己責任で作成し、監査法人の監査を受けるべきものであり、当局が事前に指示・関与等することはなく、その権限もないことに留意する必要がある。また、銀行からの報告書の提出により、当該銀行に当局が決算について了承したとの認識を与えないよう留意する必要がある。上記ロ.の取扱いは、あくまで検査結果が決算に適正に反映されているか否かを厳正に検証するという範囲にとどまるものである。

  • (2)検査結果通知後、上記(1)の報告書の提出を受ける前(注1)に、検査結果通知書の審査担当者等(注2)から、検査結果通知書の内容、背景について説明を受けるものとする(財務局所管銀行について検査局検査が行われた場合には、財務局金融監督担当課は、原則として金融庁において、検査局審査担当者から説明を受けるものとする。この際、財務局検査担当課の同席を求めるものとする。)。

    • (注1) 上記(1)ただし書の規定に基づき、必要に応じ、個々に適切かつ十分な報告事項を定める場合には、上記(1)の報告を求める前に、審査担当者等からの説明を受けるものとする。

    • (注2) 原則として審査担当者とするが、立入りを行った主任検査官等の同席が可能な場合には、必要に応じ、その同席を求めることができるものとする。(3)において同じ。

  • (3)上記(1)の報告書が提出された段階で、銀行から十分なヒアリングを行うものとする。ヒアリングに当たっては、検査部局とも緊密な連携を図るものとし、検査結果通知書の審査担当者等(注)の出席を原則として確保するものとする。また、付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等に係るヒアリングに当たっては、預金保険法第137条に基づく立入検査チェック項目(「預金保険法第55条の2第4項及び第58条の3第1項関連チェック項目」)も参考にするものとする(様式・参考資料集編 資料3参照)。

    • (注) 財務局所管銀行について検査局検査が行われた場合には、財務局金融監督担当課は、財務局検査担当課審査担当者の出席を原則として確保し、必要に応じ、検査局審査担当者の同席を求めるものとする。

      また、特に、合併等の経営再編に伴いシステム統合等を予定している銀行に対し、システム統合リスクに係る検査が実施された場合にあっては、検査局・財務局いずれの検査においても当該検査におけるシステム統合リスク担当検査官を含むものとする。

  • (4)検査結果及び法第24条に基づく報告書の内容等により、法令等遵守態勢又はリスク管理態勢の改善に一定の期間を要すると認められる場合や、付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等について、システム開発の進捗状況、データ整備の進捗状況及び手順書・マニュアル整備の進捗状況(以下「各種進捗状況等」という。)の改善に一定の期間を要すると認められる場合には、法第24条に基づき次回検査までの間定期的に報告を求めるものとする。

    また、正当な理由がないにもかかわらず当該銀行の自己査定と検査結果の格差が大幅に認められる場合や検査結果が決算に適正に反映されていない場合など自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の法令等遵守態勢やリスク管理態勢の整備に支障を来すと認められる場合や、付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等について、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の各種進捗状況等の整備に支障を来すと認められる場合には、法第26条に基づく業務改善命令(付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等については、法第26条に基づく業務改善命令及び預金保険法第58条の3第2項に基づく是正命令)を発出するものとする。

  • (5)財務局金融監督担当課は監督局担当課との十分な連携によりこれらの事務を行うものとし、検査局との連携は財務局検査担当課を通じて行うものとする。

III -1-3-4 預金保険機構が行う検査との連携

  • (1)預金保険機構(以下「機構」という。)が預金保険法に基づき実施した検査の検査結果通知事項に対する改善状況等の報告について以下のとおり行うものとする。

    • マル1機構が被検査銀行に対し付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等の検査又は保険料検査の検査結果を通知した旨の通知を機構から受理後速やかに、対象銀行に対し、当該通知書において指摘された事項(保険料検査においては、単純な計算ミスを除く。)についての事実確認、発生原因分析、改善・対応策、その他を取りまとめた報告書を1か月以内(法令違反の状態が継続しているとの指摘を受けた場合には2週間以内)に提出することを、必要に応じ、法第24条及び預金保険法第136条に基づき求めるものとする(様式・参考資料編 様式 III -1-3-4(1)参照)。

    • マル2上記マル1の報告書が提出された段階で、銀行から十分なヒアリングを行うものとする。ヒアリングに当たっては、機構とも緊密な連携を図るものとし、預金保険法第137条に基づく立入検査チェック項目(「預金保険法第50条第1項関連チェック項目」、「預金保険法第55条の2第4項及び第58条の3第1項関連チェック項目」)を参考にするとともに、機構の出席を原則として確保するものとする(様式・参考資料編 資料3参照)。

