金融庁2014
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31MESSAGEAkito Konagaya クラウドファンディングに関する制度整備に取り組んでいる最中です。ベンチャー企業などに対するリスクマネーの供給促進という観点からは、クラウドファンディングの担い手に対する規制をできるだけ緩やかなものとすることが望ましいのですが、他方で投資者保護の観点からは、インターネットを通じた詐欺的な資金調達を防止するための歯止めが必要です。一見両立が難しそうなこれらの目的をバランス良く達成するべく、「論点を洗い出し、関係者と議論し、構築したアイディアを法令の条文案に落とし込む」というプロセスを繰り返す日々です。ーー現在取り組んでいる仕事について教えてください 学生当時、「社会が抱える問題と向き合い、原因を特定し、解決のために知恵を絞る」という行政官の職分に対して漠然とした関心は抱いていたものの、「この分野の行政官になりたい」という特別の思い入れはありませんでした。官庁訪問時に足を運んだ金融庁の開放的な雰囲気に惹かれ、「ここであれば伸び伸びと働けるかな」と思い、直感的に選択しました。 入庁以来の12年間を振り返ってみると、年次や経験にかかわらず、若いうちから政策立案に活発に参画させてもらったという印象があり、あの時の自分の直感は外れていなかったと思います。ーー金融庁で働こうと決めた理由を教えてください小長谷章人総務企画局市場課市場法制管理官室課長補佐(総括)[平成14年入庁] 経済官庁の一角をなす金融庁が所掌するのは、金融行政です。金融行政の主な政策ツールは、金融・資本市場において取引参加者が従うべきルールを定める金融商品取引法や銀行法などの諸法令と、取引参加者及びその取引に対する検査・監督です。これらのツールを利用して政策を講じるにあたり、大規模な「予算」は必要とされませんが、複雑なシステムのどのスイッチを押せば問題が解決に向かうのか、「アイディア」が無いことには始まりません。 我々と共に知恵を絞って金融行政上の諸課題に立ち向かってくれる、意欲溢れる若者をお待ちしています。ーー学生のみなさんにメッセージをお願いします

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