XII. 監督上の評価項目と諸手続(証券金融会社)

XII−1 経営管理(証券金融会社)

証券金融会社の経営管理については、III−1((1)マル2ヘを除く。)に準ずるものとする。また、証券金融会社としての業務を行うにつき十分な適格性を有すると認められる人的構成については、IV−1−2に準ずるものとする。

XII−2 業務の適切性(証券金融会社)

証券金融会社の業務の適切性については、III−2(III−2−3−1、III−2−3−3、III−2−3−4、III−2−4(2)マル1及びマル2を除く。)、IV−3−1−6及び IV−3−1−7に準ずるほか、証券金融会社に関する内閣府令(以下「金融会社府令」という。)第3条の4第1項に規定する事業報告書「3 個人情報保護に関して講じている措置の状況」の記載については、以下の点に留意するものとする。

  • (1)安全管理措置の実施状況

    証券金融会社がその取り扱う個人である顧客に関する情報の安全管理、従業者の監督及び当該情報の取扱いを委託する場合の委託先の監督について、当該情報の漏えい、滅失又はき損の防止を図るために必要かつ適切な措置として、それぞれ以下に掲げる措置について報告を求めるものとする。

  • (安全管理について必要かつ適切な措置)

    • マル1保護法ガイドライン第10条の規定に基づく措置

    • マル2実務指針 I 及び別添2の規定に基づく措置

  • (従業者の監督について必要かつ適切な措置)

    • マル1保護法ガイドライン第11条の規定に基づく措置

    • マル2実務指針 II の規定に基づく措置

  • (委託先の監督について必要かつ適切な措置)

    • マル1保護法ガイドライン第12条の規定に基づく措置

    • マル2実務指針 III の規定に基づく措置

  • (2)特別の非公開情報の目的外利用を防止する措置の実施状況

    記載上の注意3(2)における「その他の特別の非公開情報」とは、労働組合への加盟、民族又は性生活に関する情報をいい、「適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的」とは、保護法ガイドライン第6条第1項各号に規定する場合をいう。

XII−3 諸手続(証券金融会社)

XII−3−1 免許の審査基準

  • (1)人的構成

    金商法第156条の25第1項に規定する人的構成の適格性については、次に掲げる事項をもって判断することとする。

    • マル1金商法第156条の24第1項に掲げる業務(以下「貸借取引業務」という。)の遂行に必要な人員が各部門に配置されているか。

    • マル2役職員の中に有価証券関連業務を3年以上経験した者が確保されており、かつ、貸借取引業務の制度に精通した者が確保されているか。

    • マル3その行おうとする業務に関する十分な知識及び経験を有する役員又は使用人の確保の状況として、以下の事項に照らし、当該業務を適正かつ効率的に遂行することができると認められるか。

      • イ. 常務に従事する役員が、金商法等の関連諸規制や監督指針で示している経営管理の着眼点の内容を理解し、実行するに足る知識・経験、及び金融商品取引業の公正かつ的確な遂行に必要となるコンプライアンス及びリスク管理に関する十分な知識・経験を有すること。

    • マル4暴力団員との関係その他の事情として、以下の事項を総合的に勘案した結果、役員又は使用人のうちに、業務運営に不適切な資質を有する者があることにより、証券金融会社としての社会的信用を損なうおそれがあると認められることはないか。

      • イ. 本人が暴力団員であること(過去に暴力団員であった場合を含む。)。

      • ロ. 本人が暴力団と密接な関係を有すること。

      • ハ. 金商法等我が国の金融関連法令又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと。

      • ニ. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定(同法第32条の2第7項の規定を除く。)若しくはこれに相当する外国の法令の規定に違反し、又は刑法若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと。

      • ホ. 禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられたこと(特に、刑法第246 条から第250 条まで(詐欺、電子計算機使用詐欺、背任、準詐欺、恐喝及びこれらの未遂)の罪に問われた場合に留意すること。)

  • (2)信用状態及び資金調達能力

    金商法第156条の25第1項に規定する信用状態及び資金調達能力の適格性については、次に掲げる事項をもって判断することとする。

    • マル1貸借取引業務を行うに足りる株券調達能力及び資金調達能力を客観的に有すると認められるか。

    • マル2取引所金融商品市場又は店頭売買有価証券市場の信用取引に関する情報が常に入手できる体制が整備されており、迅速な対応が可能と判断できる調達システム及び決済システムが金融商品取引業者及び取引先等との間に確立されているか。

XII−3−2 届出

金融会社府令第1条の2第2項第2号に規定する業務の内容及び方法の変更とは、取引の条件を除く業務の内容及び方法の変更で、内部規程等の変更を伴い取引先に対して周知を行う必要のある事項とする。

XII−3−3 承認

金商法第156条の27第3項の承認を行う場合は、次の事項に留意するものとする。

  • (1)承認に係る業務が公益に反し、又は有価証券等を保有することにより多大な価格変動リスク等が発生するおそれがあると認められる場合には、承認を行わないこととする。

  • (2)金融会社府令第2条第1項第1号に規定する収支の予想を記載した書面が、当該業務開始後3ヵ年以内に黒字化されており、当該収支計画の実行が客観的に可能であると認められるか。

XII−3−4 認可

  • (1)業務の内容若しくは方法の変更

    金商法第156条の28第1項に規定する業務の内容若しくは方法の変更認可に係る申請書が提出された場合には、次の事項に留意するものとする。

    • マル1改正の内容が貸借取引業務の円滑な遂行に支障が生じるものとなっていないか。

    • マル2改正の内容について速やかに周知徹底が図られるものとされているか。

  • (2)資本金の額の減少

    金商法第156条の28第1項に規定する資本金の額の減少に係る認可申請書が提出された場合には、次の事項に留意するものとする。

    • マル1減資後の資本金の額が、金商法第156条の23に定める額を下回らない額であるか。

    • マル2減資により、貸借取引業務の円滑な遂行に支障が生じるものとなっていないか。

    • マル3減資を行う理由が、欠損の解消その他経営維持のためやむを得ない事由によるものと認められるか。

  • (3)業務の廃止又は解散の決議

    金商法第156条の36第1号に規定する業務の廃止又は解散の決議に係る認可申請書が提出された場合には、次の事項に留意するものとする。

    • マル1金商法第156条の32第1項に規定する免許の取消事由が存在していないか。

    • マル2資産超過の状態にあり、清算業務がスムーズに進められる体制にあるか。

    • マル3廃業又は解散後も、取引所金融商品市場又は店頭売買有価証券市場における信用取引に支障が生じないよう、制度面又は物理面での対応が採られているか。

  • (4)合併又は事業の譲渡若しくは譲受け

    金商法第156条の36第2号に規定する合併又は事業の譲渡若しくは譲受けに係る認可申請書が提出された場合には、次の事項に留意するものとする。

    • マル1合併又は事業譲渡により消滅する会社に、金商法第156条の32第1項に規定する免許取消事由が存在していないか。

    • マル2合併又は事業譲渡により、取引所金融商品市場又は店頭売買有価証券市場の信用取引に支障が生じないよう、制度面又は物理面での対応が採られているか。