IV 銀行代理業

(注) 銀行代理業に係る監督指針については、基本的に主要行等向けの総合的な監督指針の VIII に基づき監督を行うこととするが、所属銀行が地域銀行である場合を念頭に、便宜上、本監督指針の項目番号を付して、以下に記載している。

IV -1 意義

  • (1)銀行代理業とは、銀行のために、マル1預金又は定期積金等の受入れを内容とする契約の締結の代理又は媒介、マル2資金の貸付け又は手形の割引を内容とする契約の締結の代理又は媒介、マル3為替取引を内容とする契約の締結の代理又は媒介のいずれかを行う営業をいい、銀行代理業者(銀行代理業再受託者を含む。以下同じ。)とは、法第52条の36第1項の内閣総理大臣の許可を受けて銀行代理業を営む者をいう。

    所属銀行とは、銀行代理業者の代理又は媒介によって、マル1預金又は定期積金等の受入れを内容とする契約、マル2資金の貸付け又は手形の割引を内容とする契約、マル3為替取引を内容とする契約を締結する銀行のことをいう。

  • (2)銀行代理業者は、自ら銀行代理業を営む者として、その営む銀行代理業に関し、健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じなければならないが、所属銀行及び銀行代理業再委託者もまた、その委託する銀行代理業者が営む銀行代理業に関して、健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じる責任を負うこととされている。

    銀行法が、銀行代理業者のみならず、所属銀行及び銀行代理業再委託者にこのような責任を負わせた趣旨は、銀行代理業者が営む銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営の確保の責任は、第一義的には所属銀行が(再委託を行う場合には銀行代理業再委託者と連携して)果たさなければならないということを宣言したものであり、銀行代理業者の監督に当たっても、所属銀行の第一義的な責任に十分に留意しなければならない。

IV -2 基本的な考え方

IV -2-1 銀行代理業制度導入の経緯とその趣旨

銀行代理店は、従来出資規制や兼業規制の下で、原則として銀行の子会社が専業で行う場合に認められていたが、平成18年4月1日施行の銀行法等の一部を改正する法律により、新たに銀行代理業制度が創設された。

これに伴い、一般事業者の銀行代理業への参入が可能となることなどによって、利用者の金融サービスに対するアクセスの確保・向上及び金融機関の多様な販売チャネルの効率的な活用が期待されるが、その一方で、一般事業者としての取引関係を利用した不公正な取引が行われることのないよう、銀行代理業の健全かつ適切な運営が確保されなくてはならない。

そこで、銀行代理業者を監督するに当たっては、銀行代理業への参入を許可制とし兼業について個別承認制とした趣旨にかんがみ、銀行代理業の適正・確実な遂行を確保するために、銀行代理業者及び所属銀行に対し適時適切な監督を行っていく必要がある。特に、既存の一般事業者が銀行代理業へ参入した場合など、銀行代理業者が他業を兼業する場合には、抱き合わせ販売(融資)、情実融資及び顧客情報の流用等の不適切な取扱いが生ずることのないよう、銀行代理業者の業務運営態勢の整備等が強く求められることに留意する必要がある。

IV -2-2 所属銀行を通じた監督

IV -1(2)のとおり、銀行代理業者が営む銀行代理業に関しては、所属銀行が健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じる責任を負うこととされていることにかんがみ、銀行代理業者の監督に当たっては、銀行代理業者自身への監督の重要性もさることながら、所属銀行本体に対する監督に重点を置き、まずは所属銀行への監督を通じて、銀行代理業者が営む銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営が確保されるよう監督を行う必要がある。

ただし、銀行代理業者に固有の問題がある場合や特定の銀行代理業者の間に共通の問題がある場合など、当局が直接に銀行代理業者を指導・監督する必要がある場合には、当該銀行代理業者の規模や特性を十分に踏まえ、事務負担の軽減に留意する必要がある。

(注) 銀行代理業者の小規模な営業所等に関して、所属銀行や銀行代理業者に報告や資料提出等を求める場合には、取り扱うサービスや商品などに関する当該営業所等の特性を十分に踏まえ、業務の円滑な遂行に支障が生じないよう配意する。

(別紙4)銀行代理業者に係る監督事務の流れ(PDF:36KB)

IV -3 銀行代理業者の監督に係る事務処理

IV -3-1 一般的な事務処理

IV -3-1-1 銀行代理業者の監督に係る一般的な事務処理の流れ

監督上の事務処理の流れを示すと別紙4のとおりである。

IV -3-1-2 所属銀行を通じた監督上の対応

  • (1)監督手法

    銀行代理業者の監督に当たっては、III -1-1-2のオフサイト・モニタリングにおいて、必要に応じ、所属銀行が銀行代理業を委託する銀行代理業者に関する事項を含めるとともに、銀行代理業者に対してヒアリングを行う場合にも、併せて所属銀行に対してヒアリングを行うなどの対応をとることにより、銀行代理業者の健全かつ適切な業務運営の確保の状況及び所属銀行の経営管理態勢を確認することとする。

    その際には、IV -1及び IV -2を踏まえ、特に、銀行代理業者が他業を兼業する場合における抱き合わせ販売(融資)や情実融資等の不適切な取引方法を防止するための措置、顧客情報を適正に管理するための措置及び反社会的勢力との関係を遮断するための措置等が適切に講じられているか等について重点的にモニタリングを実施することとする。

    また、所属銀行から提出される届出の記載事項などからも、所属銀行による銀行代理業者の実効性ある指導・監督が行われているか等を確認することとする。

  • (2)監督上の対応

    • マル1上記(1)のオフサイト・モニタリング及び通常の監督事務等を通じた検証の結果、銀行代理業者の業務の健全かつ適切な運営又は所属銀行による銀行代理業者の指導等に疑義が認められる場合には、必要に応じ所属銀行に対し臨機のヒアリングや法第24条に基づき報告を求めるなどにより事実関係の確認を行うなど、問題点の把握に努めるとともに、問題がある場合には改善に向けた取り組みを促す。

    • マル2また、所属銀行からのヒアリング等において銀行代理業者に問題があると考えられる場合には、必要に応じ銀行代理業者に対してもヒアリングや法第52条の53に基づく報告を求めるなどにより事実関係の確認を行うなど、問題点の把握に努めるとともに、問題がある場合には改善に向けた取り組みを促す。

    • マル3銀行代理業者の業務遂行態勢等に重大な問題があると認められる場合は、法第52条の55に基づく業務改善命令、法第52条の56に基づく業務停止命令等を発出することとする。

    • マル4また、所属銀行の銀行代理業者に対する指導・監督に係る態勢整備が不十分であるなど、重大な問題が認められる場合には、所属銀行に対して、法第26条に基づく業務改善命令等の発出を検討するものとする。

IV -3-1-3 監督部局間の連携

  • (1)所属銀行等監督部局又は銀行代理業者監督部局は、銀行代理業の許可申請がなされた(又は申請する意向を把握した)場合や、申請者・所属銀行等・銀行代理業者・銀行代理業再委託者の内部管理態勢や銀行代理業者又は申請者に対する指導監督態勢等に問題が認められる場合などには、速やかに申請等の内容や問題の状況等を関係する監督部局に情報提供し、これを受けた監督部局は必要に応じ申請者・所属銀行等・銀行代理業者・銀行代理業再委託者の内部管理態勢、銀行代理業者又は申請者への指導監督態勢等を確認することとする。このほか、行政処分又は許認可等を行う場合やその他監督上参考となる情報を把握した場合には、関係監督部局に情報提供し、又は意見を求めるなど、密接な連携に努めるものとする。

    • (注1) 所属銀行等とは、施行規則第34条の43第2項に規定する所属銀行をいう。以下同じ。

    • (注2) 所属銀行等及び銀行代理業再委託者には、新たな銀行代理業許可申請により所属銀行又は銀行等代理業再委託者になろうとする者を含む。なお、当該許可を受ける前の段階ではこれらの者に銀行代理業者に対する指導等義務は課されないが、許可を受けた段階で義務が課されること、銀行には銀行代理業を含む業務の外部委託全般について監督義務があること(銀行法第12条の2第2項)から、これらの者の監督部局は、必要に応じ、当該許可前の段階においても監督指針 IV -4-2-6、IV -5に則り銀行代理業者の業務の適切性等を確保するための措置が講じられているか等について検証することとする。