      • (注1) 機構が報告書を共有しヒアリングに同席することについて、あらかじめ銀行に同意を得るものとする。

      • (注2) 機構との日程調整については、財務局金融監督担当課と預金保険機構検査部担当課が行うものとする。

    • マル3機構から、保険料検査において法令違反の状態が継続しているという指摘を受け、機構の検査結果並びに法第24条及び預金保険法第136条に基づく報告書の内容等により、監督当局において問題ありと判断した場合には、法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。

    • マル4機構から、保険料検査において銀行の法令等遵守態勢に関する指摘を受け、又は付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等の検査においてシステム開発の進捗状況、データ整備の進捗状況及び手順書・マニュアル整備の進捗状況(以下「各種進捗状況等」という。)に問題があるとの指摘を受け、機構の検査結果並びに法第24条及び預金保険法第136条に基づく報告書の内容等により、当該法令等遵守態勢又は各種進捗状況等の改善に一定の期間を要すると認められる場合には、法第24条及び預金保険法第136条に基づき期限を定めて報告を求めるものとする。その結果、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の各種進捗状況等の整備に支障を来すと認められる場合には、法第26条に基づく業務改善命令(付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等については、法第26条に基づく業務改善命令及び預金保険法第58条の3第2項に基づく是正命令)を発出するものとする。

      • (注)監督部局は、上記のほか、金融機関にかかる情報のうち、付保預金の円滑な払戻しのための整備状況等について、必要と考える場合は、随時、機構に対し、情報を提供するなど、適切な連携を行うものとする。

  • (2)機構が振り込め詐欺救済法に基づき実施した検査の検査結果通知事項に対する改善状況等の報告について以下のとおり行うものとする。

    • マル1機構が被検査銀行に対し、犯罪利用預金口座等に係る預金等債権の消滅手続や、被害回復分配金の支払い手続等の検査結果を通知した旨の通知を機構から受理後速やかに、対象銀行に対し、当該通知書において指摘された事項についての事実確認、発生原因分析、改善・対応策、その他を取りまとめた報告書を1か月以内(法令違反の状態が継続しているとの指摘を受けた場合には2週間以内)に提出することを、必要に応じ、法第24条及び振り込め詐欺救済法第35条に基づき求めるものとする(様式・参考資料編 様式 III -1-3-4(1)参照)。

    • マル2上記マル1の報告書が提出された段階で、銀行から十分なヒアリングを行うものとする。ヒアリングに当たっては、機構とも緊密な連携を図るものとし、機構の出席を原則として確保するものとする。

      • (注1) 機構が報告書を共有しヒアリングに同席することについて、あらかじめ銀行に同意を得るものとする。

      • (注2) 機構との日程調整については、財務局金融監督担当課と預金保険機構検査部担当課が行うものとする。

      • (注3) 監督部局は、上記のほか、銀行にかかる情報のうち、被害回復分配金の支払のための整備状況等について、必要と考える場合は、随時、機構に対し、情報を提供するなど、適切な連携を行うものとする。

III -1-4 管轄財務局長権限の一部の管轄財務事務所長への内部委任

  • (1)内部委任

    銀行の本店の所在地が財務事務所の管轄区域内にある場合においては、管轄財務局長に委任した権限は、財務局長の判断により当該財務事務所長に内部委任することができるものとする。

    なお、これらの事項に関する申請書、届出書等は、管轄財務局長宛て提出させるものとする。

  • (2)財務事務所長の行政報告

    管轄財務事務所長が内部委任事項の処理を行ったときは、原則として毎月分を取りまとめのうえ、翌月10日までに財務局長に報告させるものとする。

III -1-5 個別銀行に関する行政報告等

  • (1)個別銀行に関するデータベースの提出

    III -1-1-2(4)の要領により整備した個別銀行に関するデータベースについては、銀行台帳等を7月末日までに監督局長宛て提出するものとする。

  • (2)決算等に関する提出資料

    決算状況表及び日計表等については、銀行に対して提出を求めているが、提出期限等は別紙3のとおりとすることに留意する。

    なお、各様式の改正を行う場合は、監督局担当部門から財務局に対し、適宜周知する。

  • (3)行政報告

    次の事項につき行政処理を行ったときは、その結果を遅滞なく監督局長に報告するものとする。

    なお、銀行議決権大量保有者等に係る銀行の本店所在地を管轄する財務局が行政処理を行った財務局とは別にある場合、及び銀行を子会社とする持株会社の子銀行の本店所在地を管轄する財務局が行政処理を行った財務局とは別にある場合には、当該管轄する財務局にも報告するものとする。

