金融庁2014
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34﹇平成14年入庁﹈﹇平成23年入庁﹈MESSAGEToshiaki AdomiKohei Okamoto 私は現在、財務省において文部科学省(科学技術関係等)の予算編成業務に携わっています。みなさんご存じの通り、日本の財政状況は厳しく、毎年度予算の約半分は国債発行(平成26年度は約41兆円)により賄われており、子供たち将来世代の負担を考えると、財政健全化の達成は待ったなしです。その中で、日本の競争力の維持・強化のため、真に必要な科学技術分野などへの投資も、国として欠かすことはできません。両者のバランスをとりつつ、如何にメリハリの効いた予算を編成するか。予算編成業務の中で、この難しい課題と向き合っています。ーー現在取り組んでいる仕事について教えてください 金融は経済活動の血液であると言われますが、今、改めてその意義を深く認識しています。経済活性化と財政健全化の達成のためには、将来の成長分野へしっかりと資金が流れていく必要があります。少子高齢化社会の進展など多くの課題がある中、現在の財政状況を踏まえると、民間資金の果たすべき役割は大きくなり、社会的基盤としての金融システムの重要性は、今後更に高まっていくことと思います。私には2人の娘がいますが、彼女たち将来世代に明るい未来を遺せるか、父として、国家公務員として、チャレンジしていきたいと思います。ーー出向してはじめて知った金融庁の魅力を教えてください 石巻市は、東日本大震災で死者約3,200人を記録した最大の被災地の1つであり、市役所は未だ経験したことのない質・量の業務に直面しています。 復興政策課は、組織全体の総括・調整役として、膨大な復興事業※の管理、年次計画の策定や復興庁との折衝などを担う部署です。その中で私は、小規模集落の整備方針を考えたり、財務局と連携して住居再建を促すイベントを開催したりするなど、目指すべき復興とは何か、どうすれば効果的に復興を進められるか、悩み考える日々を送っています。ーー現在取り組んでいる仕事について教えてください 金融が住民の日々の生活や地域経済と深く結びついていることを再確認しました。たとえば、被災者が住宅の新築に、あるいは被災事業者が事業の再開に踏み切るかの判断にあたって、金融機関の融資態度や様々な機構の支援、二重ローン(被災前に組んだローンの残債と新築のローンで二重の負担が発生する問題)の解決は重要なファクターであり、実は復興の大きな鍵を握っていると言えます。 こうした、国民の経済活動を支える金融業のあるべき姿を追求する仕事は、魅力的だと思いませんか?ーー出向してはじめて知った金融庁の魅力を教えてください安富稔晃財務省 主計局主計官補佐 (文部科学担当主査)岡本浩平石巻市 復興政策部復興政策課国内出向者編※平時の一般会計予算の20年分近い復興事業費が見込まれている。

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