  • (2)銀行代理業の再委託を行う場合、特に、いわゆるフランチャイズ形式などにより多数又は広範囲に業務を展開する場合は、所属銀行及び銀行代理業再委託者により適切な指導監督がなされているか等の観点から、監督部局間はより密接に連携する必要があることに留意すること。

    なお、銀行代理業の再委託を行うことにより多数又は広範囲に業務を展開する意向を把握した場合、速やかに金融庁に連絡することとする。

  • (3)情報提供に当たっては、その方法を問わず、速やかに行うよう努めることとする。

IV -3-1-4 管轄財務局長権限の一部の管轄財務事務所長等への内部委任

銀行代理業者の主たる営業所又は事務所の所在地が財務事務所、小樽出張所又は北見出張所の管轄区域内にある場合においては、管轄財務局長に委任した権限は、財務局長の判断により当該財務事務所長又は出張所長に内部委任することができるものとする。

なお、これらの事項に関する申請書、届出書等は、管轄財務局長あて提出させるものとする。

IV -3-1-5 行政報告

  • (1)財務局長は、各四半期末現在における銀行代理業者の状況について、翌月20日までに監督局長へ報告することとする。

    • (参考)様式・参考資料編 様式 IV -3-1-5

  • (2)財務局長は、銀行代理業者の監督に関し、次のマル1からマル7に掲げる場合は、その内容を遅滞なく監督局長に報告するとともに、所属銀行等・銀行代理業再委託者・銀行代理業再受託者の監督部局にも遅滞なく関連情報を提供するものとする。

    マル1及びマル3の報告は、様式 IV -3-1-5によることとする。

    • マル1法第52条の36第1項による許可を行った場合

    • マル2法第52条の42第1項による兼業の承認を行った場合

    • マル3法第52条の52による廃業等の届出を受理した場合

    • マル4法第52条の53により報告及び資料の提出を求めた場合

    • マル5法第52条の54による立入検査の結果を受領した場合

    • マル6法第52条の55による業務改善命令等を行った場合

    • マル7法第52条の56による監督上の処分を行った場合

IV -3-1-6 監督指針の準用

銀行代理業者の監督に当たっては、以下に掲げるほか、適宜、必要に応じて、II 及び III 並びに様式・参考資料編を準用する。

  • (1)銀行代理業者に関する苦情・情報提供等については III -2に、法令解釈等の照会を受けた場合の対応については III -3に、行政指導等を行う際の留意点等については III -5に、それぞれ準じるものとする。

  • (2)銀行代理業者に対し行政処分を行うに当たっては、III -6に準じるほか、所属銀行が銀行代理業者の営む銀行代理業に係る業務の指導その他の健全かつ適切な運営を確保するための措置を講ずる責任を負っていることにかんがみ、IV -3-1-2及び IV -3-1-3に記載する事項に留意するものとする。

IV -3-2 許可申請に係る事務処理

IV -3-2-1 許可申請に当たっての留意点

IV -3-2-1-1 許可の要否

  • (1)許可の要否の判断基準等

    許可の要否については、預金又は定期積金等の受入れ、資金の貸付け又は手形の割引、若しくは為替取引を内容とする契約(以下「預金等の受入れ等を内容とする契約」という。)の成立に向けた一連の行為における当該行為の位置付けを踏まえた上で総合的に判断する必要があり、一連の行為の一部のみを取り出して、直ちに許可が不要であると判断することは適切でないことに留意する。

  • (2)許可が必要である場合

    例えば、以下のマル1からマル5のいずれか一つの行為でも業務として行う者は、原則として、法第52条の36第1項に規定する銀行代理業の許可を受ける必要があることに留意する。

    • マル1預金等の受入れ等を内容とする契約の締結の勧誘

    • マル2預金等の受入れ等を内容とする契約の勧誘を目的とした商品説明

    • マル3預金等の受入れ等を内容とする契約の締結に向けた条件交渉

    • マル4預金等の受入れ等を内容とする契約の申込みの受領(単に契約申込書の受領・回収又は契約申込書の誤記・記載漏れ・必要書類の添付漏れの指摘のみを行う場合を除く。)

    • マル5預金等の受入れ等を内容とする契約の承諾

  • (3)許可が不要である場合

    • マル1顧客のために、預金等の受入れ等を内容とする契約の代理又は媒介を行う者については、銀行代理業の許可は不要である。

      ただし、例えば、銀行と当該者との間で合意された契約上又はスキーム上は顧客のために行為することとされている場合でも、当該者が実務上、その契約若しくはスキームに定められた範囲を超えて又はこれに反し、実質的に銀行のために代理・媒介業務を行っている場合には、許可が必要となる場合があることに十分留意する必要がある。

      • (注) 「顧客のために」とは、顧客からの要請を受けて、顧客の利便のために、顧客の側に立って助力することをいう。

    • マル2媒介に至らない行為を銀行から受託して行う場合には、銀行代理業の許可を得る必要はない。

      例えば、以下のイ.からハ.に掲げる行為の事務処理の一部のみを銀行から受託して行うに過ぎない者は、銀行代理業の許可が不要である場合もあると考えられる。

      • イ.商品案内チラシ・パンフレット・契約申込書等の単なる配布・交付

        • (注) このとき、単に取扱金融機関名や同金融機関の連絡先等を伝えることは差し支えないが、配布又は交付する書類の記載方法等の説明をする場合には、媒介に当たることがあり得ることに留意する。)

      • ロ.契約申込書及びその添付書類等の受領・回収(記載内容の確認等をする場合を除く。)

        • (注) このとき、単なる契約申込書の受領・回収又は契約申込書の誤記・記載漏れ・必要書類の添付漏れの指摘を超えて、契約申込書の記載内容の確認等まで行う場合は、媒介に当たることがあり得ることに留意する。

      • ハ.金融商品説明会における一般的な銀行取扱商品の仕組み・活用法等についての説明

    • マル3銀行から委託を受けて、営業所又は事務所内にATMのみを設置する行為については、当該ATMが施行規則第35条第1項第4号の「無人の設備」に該当する場合には、銀行代理業の許可は不要である。

IV -3-2-1-2 許可申請書の受理に当たっての留意事項

IV -3-2-1-2-1 許可申請書の受理手続

  • (1)許可申請書の提出先

    銀行代理業の許可申請者から許可申請書の提出を受けたときは、その提出先が当該申請者の主たる営業所又は事務所を管轄する財務局長となっているかを確認する。

  • (2)許可申請に係る代理申請について

    • マル1許可申請に係る代理申請が行われた場合には、委任状等により代理権の有無及び代理権の範囲について確認することとする。

    • マル2代理申請が行われた場合でも、必要に応じ、申請者本人に対するヒアリングなどを行い、申請者本人が銀行代理業者としての業務遂行能力等を有しているかについて十分に検証する必要があることに留意する。

IV -3-2-1-2-2 許可申請書の記載事項

許可申請書の記載事項等の確認に際しては、以下の点に留意することとする。

(参考)様式・参考資料編 様式6-1、6-2

  • (1)「商号、名称又は氏名」(法第52条の37第1号)

    申請者が個人である場合は、当該申請者が商号登記をしているときにはその商号を、屋号を使用しているときにはその屋号を、「商号又は名称」として記載しているかを確認する。

  • (2)「銀行代理業を営む営業所又は事務所の名称及び所在地」(法第52条の37第3号)

    許可申請書に記載する「営業所又は事務所」とは、銀行代理業の全部又は一部を営むために開設する一定の施設を指し、銀行代理業に関する営業以外の用に供する施設は除くものとする。

  • (3)常務に従事している他の法人等の商号又は名称(施行規則第34条の32第1号、第2号)

    常務に従事している他の法人等の商号又は名称は、例えば「(株)○○」等と略さずに、「株式会社○○」又は「○○株式会社」などの正式名称が記載されているかを確認する。

  • (4)「他に業務を営むときは、その業務の種類」(法第52条の37第5号)

    他に営む業務の種類は、現に営む事業が属する「統計調査に用いる産業分類並びに疾病、傷害及び死因分類を定める政令の規定に基づき、産業に関する分類の名称及び分類表を定める等の件」に定める日本標準産業分類(以下「日本標準産業分類」という。)に掲げる中分類(大分類J-金融業,保険業に属する場合にあっては細分類)に則って記載されているかを確認する。

IV -3-2-1-2-3 添付書類

添付書類の確認に際しては、以下の点に留意することとする。

  • (1)「定款」(法第52条の37第2項第1号、第2号)