    • マル1資本金の額の減少の認可

    • マル2商号変更の認可

    • マル3取締役の兼職の認可

    • マル4外国における支店その他の営業所の設置、種類の変更又は廃止の認可

    • マル5会社分割の認可

    • マル6事業譲渡又は譲受けの認可

    • マル7上記マル1からマル6に係る認可効力の延長の承認

    • マル8大口信用供与規制の特例の承認

    • マル9アームズ・レングス・ルールの承認

    • マル10業務報告書等の提出延期の承認

    • マル11貸借対照表等の公告の延期の承認

    • マル12資本金の額の増加の事前届の受理

    • マル13海外駐在員事務所の設置の事前届の受理

    • マル14劣後ローンの期限前弁済又は劣後債の期限前償還の事前届の受理

    • マル15法第24条の規定による報告及び資料の提出の命令

    • マル16法第26条第1項、第52条の14第2項及び第52条の33第3項の規定による命令(業務の全部又は一部の停止の命令を除くものとし、改善計画の提出を求めることを含む。)

    • マル17法第52条の2第1項の規定による銀行議決権保有届出書の受理

    • マル18法第52条の3第1項、第3項の規定による変更報告書及び第4項に規定する訂正報告書の受理

    • マル19法第52条の4第1項の規定による基準日の届出、同項に規定する銀行議決権保有届出書及び同条第2項に規定する変更報告書の受理

    • マル20法第52条の5の規定による訂正報告書の提出命令

    • マル21法第52条の6の規定による訂正報告書の提出命令

    • マル22法第52条の7の規定による報告及び資料の提出命令

    • マル23法第52条の9第3項の規定による特定主要株主が主要株主基準値以上の数の議決権の保有者でなくなったときの届出の受理

    • マル24法第52条の11の規定による報告及び資料の提出命令

    • マル25法第52条の17第2項及び第4項の規定による届出の受理

    • マル26法第52条の31の規定による報告及び資料の提出命令

    • マル27法第53条第1項第7号の規定による届出の受理

    • マル28法第53条第2項の規定による届出の受理

    • マル29法第53条第3項第8号の規定による届出の受理

    • マル30施行規則第35条第1項第17号及び第25号並びに区分等を定める命令第5条各号に係る届出の受理

  • (4)銀行の営業免許等に係る登録免許税納付額の報告について

    銀行の営業の免許等を行う金融庁長官(登記機関)は、登録免許税法第32条の規定に基づき、登録免許税法を所管する財務大臣に対し、登録免許税の納付額を通知しなければならない。

    したがって、登記機関である金融庁長官が上記の通知を行うために必要となるので、財務局においては、その年の前年の4月1日からその年の3月31日までの期間内にした認可等に係る登録免許税の納付件数及び納付額を様式・参考資料編 様式 III -1-5(4)により取りまとめ、これをその年の4月末日までに監督局に報告するものとする。

(別紙3)決算等に関する提出資料(PDF:266KB)

III -1-6 災害における金融に関する措置(災害対策基本法等関係)

  • (1)災害地に対する金融上の措置

    災害対策基本法第36条第1項に基づく金融庁防災業務計画並びに武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(以下「国民保護法」という。)第33条第1項及び第182条第2項に基づく金融庁国民保護計画において、金融に関する措置が規定されている。こうしたことから、災害(災害対策基本法第2条第1号に規定する災害又は国民保護法第2条第4項に規定する武力攻撃災害若しくは国民保護法第183条に規定する緊急対処事態における災害をいう。以下同じ。)が発生し、又は発生するおそれがある場合においては、現地における災害の実情、資金の需要状況等に応じ、関係機関と緊密な連絡を取りつつ、銀行に対し、機を逸せず必要と認められる範囲内で、以下に掲げる措置を適切に運用するものとする。

    • マル1災害関係の融資に関する措置

      銀行において、災害の状況、応急資金の需要等を勘案して融資相談所の開設、審査手続きの簡便化、貸出の迅速化、貸出金の返済猶予等災害被災者の便宜を考慮した適時的確な措置を講ずることを要請する。

    • マル2預金の払戻及び中途解約に関する措置

      • イ.銀行において、預金通帳、届出印鑑等を焼失又は流失した預金者については、り災証明書の呈示あるいはその他実情に即する簡易な確認方法をもって災害被災者の預金払戻の利便を図ることを要請する。

      • ロ.銀行において、事情やむを得ないと認められる災害被災者等に対して、定期預金、定期積金等の中途解約又は当該預金等を担保とする貸出に応ずる等の適宜の措置を講ずることを要請する。

    • マル3手形交換、休日営業等に関する措置

      銀行において、災害時における手形交換又は不渡処分、銀行の休日営業又は平常時間外の営業についても適宜配慮することを要請する。

      また、窓口における営業ができない場合であっても、顧客及び従業員の安全に十分配慮した上で現金自動預払機等において預金の払戻しを行う等災害被災者の便宜を考慮した措置を講ずることを要請する。

    • マル4営業停止等における対応に関する措置

      銀行において、窓口営業停止等の措置を講じた場合、営業停止等並びに継続して現金自動預払機等を稼動させる営業店舗名等を、ポスターの店頭掲示等の手段を用いて告示するとともに、その旨を新聞やインターネットのホームページに掲載し、取引者に周知徹底するよう要請する。

