金融庁2014
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37藤岡由佳子証券監督者国際機構(IOSCO)﹇平成16年入庁﹈大場秋恵在シンガポール日本国大使館 二等書記官﹇平成17年入庁﹈MESSAGEYukako FujiokaAkie Oba マドリッド(スペイン)にある証券監督者国際機構(IOSCO)に出向しています。IOSCOは、世界各国の証券監督当局などから構成されている国際機関で、証券監督や市場に関する国際基準の策定などを行います。2008年のリーマンショックなどの国際的な金融危機以降、金融規制改革を国際的に進めるべきという認識の下、IOSCOなどの国際機関の重要性は高まりました。私はIOSCOの事務局員として、国際基準の策定やその実施評価に携わっています。ーー現在取り組んでいる仕事について教えてください 海外では、日本の金融市場は米国、欧州と並んで重要だと認識されています。たとえば、私は店頭デリバティブ取引※に係る規制改革を進める上で重要な、決済システムなどの金融市場インフラに係る国際基準の策定や実施評価に携わっていますが、日本は米国・欧州と並び、最重要市場として最初に実施評価が行われます。 金融庁は、このように重要な日本の金融市場の監督当局として、国際議論に積極的かつ戦略的に貢献することが国際社会でも求められています。また、新興市場の台頭やその監督当局の質の飛躍的向上を背景に、今後も日本が国際基準の策定などにおいて影響力を保持していくには、今まで以上の貢献が求められます。こうした点において、金融庁の業務はチャレンジングだと言えるでしょう。ーー出向してはじめて知った金融庁の魅力を教えてください 私は現在、在シンガポール日本国大使館に書記官(外交官)として出向しています。大使館には、外務省職員のほか、各府省庁の職員が出向してきており、私は経済(特に金融・財務)担当として、現地の金融規制やマクロ経済、国家予算などに関する情報収集を行っています。また、日系企業のサポートや、投資家向けのセミナーを通じた日本への投資促進など、幅広い業務に携わっています。 現在の業務では、金融機関以外の事業会社の方や、政治家、学者など、様々な分野で活躍する方にお会いする機会に恵まれています。ーー現在取り組んでいる仕事について教えてください 金融庁に入庁して約10年が経ちますが、この間、2年間の米国留学、3年間の国際交渉担当、そして現職、というように、いつも世界と関わって仕事をしてきました。これは私に限ったことではなく、金融庁職員の多くは、国際的な舞台で活躍する機会を与えられています。金融という専門的な分野に身を置きながら、広く世界と関わりながら仕事をする、これは金融庁ならではの魅力だと思います。 現在の大使館勤務を通じ、よりグローバルな視野で「金融」に向き合うための総合力を磨きたいと思っています。ーー出向してはじめて知った金融庁の魅力を教えてください※店頭デリバティブ取引: 金融商品取引所外(店頭)で行われるデリバティブ取引(派生商品取引)。

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