      • マル1定款の目的に、銀行代理業に係る業務が定められているか。

      • マル2定款には原本証明が付されているか。

  • (2)「銀行代理業の業務の内容及び方法として内閣府令で定めるものを記載した書類」(法第52条の37第2項第2号)

    • マル1「銀行代理業の業務の内容及び方法として内閣府令で定めるものを記載した書類」の記載事項のうち、施行規則第34条の33第1項第1号に規定する「取り扱う法第2条第14項各号に規定する契約の種類」(施行規則第34条の33第1項第1号)は、以下に掲げるところにより記載されているか。

      • イ.「預金の種類」として、例えば、円貨・外貨の区分毎の当座預金・普通預金・貯蓄預金・通知預金・定期預金・定期積金・譲渡性預金の別が記載されているか。

      • ロ.「貸付先の種類」として、例えば、消費者・事業者の別が記載されているか。

      • ハ.「貸付けに係る資金の使途」として、特定の使途がある場合は当該使途(生活費、住宅購入資金、自動車購入資金、教育費など)が、使途が特定されていないものについてはその旨が、記載されているか。

    • マル2「銀行代理業の業務の内容及び方法として内閣府令で定めるものを記載した書類」の記載事項のうち、「銀行代理業の実施体制」(施行規則第34条の33第1項第3号)は、施行規則第34条の33第2項各号に掲げる体制を含むものであるが、それら実施体制の状況を把握するために必要な場合には、施行規則第34条の34第13号の付近見取図及び間取図を参考にするほか、適宜、当該実施体制に関する体制図及び組織図等の提出を求めることとする。

  • (3)「履歴書」(施行規則第34条の34第1号)、「役員の履歴書」(同条第2号)

    • マル1「履歴書」(申請者が個人の場合)又は「役員の履歴書」(申請者が法人の場合)の現住所が住民票の抄本記載の住所と一致しない場合には、その理由を確認するとともに、「履歴書」又は「役員の履歴書」に、両住所が併記されているかを確認する。

    • マル2「履歴書」又は「役員の履歴書」に記載されている氏名に用いられている漢字が、住民票の抄本記載の氏名に用いられている漢字に統一されているかを確認する(例えば、住民票の抄本で用いられている漢字が旧漢字の場合は、「履歴書」又は「役員の履歴書」でも旧漢字を用いることとする。)。

  • (4)「住民票の抄本」(施行規則第34条の34第1号、第2号)

    「住民票の抄本」は、次の項目が記載されているものを提出させるものとする。

    • マル1住所

    • マル2氏名

    • マル3生年月日

    • マル4本籍

  • (5)「これに代わる書面」(施行規則第34条の34第1号、第2号)

    国内に居住しない外国人が提出した本国の住民票に相当する書面の写し又はこれに準ずる書面は、施行規則第34条の34第1号及び第2号の「これに代わる書面」に該当する。

  • (6)「第34条の37第4号に該当しないことを誓約する書面」(施行規則第34条の34第1号)

    「第34条の37第4号に該当しないことを誓約する書面」には、同号イからチまでのいずれにも該当しないことを誓約する旨のほか、「当該誓約が虚偽の誓約であることが判明した場合には、法第52条の56第1項第2号に掲げる事由に該当することを認識している」旨が記載されたものを提出させるものとする。

    また、同書面は、当該申請者の自署・押印あるものを提出させることとする。

  • (7)「第34条の37第5号に該当しないことを誓約する書面」(施行規則第34条の34第2号)

    「第34条の37第5号に該当しないことを誓約する書面」には、同号イからハまでのいずれにも該当しないことを誓約する旨のほか、「当該誓約が虚偽の誓約であることが判明した場合には、法第52条の56第1項第2号に掲げる事由に該当することを認識している」旨が記載されたものを提出させるものとする。

    また、同書面は、当該申請者の代表者印の押印あるものを提出させることとする。

  • (8)「役員が第34条の37第4号イからチまでのいずれにも該当しない者であることを当該役員が誓約する書面」(施行規則第34条の34第2号)

    「役員が第34条の37第4号イからチまでのいずれにも該当しない者であることを当該役員が誓約する書面」には、同号イからチまでのいずれにも該当しないことを誓約する旨のほか、「当該誓約が虚偽の誓約であることが判明した場合には、法第52条の56第1項第2号に掲げる事由に該当することを認識している」旨が記載されたものを提出させるものとする。

    また、同書面は、当該役員の自署・押印あるものを提出させることとする。

  • (9)「委託契約書の案」(施行規則第34条の34第3号、第4号)

    • マル1「委託契約書の案」には、施行規則第34条の35第1項各号所定の事項が規定されているか。

    • マル2施行規則第34条の63第1項各号所定の措置に関する規定は、委託契約書の案の記載事項に係る「その他必要と認められる事項」(施行規則第34条の35第1項第10号)に該当する。

  • (10)「当該銀行代理業再委託者が当該再委託について所属銀行の許諾を得たことを当該所属銀行が誓約する書面」(施行規則第34条の34第4号)

    「当該銀行代理業再委託者が当該再委託について所属銀行の許諾を得たことを当該所属銀行が誓約する書面」は、所属銀行の代表者印の押印あるものを提出させることとする。

  • (11)「銀行代理業に関する能力を有する者の確保の状況及び当該者の配置の状況を記載した書面」(施行規則第34条の34第5号)

    • マル1「銀行代理業に関する能力を有する者の確保の状況及び当該者の配置の状況を記載した書面」には、以下の事項が記載されているかを確認する。

      • イ.その営む銀行代理業の業務に関する十分な知識を有する者(施行規則第34条の37第3号イ、ロ)及びその知識を有する者が当該知識を習得した方法(当該知識を有することを証する書面がある場合には当該書面を含む。)並びに当該者の配置予定先

        • (注1) その営む銀行代理業の業務に関する十分な知識とは、当該業務を健全かつ適切に運営する上で必要となる知識のことをいい、例えば、その営む銀行代理業の業務の実務に関する知識、銀行法、個人情報保護法、犯収法、外為法等の法令に関する知識などが考えられる。

        • (注2) その営む銀行代理業の業務に関する十分な知識を有する者は、「その営む銀行代理業の業務に係る法令等の遵守を確保する業務に係る責任者」(施行規則第34条の37第3号ロ)、「法令等の遵守の確保を統括管理する業務に係る統括責任者」(同)として配置されることから、上記法令等についての専門的な知識が必要となるほか、次に掲げる知識も必要となることに留意する。

          • a.「その営む銀行代理業の業務に係る法令等の遵守を確保する業務に係る責任者」の場合

            上記法令のほか民法、商法、会社法、刑法等の基本法につき、当該銀行代理業の業務に関連する部分についての専門的な知識

          • b.「法令等の遵守の確保を統括管理する業務に係る統括責任者」の場合

            a.に記載するほか、民法、商法、会社法、刑法等の基本法につき、当該銀行代理業の業務に関連する部分のみならず広くコンプライアンスにかかわる事項についての専門的な知識

      • ロ.その営む銀行代理業の業務に携った経験を有する者の経歴(当該経験を有することを証する書面がある場合には当該書面を含む。)及び当該者の配置予定先

    • マル2その営む銀行代理業に係る業務に携った経験を有する者の経歴は、勤務先会社名、部署、役職、配属年月日、在籍期間、担当業務等、当該者の経験を正確に把握するために必要な記載がなされているかを確認する。

  • (12)「財産に関する調書」(施行規則第34条の34第6号)

    「財産に関する調書」には、必要に応じ、適宜、預金残高証明書、固定資産税評価証明書その他の財産の額を証する書面が添付されているかを確認する。

  • (13)「保証を証する書面」(施行規則第34条の34第10号)

    「保証を証する書面」には、例えば、保証契約書、念書などがあるが、これらの書面に、保証人が法人であるときは法人の代表者印の押印が、保証人が個人であるときは自署・押印がされているかを確認する。

  • (14)「兼業業務の内容及び方法を記載した書面」(施行規則第34条の34第11号)

    「兼業業務の内容及び方法を記載した書面」には、日本標準産業分類に掲げる中分類(大分類J-金融業,保険業に属する場合にあっては細分類)に則って兼業業務の分類が記載されているかを確認する。

  • (15)「前各号に掲げるもののほか法第52条の38第1項に規定する審査をするため参考となるべき事項を記載した書面」(施行規則第34条の34第14号)