  • (2)東海地震の地震防災対策強化地域内外における金融上の諸措置

    大規模地震対策特別措置法により地震防災対策強化地域の指定が行われると、指定行政機関は、事前に地震災害及び2次災害の発生を防止し災害の拡大を防ぐための措置を定めなければならないこととされている。

    しかし、銀行業務の事務処理については、機械化とその無人サービス網の普及等により、地域的に分断して対応することが困難であることから、東海地震への対応については、現地における資金の需要状況等に応じ、関係機関と緊密な連絡を取りつつ、銀行に対し、以下に掲げる措置を適切に運用するものとする。

    • マル1東海地震の地震防災対策強化地域内に本店及び支店等の営業所を置く銀行の警戒宣言時の対応について

      • イ.営業時間中に警戒宣言が発せられた場合には、銀行において、営業所等の窓口における営業は普通預金(総合口座を含む。以下同じ。)の払戻業務以外の業務は停止するとともに、その後、店頭の顧客の輻輳状況等を的確に把握し、平穏裡に窓口における普通預金の払戻業務も停止し、併せて、窓口営業停止の措置を講じた旨を取引者に周知徹底するよう要請する。ただし、この場合であっても、同地の日銀支店長や警察等と緊密な連絡を取りながら、顧客及び従業員の安全に十分配慮した上で現金自動預払機等において預金の払戻しを継続する等、居住者等の日常生活に極力支障を来さないような措置を講ずることを要請する。

      • ロ.営業停止等並びに継続して現金自動預払機等を稼動させる営業店舗名等を取引者に周知徹底させる方法は、銀行において、ポスターの店頭掲示等の手段を用いて告示するとともに、その旨を新聞やインターネットのホームページに掲載するよう要請する。

      • ハ.休日、開店前又は閉店後に警戒宣言が発せられた場合には、発災後の金融業務の円滑な遂行の確保を期すため、銀行において窓口営業の開始又は再開は行わないよう要請する。ただし、この場合であっても、同地の日銀支店長や警察等と緊密な連絡を取りながら、顧客及び従業員の安全に十分配慮した上で現金自動預払機等の運転は継続する等、居住者等の日常生活に極力支障を来さないような措置を講ずることを要請する。

      • ニ.その他

        • a.警戒宣言が解除された場合には、銀行において、可及的速かに平常の営業を行うよう要請する。
        • b.発災後の銀行の応急措置については、上記「(1)災害地に対する金融上の措置」に基づき、適時、的確な措置を講ずることを要請する。
    • マル2当該強化地域外に営業所を置く銀行の警戒宣言時の対応について

      • イ.営業時間中に警戒宣言が発せられた場合には、銀行において、地震防災対策強化地域内にある銀行の本店及び支店等向けの手形取立等の手形交換業務については、その取扱いを停止させるよう要請し、併せて当該業務の取扱いを停止することを店頭に掲示し、顧客の協力を求めるよう要請する。

      • ロ.銀行において、地震防災対策強化地域内の本店及び支店等が営業停止の措置をとった場合であっても、当該営業停止の措置をとった当該強化地域外の支店及び本店等の営業所については、平常どおり営業を行うよう要請する。

  • (3)行政報告

    以上のような金融上の諸措置をとったときは、遅滞なく監督局長に報告するものとする。

III -1-7 銀行が提出する申請書等における記載上の留意点

銀行が提出する申請書等において、役員等の氏名を記載する際には、婚姻により氏を改めた者においては、婚姻前の氏名を(  )書きで併せて記載することができることに留意する。

III -2 銀行に関する苦情・情報提供等

III -2-1 相談・苦情等を受けた場合の対応

  • (1)銀行に関する相談・苦情等を受けた場合には、申出人に対し、当局は個別取引に関してあっせん等を行う立場にないことを説明する。

    その上で、必要に応じ、銀行及び金融関係団体の相談窓口並びに指定ADR機関、金融サービス利用者相談室を紹介するものとする。

    また、寄せられた相談・苦情等のうち、申出人が銀行側への情報提供について承諾している場合には、原則として、当該銀行への情報提供を行うこととする。

  • (2)銀行に対する監督上、参考になると考えられるものについては、その内容を記録(様式・参考資料編 様式 III -2-1(2)参照)するものとし、特に有力な情報と認められるものについては、速やかに金融庁担当課室に報告するものとする。

  • (3)財務局管内における1年間の相談・苦情等の件数を、毎年3月末現在で取りまとめ、これを4月末日までに金融庁担当課室に報告するものとする(様式・参考資料編 様式 III -2-1(3)参照)。

