金融庁 採用案内 2013-2014
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31MESSAGEKei Muraki村木 圭総務企画局総務課国際室課長補佐[平成16年入庁] リーマンショック後、金融危機の再発防止に向けた新たな金融規制の枠組み構築のため、国際的な議論が行われているが、現在の仕事は、こうした国際会議に日本を代表して、(多くの場合一人で)交渉にあたることである。 金融システムの強化は重要だが、やり方を誤ると実体経済に不測の影響を与えてしまう。そのため、我が国の金融実務や取引実態にあったバランスのとれたものとする必要があり、日々金融機関とのヒアリングや他部局の規制・監督担当者との議論は欠かせない。 こうした着実な取組を重ねながら、国際会議で各国代表と意見調整を図る、まさに国際的な金融システムを創り上げていく仕事である。国際的な金融システムを創る 入庁後、留学や財務省への出向も含め幅広い経験をさせてもらったが、自分の基礎には金融庁の係員時代があると思う。入庁したばかりの頃、「お前(ちょっと生意気だから?)、今回の法改正のこの条文を担当してみろ」と仕事をもらい、理系出身ながら慣れない法律と勇んで格闘した。上司からは「この条文で不必要な取引に規制が課せられることはないか」「規制の影響について金融機関のヒアリングは十分行ったか」と厳しくご指導いただき、正直自信をなくすことも度々であった。しかし、現在、自分が上司の立場になってみると、新たな金融規制の交渉の中でも、全く同じ問いを自分に問いかけていることに気づくのだ。金融庁1年目に築いた“基礎” 金融庁で働くことの大きな魅力は仕事の知的さにある。金融はあらゆる経済活動の裏づけであり、金融・経済の知識だけでなく、金融機関の実務や表の経済活動への知見を総動員し、あるべき金融システムを考える必要がある。自分のアイディアを、上司や同僚、金融機関の方々と議論を重ねながら深めていき、それが新たな規制・枠組みの一部とできたとき、ものを創り上げた確かな実感がある。知的創造の醍醐味

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