    銀行代理業の許可についての審査(法第52条の38第1項)をするため参考となるべき書面には、例えば、預金残高証明書・固定資産税評価証明書(上記(12))などがあるが、そのほかにも、審査をするために必要な参考書類がある場合は、適宜申請者にその提出を求めることにより、審査を適正かつ迅速に行うよう努めることとする。

IV -3-2-2 許可の審査に当たっての留意点

  • (1)銀行代理業の許可の審査に際しては、以下に掲げる留意事項のほか、法、施行令、施行規則及び本監督指針において示されている銀行代理業者としての業務遂行能力等が備わっているかについて着目して審査するものとする。

  • (2)審査において問題点が把握された場合には、所属銀行又は銀行代理業再委託者による指導等に問題があるおそれがあることから、IV -3-1-3(1)に則り関係監督部局と連携する必要があることに留意する。

    また、いわゆるフランチャイズ形式など、銀行代理業の再委託を行うことにより多数又は広範囲に業務を展開する者による申請に係る場合は、同様の問題が他の申請者においても生じているおそれがあることから、関係監督部局との連携がより重要となることに留意する。なお、このような場合には速やかに金融庁に連絡することとする。

IV -3-2-2-1 財産的基礎に関する審査

法第52条の38第1項第1号の財産的基礎の審査は、施行規則第34条の37第2号に掲げる事項に配慮して行う必要がある。その主な留意点は、例えば、以下の(1)及び(2)のとおりである。

審査は、許可申請書、法第52条の37第2項、施行規則第34条の34第6号から第10号及び第14号のほか、適宜、その他の書類又は資料を参考にするとともに、必要に応じて、ヒアリングや追加資料の提出など申請者の協力を得て実施することとする。

  • (1)貸借対照表その他の書類又は資料を精査し、純資産額が正確に算出されているか。

  • (2)収支及び財産の状況の見込み対象期間における純資産額の審査においては、収支及び財産の状況の見込みの根拠となる諸条件について十分に精査すること。また、収支及び財産の状況の見込みの前提となる諸条件が見込みを下回った場合でも経常費用を賄う程度の収益を見込めるか等についても審査する。

IV -3-2-2-2 業務遂行能力に関する審査

法第52条の38第1項第2号の「銀行代理業を的確、公正かつ効率的に遂行するために必要な能力」の審査は、施行規則第34条の37第3号に掲げる事項に配慮して行う必要がある。

審査は、許可申請書、法第52条の37第2項、施行規則第34条の34第1号から第5号、第9号、第12号から第14号のほか、適宜、その他の書類又は資料を参考にするとともに、必要に応じ、ヒアリングや追加資料の提出など申請者の協力を得て実施することとする。

  • (1)申請者が個人(二以上の事業所で銀行代理業を営む者を除く。以下同じ。)であるときに必要な人員の配置(施行規則第34条の37第3号イ)

    申請者が個人であるときは、「その営む銀行代理業の業務に関する十分な知識」として、IV -3-2-1-2-3(11)マル1イ.(注1)及び(注2)に記載する知識を有する必要があることに留意する。

  • (2)「定型的な貸付契約」(施行規則第34条の37第3号イ)

    「定型的な貸付契約」とは、契約締結の可否や契約条件の設定の手続き等が定型化されているために、融資担当者の裁量の余地の乏しい貸付をいう。

    • (注) (3)の「規格化された貸付商品」に係る貸付契約は、この「定型的な貸付契約」に含まれる。

  • (3)「規格化された貸付商品」(施行規則第34条の37第3号イ、ロ)

    「規格化された貸付商品」とは、資金需要者に関する財務情報の機械的処理のみにより、貸付の可否及び貸付条件が設定されることがあらかじめ決められている貸付商品をいうが、ここでいう「財務情報」とは、財務諸表の各勘定科目など、資金需要者の財務に関連するデータで、融資担当者の裁量の働く余地のないものを指す。

  • (4)資金の貸付け業務に従事した者又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者(施行規則第34条の37第3号イ、ロ)

    • マル1資金の貸付け業務に従事した者とは、例えば、金融機関や貸金業者等において融資業務に従事したことのある者のことをいう。なお、「資金の貸付け業務」とは単に書類の取次ぎ等のみを行うことを指すものではなく、申請者が銀行代理業として取り扱う貸付け業務に応じた内容である必要があることに留意する。

    • マル2資金の貸付け業務に従事した者と同等以上の能力を有すると認められる者については、例えば、公認会計士、税理士、財務コンサルタント、投資銀行業務担当者、商工会議所等の経営相談員等などとして企業財務の分析等に従事した経験を有する者はこれに該当すると判断できる場合があること、申請者が銀行代理業として取り扱う貸付け業務に応じた知識及び経験について資格・業務経歴に照らして判断する必要があることに留意する。また、これらの者についても内閣府令に定める実務経験年数を満たす必要があることに留意する。

    • マル3資金の貸付け業務に従事した者及びこれらの者と同等以上の能力を有すると認められる者であっても、当該銀行代理業の業務に関する十分な知識を有する必要があることに留意する。

  • (5)申請者が法人(二以上の事業所で銀行代理業を営む個人を含む。以下同じ。)であるときに必要な人員の配置(施行規則第34条の37第3号ロ)

    • マル1申請者が法人であるときに配置が必要な「その営む銀行代理業の業務に係る法令等の遵守を確保する業務に係る責任者」及び「法令等の遵守の確保を統括管理する業務に係る統括責任者」については、前者は、IV -3-2-1-2-3(11)マル1イ.(注1)及び(注2)a.に記載する知識を、後者は、IV -3-2-1-2-3(11)マル1イ.(注1)及び(注2)に記載する知識を、それぞれ有する必要があることに留意する。

  • (6)社内規則に係る主な留意点(施行規則第34条の37第3号ニ)

    銀行代理業者は、銀行代理業に関する社内規則を定める必要があるが、許可の審査において社内規則の内容を確認するに際しては、例えば、以下のマル1からマル8につき留意することとする。

    • マル1財産の分別管理の方法

      社内規則に、銀行代理業に係る業務に関して顧客から交付を受ける財産の分別管理の方法が具体的に定められており、当該交付を受ける財産が自己の固有財産であるか、又はどの所属銀行に係るものであるかが直ちに判別できる状態で管理できることとされているか。また、その遵守状況について適切に検証する方法等が定められているか。

      • (注) 金銭の分別管理については、物理的にも分別管理されていることが望ましいが、少なくとも勘定上分別管理されていることが必要である。

    • マル2契約の締結の勧誘及び契約の内容の明確化の方法

      社内規則に、顧客への勧誘、契約の内容の明確化及び説明並びに契約締結時の書面交付の方法が具体的に定められており、法令等を遵守した適切な業務を行うこととしているか。また、それら法令等の遵守状況について適切に検証する方法等が具体的に定められているか。

    • マル3帳簿書類の作成及び保存の方法

      社内規則に、施行規則第34条の58に掲げる帳簿書類の作成及び保存の方法が具体的に定められているか。

    • マル4研修の実施方法

      社内規則に、法令等を遵守し、金融商品の適切な勧誘、説明及び書面交付を顧客に行えるよう営業の担当者等に適切に研修等を実施できる体制整備に関する規定が具体的に定められているか。

    • マル5取引時確認の方法

      社内規則に、外為法に基づく本人特定事項の確認並びに犯収法に基づく取引時確認及び疑わしい取引の届出が適切に行われる体制整備について具体的に定められているか。

    • マル6内部管理態勢の整備

      社内規則に、内部管理に関する業務の具体的な運営方法及び社内における責任体制が明確に記載されているか。

    • マル7顧客情報の管理

      • イ.社内規則に、顧客情報を適正に管理するための方法や体制(例えば、組織・担当者の分離、設備上・システム上の情報障壁の設置、情報の遮断等)その他 II -3-2-3に準じた取扱いについて、具体的に定められているか。

      • ロ.社内規則に、非公開金融情報及び非公開情報(施行規則第34条の48に規定するものをいう。以下同じ。)の取扱いに関し、事前に顧客の同意を得るための措置について、具体的に定められているか。

    • マル8社内規則の周知方法

      社内規則の内容を銀行代理業務に携わる全役職員に周知徹底することとしているか。

  • (7)「人的構成、資本構成又は組織等により、銀行代理業を的確、公正かつ効率的に遂行することについて支障が生じるおそれがあると認められないこと。」(施行規則第34条の37第3号ホ)