III -2-2 金融サービス利用者相談室との連携

  • (1)監督部局においては、金融サービス利用者相談室に寄せられた相談・苦情等の監督事務への適切な反映を図るため、以下の対応をとるものとする。

    • マル1相談室から回付される相談・苦情等の分析

    • マル2相談室との情報交換

  • (2)金融サービス利用者相談室に寄せられた相談・苦情等のうち、申出人が銀行への情報提供について承諾している場合には、原則として、監督部局において当該銀行への情報提供を行うこととする。

III -2-3 金融サービス利用者相談室で受け付けた情報のうち、いわゆる貸し渋り・貸し剥がしとして提供された情報に係る監督上の対応

  • (1)ヒアリング

    金融サービス利用者相談室で受け付けた情報のうち、情報提供者からいわゆる貸し渋り・貸し剥がしとして提供された情報については、四半期毎に取りまとめ、銀行の対応方針、態勢面等のヒアリングを行うこととする。また、これらの情報のうち、情報提供者等が銀行側への企業名等の提示に同意している場合には、臨機に、事実確認等のヒアリングを行うこととする。

  • (2)報告徴求

    • マル1上記(1)のヒアリングを行った結果、内部管理態勢の実効性等について確認する必要がある場合は、現状認識や今後の内部管理態勢の改善方針等を取りまとめた報告書を法第24条に基づき求めることとする。

    • マル2金融サービス利用者相談室で受け付けた情報のうち、情報提供者からいわゆる貸し渋り・貸し剥がしとして提供された情報を参考とした検査の結果、問題のあった銀行に対しては、改善措置に関する報告書を法第24条に基づき求めることとする。

  • (3)業務改善命令

    • マル1法第24条に基づく報告書の内容等により、更なる実態把握が必要な場合には、検査において確認することとする。その結果、重大な問題が把握された場合には、必要に応じて法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。

    • マル2法第24条に基づく報告書の内容等により、自主的な改善努力に委ねたのでは当該銀行の法令等遵守態勢の整備に支障を来すと認められる場合には、法第26条に基づき業務改善命令を発出するものとする。

III -2-4 預金口座を利用した架空請求等預金口座の不正利用に関する情報を受けた場合の対応

預金口座の不正利用に関する情報(具体的には、当該口座に振込みを行うよう、架空請求がなされたとの情報等)について、情報入手先からの同意を得ている場合には、明らかに信憑性を欠くと認められる場合を除き、当該口座が開設されている銀行及び警察当局への情報提供を速やかに実施することとする。

なお、当該情報に関しては、原則として、顕名情報とし、根拠となる請求書等とともに、文書、ファックス又は電子メールにて受け付けるものとする。

III -3 法令解釈等の照会を受けた場合の対応

III -3-1 照会を受ける内容の範囲

銀行法等金融庁が所管する法令に関するものとする。なお、照会が権限外の法令等に係るものであった場合には、コメント等は厳に慎むものとする。

III -3-2 照会に対する回答方法

  • (1)本監督指針、審議会等の答申・報告等の既存資料により回答可能なものについては、適宜回答する。

  • (2)財務局が照会を受けた際、回答に当たって判断がつかないもの等については、「連絡箋」(様式・参考資料編 様式 III -3-2(2))を作成し、金融庁担当課室とファックス等により協議する(送り状は財務局担当課長から金融庁担当課室総括課長補佐宛とする。)。

  • (3)金融庁担当課室長は、当庁が所管する法令に関し、当庁所管法令の直接の適用を受ける事業者又はこれらの事業者により構成される事業者団体(注)から受けた、次のマル1及びマル2の項目で定める要件を満たす一般的な照会であって、書面による回答及び公表を行うことが法令適用の予測可能性向上等の観点から適切と認められるものについては、これに対する回答を書面により行い、その内容を公表することとする。

    • (注) 事業者団体とは、当庁所管法令の直接の適用を受ける、業種等を同じくする事業者が、共通の利益を増進することを主たる目的として、相当数結合した団体又はその連合体(当該団体に連合会、中央会等の上部団体がある場合には、原則として、最も上部の団体に限る。)をいう。

    • マル1本手続きの対象となる照会の範囲

      本手続きの対象となる照会は、以下の要件の全てを満たすものとする。

      • イ.特定の事業者の個別の取引等に対する法令適用の有無を照会するものではない、一般的な法令解釈に係るものであること(ノーアクションレター制度の利用が可能でないこと)

      • ロ.事実関係の認定を伴う照会でないこと

      • ハ.照会内容が、金融庁所管法令の直接の適用を受ける事業者(照会者が団体である場合はその団体の構成事業者)に共通する取引等に係る照会であって、多くの事業者からの照会が予想される事項であること

      • ニ.過去に公表された事務ガイドライン等を踏まえれば明らかになっているものでないこと

    • マル2照会書面(電子的方法を含む。)

      本手続きの利用を希望する照会者からは、以下の内容が記載された照会書面の提出を受けるものとする。また、照会書面のほかに、照会内容及び上記マル1に記載した事項を判断するために、記載事項や資料の追加を要する場合には、照会者に対して照会書面の補正及び追加資料の提出を求めることとする。

      • イ.照会の対象となる法令の条項及び具体的な論点

      • ロ.照会に関する照会者の見解及び根拠

      • ハ.照会及び回答内容が公表されることに関する同意

    • マル3照会窓口

      照会書面の受付窓口は、照会内容に係る法令を所管する金融庁担当課室又は照会者を所管する財務局担当課とする。財務局担当課が照会書面を受領した場合には、速やかに金融庁担当課室にファックス又は電子メールにより照会書面を送付することとする。

    • マル4回答

      • イ.金融庁担当課室長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則として2か月以内に、照会者に対して回答を行うよう努めることとし、2か月以内に回答できない場合には、照会者に対してその理由を説明するとともに、回答時期の目途を伝えることとする。

      • ロ.回答書面には、以下の内容を付記することとする。

        「本回答は、照会対象法令を所管する立場から、照会書面に記載された情報のみを前提に、照会対象法令に関し、現時点における一般的な見解を示すものであり、個別具体的な事例への適用を判断するものではなく、また、もとより捜査機関の判断や司法判断を拘束しうるものではない。」

      • ハ.本手続きによる回答を行わない場合には、金融庁担当課室は、照会者に対し、その旨及び理由を説明することとする。

    • マル5公表

      上記マル4の回答を行った場合には、金融庁は、速やかに照会及び回答内容を金融庁ホームページ上に掲載して、公表することとする。

  • (4)(3)に該当するもの以外のもので照会頻度が高いものなどについては、必要に応じ「応接箋」(様式・参考資料編 様式 III -3-2(4))を作成した上で、関係部局に回覧し、金融庁担当課室又は財務局担当課の企画担当係に保存するものとする。

  • (5)照会者が照会事項に関し、金融庁からの書面による回答を希望する場合であって、III -3-3(2)に照らしノーアクションレター制度の利用が可能な場合には、照会者に対し、ノーアクションレター制度を利用するよう伝えることとする。

III -3-3 法令適用事前確認手続(ノーアクションレター制度)

法令適用事前確認手続(以下「ノーアクションレター制度」という。)とは、民間企業等が実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、当該行為が特定の法令の規定の適用対象となるかどうかを、あらかじめ当該規定を所管する行政機関に確認し、その機関が回答を行うとともに、当該回答を公表する制度であり、金融庁では、法令適用事前確認手続きに関する細則を定めている。本項は、ノーアクションレター制度における事務手続きを規定するものであり、制度の利用に当たっては必ず様式・参考資料編 資料4「金融庁における法令適用事前確認手続に関する細則」を参照するものとする。

  • (1)照会窓口

    照会窓口は、金融庁監督局総務課とする。

    なお、照会窓口たる金融庁監督局総務課は、下記(2)マル3の記載要領に示す要件を満たした照会書面が到達した場合は速やかに受け付け、照会事案に係る法令を所管する担当課室に回付する。

    財務局所管の銀行は、財務局に照会する。財務局が照会を受けた場合には、金融庁監督局総務課に対し、照会書面を原則として速やかにファックス等により送付する。

    • (注) 財務局においては、照会書面を金融庁監督局総務課に送付する際、原則として審査意見を付するものとする。
  • (2)照会書面受領後の流れ

    照会書面を回付された後は、担当課室において、回答を行う事案か否か、特に、以下のマル1からマル3について確認し、当制度の利用ができない照会の場合には、照会者に対しその旨を連絡する。また、照会書面の補正及び追加書面の提出等が必要な場合には、照会者に対し所要の対応を求めることができる。ただし、追加書面は必要最小限とし、照会者の過度な負担とならないよう努めることとする。

    • マル1照会の対象

      民間企業等が、新規の事業や取引を具体的に計画している場合において、当庁が本手続の対象としてホームページに掲げた所管の法律及びこれに基づく政府令(以下「対象法令(条項)」という。)に関し、以下のような照会を行うものか。

      • その事業や取引を行うことが、無許可営業等にならないかどうか。
      • その事業や取引を行うことが、無届け営業等にならないかどうか。
      • その事業や取引を行うことによって、業務停止や免許取消等(不利益処分)を受けることがないかどうか。
      • その事業や取引を行うことに関し、直接に義務を課され又は権利を制限されることがないかどうか。
    • マル2照会者の範囲

      照会者は、実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、対象法令(条項)の適用に係る照会を行う者及び当該者から依頼を受けた弁護士等であって、下記マル3の記載要領を満たした照会書面を提出し、かつ、照会内容及び回答内容が公表されることに同意しているか。