    業務遂行能力に関する審査を行うに際しては、その人的構成、資本構成又は組織等にかんがみ、当該申請者に重大な影響力を及ぼしている法人又は個人の有無、その影響力の程度等についても勘案して許可の可否を判断することとする。

    • (注) 例えば、申請者に親会社がある場合や、申請者の取締役の過半数を派遣している会社がある場合などは、申請者に重大な影響力を及ぼしている法人があると認められる場合の典型例であるが、これらに限らない。

IV -3-2-2-3 社会的信用に関する審査

法第52条の38第1項第2号の「十分な社会的信用を有する者であること」の審査は、施行規則第34条の37第4号、第5号に掲げる事項に配慮して行う必要がある。

審査は、許可申請書、施行規則第34条の34第1号、第2号及び第14号のほか、適宜、その他の書類又は資料を参考にするとともに、必要に応じ、ヒアリングや追加資料の提出など申請者の協力を得て実施することとする。

IV -3-2-2-4 他業の兼業に関する審査

法第52条の38第1項第3号の他業の兼業に関する審査は、施行規則第34条の37第6号に掲げる事項に配慮して行う必要がある。その主な留意点は、例えば、以下の(1)から(6)のとおりである。

審査は、許可申請書、法第52条の37第2項、施行規則第34条の34第3号、第4号、第11号から第14号のほか、適宜、その他の書類又は資料を参考にするとともに、必要に応じ、ヒアリングや追加資料の提出など申請者の協力を得て実施することとする。

なお、主たる兼業業務の内容と銀行代理業に係る業務との関係については、施行規則第34条の37第6号ハ、第7号等に規定されているところであるが、これらを整理すると別紙5のとおりとなる(ただし、他業の兼業に関する審査を行う場合には、必ずしも別紙5を機械的に適用するのではなく、個々のケースに即して、当該申請者が兼業を行うことにより銀行代理業の適正かつ確実な運営に支障を及ぼすおそれがないかについて、十分に検証しなければならないことに留意する。)。

別紙5 主たる兼業業務と銀行代理業との関係(PDF:177KB)

  • (1)法第2条第14項各号に掲げる行為を行う営業に通常附帯して行われる業務(例えば、預金の払戻しの代理又は媒介、貸付金の弁済の受領等)については、債権管理回収業に関する特別措置法に基づく債権管理回収業など他の法令において免許、許可、登録等が必要とされている業務に該当する場合を除いて、原則として、法第52条の38第1項第3号に規定する他業に該当しないことに留意する。

    • (注) したがって、この場合、許可審査の対象となる兼業業務に該当せず、また兼業の承認も必要がない。

  • (2)「規格化された貸付商品」(施行規則第34条の37第6号ハ、第7号ロ)

    「規格化された貸付商品」とは、資金需要者に関する財務情報の機械的処理のみにより、貸付の可否及び貸付条件が設定されることがあらかじめ決められている貸付商品をいうが、ここでいう「財務情報」とは、財務諸表の各勘定科目など、資金需要者の財務に関連するデータで、融資担当者の裁量の働く余地のないものを指す。

  • (3)「貸付資金で購入する物品又は物件を担保として行う貸付契約に係るもの」(施行規則第34条の37第7号イ)

    「貸付資金で購入する物品又は物件を担保として行う貸付契約」には、例えば、住宅ローン(貸付資金で購入する住宅に抵当権を設定)や自動車ローン(貸付資金で購入する自動車に譲渡担保権を設定、又は所有権を留保する等)などが含まれる。

  • (4)「兼業業務の内容が銀行代理業者としての社会的信用を損なうおそれがあること」(施行規則第34条の37第6号ロ)

    兼業業務の内容が銀行代理業者としての社会的信用を損なうおそれがある場合とは、例えば、銀行代理業者が、善良な風俗や公共の平穏を損なうおそれのある業務、公序良俗に反する業務及び反社会的な業務などを兼業する場合が考えられるが、その判断は、当該兼業業務の性質及び態様、取引の相手方並びに社会に与える影響などを総合的に勘案して行うものとする。

  • (5)「主たる兼業業務の内容」(施行規則第34条の37第6号、第7号)

    銀行代理業者の行う兼業業務が「主たる」兼業業務に該当するか否かは、当該業務に係る費用・売上・収益、従事する人員の役職・人数及び当該業務に要する時間など当該兼業業務の規模を総合的に勘案し判断するものとする。

  • (6)「兼業業務による取引上の優越的地位を不当に利用」する行為(施行規則第34条の37第6号ニ)

    「兼業業務による取引上の優越的地位を不当に利用」する行為については、金融機関の業態区分の緩和及び業務範囲の拡大に伴う不公正な取引方法について(平成16年12月1日:公正取引委員会(再掲))も参考とするが、例えば、次に掲げる行為は、兼業業務による取引上の優越的地位を不当に利用する行為に該当し得る。

    • マル1顧客に対し、銀行代理業として代理又は媒介する預金の受入れを内容とする契約(その他法第2条第14項各号に掲げる行為についても同様。以下マル2からマル4において同じ。)の締結に応じない場合には兼業業務に係る取引を取りやめる旨又は兼業業務に関し不利な取扱いをする旨を示唆し、預金の受入れを内容とする契約を締結することを事実上余儀なくさせること。

    • マル2顧客に対する兼業業務の取引を行うに当たり、銀行代理業として代理又は媒介する預金の受入れを内容とする契約の締結を要請し、これに従うことを事実上余儀なくさせること。

    • マル3顧客に対し、銀行代理業に係る業務として行う業務の競争者と取引する場合には兼業業務の取引を取りやめる旨又は兼業業務に関し不利な取扱いをする旨を示唆し、自己の競争者(銀行及び銀行代理業者を含む。マル4において同じ。)と預金の受入れを内容とする契約を締結することを妨害すること。

    • マル4顧客に対する兼業業務の取引を行うに当たり、自己の競争者と預金の受入れを内容とする契約を行わないことを要請し、これに従うことを事実上余儀なくさせること。

IV -3-2-3 その他

IV -3-2-3-1 許可の場合の取扱い

IV -3-2-3-1-1 許可番号

  • (1)銀行代理業者の許可番号は次のとおりとする(銀行代理業再受託者も合わせて通し番号を付す。)。

    ○○財務(支)局長(銀代)第○○号

  • (2)許可番号の取扱い

    • マル1許可番号は、財務局長ごとに一連番号を付すものとする。

    • マル2許可がその効力を失った場合の許可番号は欠番とし、補充は行わないものとする。

    • マル3許可番号は、様式・参考資料編 様式 IV -3-1-5により管理するものとする。

IV -3-2-3-1-2 許可申請者への通知

銀行代理業を許可した場合は、許可書を許可申請者に交付するものとする。

IV -3-2-3-2 不許可の場合の取扱い

不許可にする場合は、不許可の理由及び金融庁長官に対して審査請求できる旨を記載した不許可通知書を許可申請者に交付するものとする(III -6-2参照)。

IV -3-3 届出の受理に係る留意事項

  • (1)一般に、法第52条の39、第52条の52、第53条、施行規則第34条の56、第34条の61、第35条等法令に基づく届出を受理した場合には、届出の内容を十分精査し、当該届出が法令に違反することとならないか、業務運営の適切性、健全性に問題が生じることとならないか等について確認する必要がある。確認の結果、問題があると認められるときは、法第52条の53に基づく報告徴求や法第52条の55に基づく業務改善命令等の措置を適切に講じることとする。

  • (2)法第52条の39、施行規則第34条の39に規定する変更の届出を受理した場合で、「他に営む業務の種類の変更」につき届出があったときは、上記 IV -3-3(1)のほか、変更後の業務が日本標準産業分類に掲げる中分類(大分類J-金融業,保険業に属する場合にあっては細分類)における分類上変更前の業務と別分類となるかを確認するとともに、別分類となる場合には、法第52条の42第1項の承認を受ける必要があることに留意する。

  • (参考)様式・参考資料編 様式6-4

IV -3-4 兼業承認申請に係る事務処理

IV -3-4-1 兼業承認に当たっての留意点

IV -3-4-1-1 兼業承認の要否

既に兼業承認を受けている銀行代理業者が、日本標準産業分類に掲げる中分類(大分類J-金融業,保険業に属する場合にあっては細分類)における分類上変更前の業務と別分類となる業務を開始する場合には、改めて当該新たな業務について法第52条の42第1項の兼業承認を得る必要がある。

IV -3-4-1-2 兼業承認申請書の受理に当たっての留意事項

IV -3-2-1-2に準じるほか、兼業承認申請書の記載事項については、様式・参考資料編 様式6-3によることとする。

IV -3-4-2 兼業承認の審査に当たっての留意事項

IV -3-2-2に準ずる。

IV -3-4-3 その他

IV -3-4-3-1 承認の場合の取扱い

兼業を承認した場合は、兼業承認書を申請者に交付するものとする。

IV -3-4-3-2 不承認の場合の取扱い

法第52条の42第2項に基づき不承認にする場合は、不承認の理由及び金融庁長官に対して審査請求できる旨を記載した不承認通知書を申請者に交付するものとする。

IV -4 銀行代理業者

IV -4-1 意義

銀行代理業とは、銀行のために、マル1預金又は定期積金等の受入れを内容とする契約の締結の代理又は媒介、マル2資金の貸付け又は手形の割引を内容とする契約の締結の代理又は媒介、マル3為替取引を内容とする契約の締結の代理又は媒介のいずれかを行う営業をいい、銀行代理業者とは、法第52条の36第1項の内閣総理大臣の許可を受けて銀行代理業を営む者をいうが、銀行代理業者は、自ら銀行代理業を営む者として、その営む銀行代理業に関し、健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じなければならない。

IV -4-2 主な着眼点

  • (1)銀行代理業者の業務の適切性等の監督については、銀行代理業者の性質及び業務内容等にかんがみ、必要に応じ II -3に準じるほか、以下 IV -4-2-1から IV -4-2-7に掲げるとおりとする。

  • (2)銀行代理業者に係る問題点が把握された場合には、所属銀行又は銀行代理業再委託者による指導等に問題があるおそれがあることから、IV -3-1-3(1)に則り所属銀行及び銀行代理業再委託者の監督部局と連携する必要があることに留意する。

    また、いわゆるフランチャイズ形式など、銀行代理業の再委託を行うことにより多数又は広範囲に業務を展開する者に係る問題点を把握した場合は、同様の問題が他の代理業者においても生じているおそれがあることから、関係監督部局との連携がより重要となることに留意する。なお、このような場合には速やかに金融庁に連絡することとする。

IV -4-2-1 銀行代理業者の禁止行為、不適切な取引等

  • (1)銀行代理業者としての取引上の優越的地位を不当に利用する行為(施行規則第34条の53第3号)

    銀行代理業者としての取引上の優越的地位を不当に利用する行為については、「金融機関の業態区分の緩和及び業務範囲の拡大に伴う不公正な取引方法について」(平成16年12月1日:公正取引委員会(再掲))も参考とするが、例えば次に掲げる行為は、銀行代理業者としての取引上の優越的地位を不当に利用する行為に該当し得る(なお、このうち、マル1及びマル2は、施行規則第34条の53第2号に規定する「顧客に対し、不当に、自己又は自己の指定する事業者と取引を行うことを条件として、法第2条第14項各号に規定する契約の締結の代理又は媒介をする行為」にも該当し得る。)。

    • マル1顧客に対し、自己が兼業業務として行う業務について自己と取引しない場合には資金の貸付けを内容とする契約(その他法第2条第14項各号に掲げる行為を含む。以下マル2からマル4において同じ。)の代理又は媒介を取りやめる旨又は資金の貸付けを内容とする契約の代理又は媒介に関し不利な取扱いをする旨を示唆し、兼業業務で取り扱う商品を購入することを事実上余儀なくさせること。

    • マル2顧客に対する資金の貸付けを内容とする契約の代理又は媒介に当たり、兼業業務で取り扱う商品の購入を要請し、これに従うことを事実上余儀なくさせること。

    • マル3顧客に対し、自己が兼業業務として行う業務の競争者と取引する場合には資金の貸付けを内容とする契約の代理又は媒介を取りやめる旨又は資金の貸付けを内容とする契約の代理又は媒介に関し不利な取扱いをする旨を示唆し、自己の兼業業務における競争者からの商品の購入を妨害すること。

    • マル4顧客に対する資金の貸付けを内容とする契約の代理又は媒介を行うに当たり、自己の兼業業務における競争者から商品の購入を行わないことを要請し、これに従うことを事実上余儀なくさせること。

  • (2)兼業業務における取引上の優越的地位を不当に利用する行為(施行規則第34条の53第5号)

    兼業業務における取引上の優越的地位を不当に利用する行為については、金融機関の業態区分の緩和及び業務範囲の拡大に伴う不公正な取引方法について(平成16年12月1日:公正取引委員会(再掲))も参考とするが、例えば、IV -3-2-2-4(6)に掲げる行為は、兼業業務における取引上の優越的地位を不当に利用する行為に該当し得る(なお、このうちマル1及びマル2は、施行規則第34条の53第4号に規定する「顧客に対し、不当に、法第2条第14号各号に規定する契約の締結の代理又は媒介を行うことを条件として、自己又は自己の指定する事業者と取引をする行為」にも該当し得る。)。

  • (3)法第52条の45、施行規則第34条の53に規定する禁止行為を防止するための態勢整備に関しては、以下の点に留意することとする。

    • マル1禁止行為を防止するための措置を講ずる責任を有する部署又は担当者を配置し、かつ、それらの部署又は担当者によって禁止行為の防止措置が適切に講じられているかを検証するための内部管理態勢が整備されているか。

    • マル2禁止行為を防止するために必要な研修の実施等の体制、顧客からの苦情に対応するための体制等に関する社内規則の策定及び社内周知が行われているか。

    • マル3禁止行為を防止するため、銀行代理業に関する法令についての知識及び実務経験を有する者による定期的かつ必要に応じて適宜研修を実施しているか。

    • マル4禁止行為に係る顧客からの苦情受付窓口の明示、苦情処理担当部署の設置、苦情案件処理手順等の策定等の苦情対応態勢が整備されているか。

  • (4)上記(1)から(3)のほか、不適切な取引等の防止に関しては II -3-1-6に準じるものとする。

IV -4-2-2 法令等遵守(特に重要な事項)

取引時確認、疑わしい取引の届出義務及び反社会的勢力との関係遮断に関する監督手法・対応に関しては、以下の(1)及び(2)によるほか、II -3-1に準じるものとする。

  • (1)検査結果、不祥事件等届出書等により、取引時確認義務及び疑わしい取引の届出義務を確実に履行するための内部管理態勢又は反社会的勢力との関係を遮断するための態勢に問題があると認められる場合には、必要に応じ法第52条の53に基づき報告を求め、重大な問題があると認められる場合には、法第52条の55に基づき、業務改善命令等を発出するものとする。

  • (2)さらに、取引時確認義務及び疑わしい取引の届出義務に違反するなど法令に違反し、又は著しく公益を害したと認められる場合には、法第52条の56に基づき、業務停止命令等を発出するものとする。また、反社会的勢力との関係を認識しているにもかかわらず適切な対応を行わなかった結果、法令に違反し又は著しく公益を害したと認められる場合も同様とする。

IV -4-2-3 利用者保護のための情報提供・相談機能等

法第52条の44第2項、第3項及び施行規則第34条の43から第34条の53を踏まえ、銀行代理業者における利用者保護のための情報提供・相談機能等に関する監督は II -3-2に準じて行うほか、以下の(1)から(3)に留意する。

  • (1)優越的地位の濫用と誤認されかねない説明を防止するための態勢

    銀行代理業者が他業を兼業する場合には、銀行代理業に係る業務及び兼業業務に係る業務を行うに際して、特に独占禁止法上問題となる優越的地位の濫用と誤認されかねない説明を防止する態勢が整備されているかを確認するものとするが、例えば、IV -3-2-2-4(6)及び IV -4-2-1(1)に掲げる行為は、優越的地位の濫用に該当する行為となり得る点に留意する必要がある。

  • (2)預金等との誤認を防止するための体制(施行規則第34条の45)

    銀行代理業者が金融商品の販売又はその代理若しくは媒介を行う場合には、預金等との誤認防止のための態勢整備が必要であることにも留意する。

  • (3)顧客情報管理

    • マル1顧客情報管理については、基本的に II -3-2-3に準じるものとするが、銀行代理業者が他業を兼業する場合には、銀行代理業務で得た顧客情報が顧客の同意なく兼業業務に流用されることのないよう、顧客情報を適正に管理するための方法や体制(例えば、組織・担当者の分離、設備上・システム上の情報障壁の設置、情報の遮断に関する社内規則の制定及び研修等社員教育の徹底等)の整備が行われているかどうかについて留意する。