    • マル3照会書面の記載要領

      照会書面(電子的方法を含む。)は、下記の要件を満たしているものか。

      • イ.将来自らが行おうとする行為に係る個別具体的な事実が記載されていること

      • ロ.対象法令(条項)のうち、適用対象となるかどうかを確認したい法令の条項が特定されていること

      • ハ.照会及び回答内容が公表されることに同意していることが記載されていること

      • ニ.上記ロ.において特定した法令の条項の適用に関する照会者の見解及びその根拠が明確に記述されていること

    • マル4回答

      照会書面を回付された課室の長は、照会者からの照会書面が照会窓口に到達してから原則として30日以内に照会者に対する回答を行うものとする。ただし、次に掲げる場合には、各々の定める期間を回答期間とする。なお、いずれの場合においても、補正期間を含め、できるだけ早く回答するよう努めることとする。

      • イ.高度な金融技術等に係る照会で慎重な判断を要する場合 原則60日以内

      • ロ.担当部局の事務処理能力を超える多数の照会により業務に著しい支障が生じるおそれがある場合 30日を超える合理的な期間内

      • ハ.他府省との共管法令に係る照会の場合 原則60日以内

      照会書面の記載について補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、回答期間に算入しないものとする。また、30日以内に回答を行わない場合には、照会者に対して、その理由及び回答時期の見通しを通知することとする。

    • マル5照会及び回答についての公開

      金融庁は、照会及び回答の内容を、原則として回答を行ってから30日以内に全て金融庁ホームページに掲載して公開する。

      ただし、照会者が、照会書面に、回答から一定期間を超えて公開を希望する理由及び公開可能とする時期を付記している場合であって、その理由が合理的であると認められるときは、回答から一定期間を超えて公開することができる。この場合においては、必ずしも照会者の希望する時期まで公開を延期するものではなく、公開を延期する理由が消滅した場合には、公開する旨を照会者に通知した上で、公開することができる。また、照会及び回答内容のうち、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に定める不開示事由に該当し得る情報が含まれている場合、必要に応じ、これを除いて公表することができる。

III -3-4 グレーゾーン解消制度

産業競争力強化法(以下、「強化法」という。)第9条第1項は、新事業活動を実施しようとする者は、その実施しようとする新事業活動及びこれに関連する事業活動に関する規制について規定する法律及び法律に基づく命令(告示を含む。以下、この項において「法令」という。)の規定の解釈並びに当該新事業活動及びこれに関連する事業活動に対する当該規定の適用の有無について、その確認を求めることができる制度(以下、「グレーゾーン解消制度」という。)を規定している。本項は、グレーゾーン解消制度における事務手続きを規定するものであり、制度の利用に当たっては、必ず経済産業省策定に係る「産業競争力強化法「企業実証特例制度」及び「グレーゾーン解消制度」の利用の手引き」(平成26年1月20日経済産業省)(以下、この項において「利用の手引き」という。)を参照するものとする。

  • (1)照会窓口

    照会窓口は、金融庁総務企画局政策課とする。

    なお、照会窓口たる金融庁総務企画局政策課は、下記(2)マル3の記載要領に示す要件を満たした照会書及びその写しが到達した場合は速やかに受け付け、当該照会書に記載された確認の求めに係る法令が他の関係行政機関の長が所管するものであるときは、遅滞なく、当該関係行政機関の長に対し、その確認を求めるものとする。

    財務局所管の銀行は、財務局に照会する。財務局が照会を受けた場合には、金融庁総務企画局政策課に対し、照会書を速やかにファックス又は電子メールにより送付するとともに、照会書及びその写しを郵送により送付する。

    (注) 財務局においては、照会書及びその写しを金融庁総務企画局政策課に送付する際、当該照会書に記載された確認の求めのうち当庁が所管する法令に関するものに限り、原則として審査意見を付するものとする。

  • (2)照会書受領後の流れ

    照会書を受け付けた後は、総務企画局政策課において、当該照会書を当該照会書に記載された確認の求めに係る法令を所管する担当課室に速やかに回付するとともに、当該担当課室と協議しつつ、回答を行う事案か否か、特に、以下のマル1からマル3について確認し、当制度の利用ができない確認の求めの場合には、当該照会書を提出した者(以下、この項において「提出者」という。)に対しその旨を連絡する。また、照会書面の補正及び追加書類の提出等が必要な場合には、提出者に対し所要の対応を求めることができる。ただし、追加書類は必要最小限とし、提出者の過度な負担とならないよう努めるものとする。

    なお、当庁の所管する法令に関して、強化法第9条第3項の関係行政機関の長として同項の規定による求めを受けた場合には、上記の連絡及び所要の対応の求めは、同項の当該主務大臣に対して行うものとする。

    • マル1確認の求めの主体

      以下のイ.及びロ.を満たすか。

      • イ. 提出者は、新事業活動を実施しようとする者であること。

        (注) 「新事業活動」とは、新商品の開発又は生産、新たな役務の開発又は提供、商品の新たな生産又は販売の方式の導入、役務の新たな提供の方式の導入その他の新たな事業活動のうち、当該新たな事業活動を通じて、生産性(資源生産性(エネルギーの使用又は鉱物資源の使用(エネルギーとしての使用を除く。)が新たな事業活動を実施しようとする者の経済活動に貢献する程度をいう。)を含む。)の向上又は新たな需要の開拓が見込まれるものであって、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがないものをいう(強化法第2条第3項、同法施行規則第2条)。

      • ロ. 提出者が、当庁所管の事業に係る新事業活動を実施しようとしている者であること。ただし、金融庁長官が、強化法第9条第3項の関係行政機関の長として同項の規定による求めを受けた場合については、この限りでない。

    • マル2照会の対象

      提出者が、その実施しようとする新事業活動及びこれに関連する事業活動に関する規制について規定する当庁が所管する法令の規定の解釈並びに当該規定の適用の有無について、その確認を求めるものであって、以下のような照会を行うものかどうか。

      • イ. その事業や取引を行うことが、無許可営業等にならないか。

      • ロ. その事業や取引を行うことが、無届け営業等にならないか。

      • ハ. その事業や取引を行うことによって、業務停止や免許取消等(不利益処分)を受けることがないか。

      • ニ. その事業や取引を行うことに関し、直接に義務を課され又は権利を制限されることがないか。

    • マル3照会書の記載要領

      強化法施行規則様式第五に従い、また利用の手引きを踏まえ、以下の事項が記載されているか。

      • イ. 新事業活動及びこれに関連する事業活動の目標

      • ロ. 新事業活動及びこれに関連する事業活動の内容

      • ハ. 新事業活動及びこれに関連する事業活動の実施時期

      • ニ. 解釈及び適用の有無の確認を求める法令の条項等

      • ホ. 具体的な確認事項

    (参考)利用の手引き

    グレーゾーン解消制度

    提出書類

    • 5.具体的な確認事項

      現在、規制の根拠となる法令がどのような規定となっており、そのうち、どの部分の解釈が明らかでないのか、新事業活動が規制の対象となるのか否かが判断できないポイントや、それによって新事業活動を行うことが難しい理由に加え、そのことに関する自己の見解を記載してください。

      規制所管省庁から明確かつわかりやすい回答を得るため、例えば、「○○規制が支障となっているのではないか」という記載ではなく、「○○法に基づき○○が規制の対象となっているかどうかが明らかでないため、○○法に基づく許可を受けなくても、新事業活動において、○○を行うことができるのか確認したい」といったように、確認したいポイントを、できる限り具体的に記載してください。

  • (3)回答

    • マル1照会書を回付された課室は、総務企画局政策課において回答を行う事案と判断した場合においては、提出者からの照会書及びその写しが照会窓口に到達してから原則として1か月以内に提出者に対し強化法施行規則様式第六による回答書を交付するものとする。

      また、照会書を回付された課室は、当該照会書に記載された確認の求めに係る法令の規定の解釈及び適用の有無についての検討の状況に照らし、上記期間内に回答書を交付することができないことについてやむを得ない理由がある場合には、当該回答書を交付するまでの間1か月を超えない期間ごとに、その旨及びその理由を提出者に通知するものとする。

    • マル2金融庁長官が、他の関係行政機関の長から強化法第9条第3項の規定による求めを受けた場合においては、照会書を回付された課室は、同条第1項の規定により同項の主務大臣が照会書及びその写しの提出を受けた日から原則として1か月以内に当該求めに係る法令の規定の解釈及び適用の有無について強化法施行規則様式第六による回答書に記載し、総務企画局政策課を通じてこれを当該主務大臣に送付するものとする。

      また、この場合において、当該求めに係る法令の規定の解釈及び適用の有無についての検討の状況に照らし、上記期間内に回答書を交付することができないことについてやむを得ない理由がある場合には、当該回答書を交付するまでの間1か月を超えない期間ごとに、その旨及びその理由を、総務企画局政策課を通じて当該主務大臣に通知するものとする。

    • マル3金融庁長官が、他の関係行政機関の長に対し強化法第9条第3項の規定により確認を求めた場合において、当該関係行政機関の長から強化法施行規則様式第六による回答書の送付を受けたときには、総務企画局政策課又は当該確認の求めと同一事案について照会書を回付された課室を通じて、提出者に当該回答書を交付するものとする。

      また、当該関係行政機関の長から、原則として1か月以内に回答書を交付することができない旨及びその理由の通知を受けた場合には、これらを提出者に通知するものとする。

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