    • マル2特に、非公開金融情報及び非公開情報(なお、顧客の属性に関する情報(氏名、住所、電話番号、性別、生年月日及び職業)は個人情報であるが、非公開金融情報及び非公開情報に含まれない。)の取扱いに関する事前の同意(施行規則第34条の48)については、例えば以下のような適切な方法により事前に当該顧客の同意を得るための措置を講じているかについて確認することとする。

      • イ.対面の場合

        事前に、書面による説明を行い、契約申込みまでに書面による同意を得る方法

      • ロ.郵便による場合

        事前に、説明した書面を送付し、所属銀行への提供の前に、同意した旨の返信を得る方法

      • ハ.電話による場合

        事前に、口頭による説明を行い、その後速やかに当該提供について説明した書面を送付(電話での同意取得後対面にて顧客と応接する場合には交付でも可とする。)し、契約申込みまでに書面による同意を得る方法

      • ニ.インターネット等による場合

        事前に、電磁的方法による説明を行い、電磁的方法による同意を得る方法

IV -4-2-4 利用者保護ルール等

以下に記載するほか、II -3-2に準じるものとする。

法第52条の40及び施行規則第34条の40、第34条の45第3項に規定する銀行代理業者による標識の掲示については、標識の形状・大きさ及び記載されている文字の明瞭さ並びに標識が掲示されている状況等から、顧客をして誤認混同ならしめるおそれがないかどうかについて留意する。

法第52条の46、施行令第16条の7及び施行規則第34条の55に規定する特定銀行代理業者の休日及び営業時間の掲示並びに法第52条の48及び施行規則第34条の57に規定する銀行代理業者による所属銀行の廃業等の掲示についても上記と同様とする。

IV -4-2-5 二以上の所属銀行等から銀行代理業を受託する場合の措置

IV -4-2-5-1 顧客に対する説明等(施行規則第34条の43、第34条の46)

所属銀行等が二以上ある場合には、以下のマル1からマル4に掲げる事項を、事前に、顧客に対し、明らかにしなくてはならないが、その説明方法について、例えば書面を活用するなど、できる限り顧客が理解しやすいよう説明するための態勢が整備されているかどうかについて留意する。

  • マル1顧客が支払うべき手数料と同種の契約につき他の所属銀行等に支払うべき手数料が異なるときは、その旨

  • マル2顧客が締結しようとする契約と同種の契約の締結の代理又は媒介を他の所属銀行等が取り扱っているときは、その旨

  • マル3顧客の求めに応じ、マル2の同種の契約の内容その他顧客に参考となるべき情報

  • マル4最終的に顧客の取引の相手方となる所属銀行の商号

IV -4-2-5-2 顧客情報管理

銀行代理業者が二以上の所属銀行等から銀行代理業を受託している場合は、一の所属銀行の銀行代理業務で得た顧客情報が顧客の同意なくその他の所属銀行の銀行代理業務に流用されることのないよう、顧客情報を適正に管理するための方法や体制(例えば、組織・担当者の分離、設備上・システム上の情報障壁の設置、情報の遮断に関する社内規則の制定及び研修等社員教育の徹底等の顧客情報管理体制)の整備が行われているかどうかについて十分に検証する。

IV -4-2-6 銀行代理業再委託者による銀行代理業再受託者の健全かつ適切な運営を確保するための措置

  • (1)銀行代理業再委託者は、銀行代理業再受託者が営む銀行代理業に係る業務の指導その他の健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じる責任を負っていることから、銀行代理業再受託者の監督に当たっては、所属銀行とともに銀行代理業再委託者の責任に十分に留意しなければならない。

    したがって、銀行代理業再受託者が営む銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営の確保のためには銀行代理業再委託者を適切に監督する必要がある。

  • (2)銀行代理業再受託者(又は再受託者になろうとする者)に問題点が把握された場合や銀行代理業再委託者に対するオフサイト・モニタリングを実施する場合などにより、銀行代理業再委託者からの情報収集を行う際には、必要に応じ、IV -5-2に準じるほか、銀行代理業再受託者が再受託した銀行代理業務を第三者に委託することを防止するための体制が整備されているかについても留意するものとする。

  • (3)銀行代理業再委託者において銀行代理業再受託者の指導監督態勢等に係る問題点が把握された場合には、銀行代理業再受託者における内部管理態勢等に問題が生じているおそれがあることから、IV -3-1-3(1)に則り銀行代理業再受託者の監督部局と連携する必要があることに留意する。

    また、いわゆるフランチャイズ形式など、銀行代理業の再委託を行うことにより多数又は広範囲に業務を展開する者に係る問題点を把握した場合には、速やかに金融庁に連絡することとする。

IV -4-2-7 その他

IV -4-2-7-1 名義貸しの禁止

法第52条の41に規定する「自己の名義」に該当するか否かの判断に際しては、例えば、当該銀行代理業者の略称等の使用を許可している場合であっても「自己の名義」に該当し得ることに留意する。

IV -4-2-7-2 銀行代理業に関する報告書の縦覧に係る留意事項

法第52条の50第2項及び施行規則第34条の59第5項に規定する銀行代理業に関する報告書の縦覧については、次のとおり取り扱うものとする。

  • (1)報告書の縦覧日は、行政機関の休日に関する法律第1条に規定する行政機関の休日以外の日とし、縦覧時間は、財務局長が指定する時間内とする。ただし、報告書の整理その他必要がある場合は、縦覧日又は縦覧時間を変更できるものとする。

  • (2)報告書は、財務局長が指定する縦覧場所以外に持ち出してはならないものとする。

  • (3)縦覧者が次に該当する場合は、縦覧を停止又は拒否することができるものとする。

    • マル1上記(1)、(2)その他当局の指示に従わない者

    • マル2報告書を汚損若しくは破損し、又はそのおそれがあると認められる者

    • マル3他の縦覧者等に迷惑を及ぼし、又はそのおそれがあると認められる者

  • (4)報告書のうち、公衆の縦覧の対象から除かれる「当該銀行代理業者の業務の遂行上不当な不利益を与えるおそれのある事項」には、例えば、報告書の添付書類として提出される財産調書や貸借対照表が含まれると考えられる。

  • (5)他の財務局長が許可を行った銀行代理業者に係る報告書の閲覧の申請があった場合は、許可を行った財務局において閲覧が可能なこと、及び銀行代理業者のすべての営業所には法第52条の51第1項の規定による所属銀行の説明書類が備え置かれ、縦覧に供されている旨を申請者に伝えるものとする。

IV -4-2-7-3 所属銀行の説明書類等の縦覧

施行規則第34条の60第4項に規定する「当該申請をした銀行代理業者が第1項の規定による縦覧の開始を延期することについてやむを得ない理由」とは、例えば天災地変又は縦覧により第三者の正当な利益を侵害するおそれが大きい場合等を指し、当該銀行代理業者の単なる自己都合は含まれないことに留意する。

IV -5 所属銀行

IV -5-1 意義

  • (1)所属銀行とは、銀行代理業者の代理又は媒介によって、マル1預金又は定期積金等の受入れを内容とする契約、マル2資金の貸付け又は手形の割引を内容とする契約、マル3為替取引を内容とする契約を締結する銀行のことをいう。

    所属銀行は、銀行代理業者が営む銀行代理業に関し、銀行代理業に係る業務の指導その他の健全かつ適切な運営を確保するための措置を講じる責任を負っている。

  • (2)銀行法が、銀行代理業者のみならず、所属銀行にこのような責任を負わせた趣旨は、銀行代理業者が営む銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営の確保の責任は、第一義的には所属銀行が果たさなければならないということを宣言したものであり、銀行代理業者の監督に当たっても、所属銀行の第一義的な責任に十分に留意しなければならない。

    したがって、銀行代理業者の監督に当たっては、別紙4のとおり、銀行代理業者自身への監督の重要性もさることながら、所属銀行に対する監督に重点を置き、まずは所属銀行への監督を通じて、銀行代理業者が営む銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営が確保されるよう監督を行う必要がある。

IV -5-2 主な着眼点

  • (1)所属銀行から施行規則第35条第1項第6号の3の届出等が提出された場合や所属銀行に対するオフサイト・モニタリングを実施する場合、銀行代理業者(又は銀行代理業者になろうとする者)の内部管理態勢に問題が認められた場合などにより、所属銀行からの情報収集を行う際には、所属銀行において、以下のような観点からの検証が行われているかどうかについて留意する。

  • (2)所属銀行において銀行代理業者の指導監督態勢等に係る問題点が把握された場合には、銀行代理業者における内部管理態勢等に問題が生じているおそれがあることから、IV -3-1-3(1)に則り銀行代理業者の監督部局と連携する必要があることに留意する。

    また、いわゆるフランチャイズ形式など、銀行代理業の再委託を行うことにより多数又は広範囲に業務を展開する者に係る問題点を把握した場合には、速やかに金融庁に連絡することとする。

IV -5-2-1 銀行代理業者の選定等に係る留意点

  • (1)銀行代理業を委託する契約を締結する(委託した銀行代理業を再委託することについて許諾することを含む。)に際して、経営管理上の位置付けや業務を委託することに伴う各種リスクの把握及びリスク管理の方法等について、十分に検討が行われているか。

  • (2)銀行代理業を委託しようとする者が、法令上の許可の基準に適合するものであるかについて、十分に検討が行われているか。

    特に、銀行代理業を委託しようとする者が兼業業務を行う場合にあっては、当該兼業業務の内容について、施行規則第34条の37第6号ロの規定(兼業業務の内容が銀行代理業者としての社会的信用を損なうおそれがないこと)を踏まえた検討を行うことに留まらず、銀行のレピュテーション等の観点からも十分な検討が行われているか。

  • (3)銀行代理業を委託しようとする者が、反社会的勢力であるか、又は反社会的勢力との関係を遮断する措置をとっているものであるかについて、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」(平成19年6月19日犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ)の趣旨に鑑み、十分な検討が行われているか。

IV -5-2-2 所属銀行による銀行代理業者の業務の適切性等を確保するための措置(法第52条の58、施行規則第34条の63)

  • (1)銀行代理業者の監督のための内部管理態勢の整備

    • マル1銀行代理業に係る業務の健全かつ適切な運営を確保するための措置を講ずる責任を有する部署を設置し又は担当者を配置する等、銀行代理業者の適切な監督を行うための体制が整備されているか(銀行代理業者に対する業務監査体制を含む。)。

    • マル2それらの部署又は担当者によって各銀行代理業者の銀行代理業に係る業務の適切性等を確保するための措置が適切に講じられているかを検証するための内部管理態勢が整備されているか。

    • マル3銀行代理業の再委託を行う場合、特に、いわゆるフランチャイズ形式などにより多数又は広範囲に業務を展開する場合には、関係者が多くなること等から、所属銀行により適切な指導監督等が図られているかについてより留意すること。また、所属銀行には、銀行代理業再委託者において銀行代理業再受託者に対する適切な指導監督態勢等が整備されているかを検証する必要があることに留意すること。

  • (2)委託契約等の内容

    • マル1施行規則第34条の35第1項各号、第34条の63第1項各号に列挙されている事項及びそれらの遵守状況のモニタリングに関する定めが委託契約の内容とされているか。

      また、銀行代理業者を指導監督する観点から、所属銀行が契約当事者となっていない場合であっても、同様の契約内容となっているかについて検証が行われる態勢となっているか。

    • マル2銀行代理業者の社内規則等について、十分な検証が行われる態勢となっているか。また、当該社内規則等の改正に当たっては、当該銀行代理業者との間で内容について十分に精査することができる態勢となっているか。

  • (3)法令等を遵守させるための研修の実施(施行規則第34条の63第1項第1号)

    • マル1銀行代理業に関する法令等の規定を遵守させるために、銀行法のみならず、犯収法、個人情報保護法その他関係法令及び銀行代理業者の社内規則等について網羅的に研修が行われているか。

    • マル2研修においては、銀行代理業に関する法令についての知識及び実務経験を有する者が講師として指導にあたることとしているか。

      • (注) 研修の講師は、知識及び実務経験を有する限り、所属銀行又は銀行代理業者の役職員であると否とを問わない。

    • マル3定期的な研修の実施により、銀行代理業者及びその銀行代理業に従事する者が適時その業務遂行能力等を維持・向上できる態勢が取られているか。

    • マル4実施した研修の内容に対し、銀行代理業者及びその銀行代理業に従事する者が適切に業務を遂行するため必要な範囲で、その内容を理解しているかの検証を行っているか。

  • (4)銀行代理業者に対する必要かつ適切な監督等を行うための措置(施行規則第34条の63第1項第2号)

    • マル1施行規則第34条の63第1項第2号に基づく監督等が適切に実施され、その実施状況についてモニタリングが行われているか。

    • マル2上記モニタリングの結果等について、行内の責任ある部署において検証が行われ、必要に応じて経営陣に報告が行われ、銀行の適切な業務指導や銀行代理業者の適切な業務運営に反映させるなどの態勢整備が図られているか。

  • (5)必要に応じて銀行代理業委託契約を解除することができるための措置(施行規則第34条の63第1項第3号)

    銀行代理業者に対するモニタリングの結果、問題が発見された場合には、銀行代理業者への指導、委託契約の解除等適切な措置を講じる態勢が整備されているか。また、委託契約の解除を行う際には、適切な顧客保護が図られる態勢が整備されているか。

  • (6)所属銀行自らが審査を行うための措置(施行規則第34条の63第1項第4号)

    銀行代理業者が行う資金の貸付け又は手形の割引の審査について、必要に応じて所属銀行自らが審査を行うことのできるよう、所属銀行への事前報告・承認等を必要とする場合の基準及び態勢等が整備されているか。

  • (7)顧客情報の適切な管理及び犯罪を防止するための措置(施行規則第34条の63第1項第5号、第7号)

    • マル1銀行代理業者における顧客情報の適正な管理を確保するための体制整備及び銀行代理業者の営業所又は事務所における銀行代理業に係る業務に関する犯罪防止措置については、例えば、物的設備、人員の配置及びシステムのセキュリティ対策等、所属銀行が自らの顧客情報管理及び自行の営業所等における犯罪防止に関し講じているのと同程度の態勢整備を行うことができるよう、適切な指導やノウハウの提供等が行われているか。

    • マル2銀行代理業者に対して、犯収法及び外為法の規定の理解を慫慂するとともに、預金口座等が組織犯罪等に利用されることを防止する態勢が整備されているか。

    • マル3銀行代理業者に対して、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」(平成19年6月19日犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ)の理解を慫慂し、同指針の趣旨に沿った態勢を整備させるなど、反社会的勢力との関係を遮断する態勢が整備されているか。

  • (8)銀行代理業者の営業所廃止に当たっての措置(施行規則第34条の63第1項第8号)

    銀行代理業者の銀行代理業を営む営業所又は事務所の廃止にあたり、顧客に係る取引を所属銀行の営業所、他の金融機関又は他の銀行代理業者等へ支障なく引き継ぐためのスケジュールや業務移管の方法、顧客への通知方法その他の顧客に著しい影響を及ぼさないための処理を円滑に実施するための態勢整備が行われているか。

  • (9)苦情処理のための措置(施行規則第34条の63第1項第9号)

    銀行代理業者が行う銀行代理業に係る顧客からの苦情受付窓口の明示、苦情処理担当部署の設置、苦情案件処理手順等の策定等の苦情対応態勢が整備されているか。

IV -5-2-3 銀行代理業者の原簿の閲覧に係る留意事項

法第52条の60に基づき預金者等その他の利害関係人から銀行代理業者に関する原簿の閲覧請求があったときは、それが営業時間内である限り、原簿を汚損・破損するおそれがある場合又は他の預金者等に迷惑を及ぼすおそれがある場合等当該原簿の管理を含む当該所属銀行の業務に支障を及ぼす場合などを除いては、原則として閲覧に応じる必要があることに留意する。

IV -5-2-4 銀行代理業者が所属銀行の親会社又は主要株主である場合の留意点

銀行代理業者が所属銀行の親会社又は主要株主である場合には、必要に応じ、III -4-12-3及び主要行等向けの総合的な監督指針「 VII -1-6 事業親会社等が存在する銀行の免許申請について」を準用するとともに、特に、所属銀行による銀行代理業者の業務の適切性等の確保が行われているかにつき、十分に検証することとする。

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