相沢委員長閣議後記者会見の概要

【平成12年9月26日(火) 於:参議院議員食堂】
  

【閣議案件等】

 本日の閣議には、当委員会に直接関係のあるものはありませんでした。

 閣僚懇で、大蔵大臣からプラハのG7に関連して、出発直前にユーロの協調介入について話があったので日本も了解するということを総理にも話をしましたと報告がありました。また、石油がアメリカが100万バレル程度備蓄を放出するということもあって、ユーロが85セントから88セント程度まで上がり、石油が37ドルから31ドルまで下がったということで、その点では小康を得てきたのではないか、ただ、ユーロに関してはスタートした時が1.16ドルだったので、それに比べれば相当なユーロ安になったというのは事実だという話がありました。関連して通産大臣から、産油国としては22から25ドル台に安定させたいと考えているのではないだろうか、消費国としてはもっと安くということだろうが、まだ事実として高いという話をしていました。

   

【質疑応答】

 問:日債銀についてですが、日債銀の方から、体制を含めてどういうふうにもっていくか、経営方針について報告というのは大臣の方へはありましたでしょうか。
 

員長:ないです。私も、事務局を通じて動きを若干聞いてはいるのですが、まだ後任社長については確定に至らない。私共としては、このまま、荏苒日を暮らしていると、やはり色々つまらない話が出ないとも限らない。そういうことで、早く後継を決めて体制を固めてもらいたいという要請をしております。やはりあのような銀行ですから、なかなかそういう責任者となると難しい点もあるし、苦労の程が分かるだけに、後任者も余程の覚悟がないといけないと思って躊躇してしまうのではないでしょうか。そうは言っても、引き受けてくれる人がなければならない。早く決めてもらいたい。ただ、私の方から誰が良いとか差しでがましいことを申し上げる立場にはありません。

  

 問:ハザマの債権放棄が正式合意して、今日にも発表ということにもなりそうなのですが、とりあえず一つ問題はクリアしたと思うのですが、その点についてはどうでしょうか。
 

員長:ハザマの問題は、結局伝えられるような形で、最終的に数字が固まっているとは聞いていませんが、新生銀行についても一部債権放棄ということで、勿論他行との協調の下にやるわけですから、大体話がつくと聞いております。そういう方向で良いのではないでしょうか。事柄は、特別公的管理銀行としての銀行の行動ではなく、新生銀行になってからの問題ですから、そういう意味では直接私の方が決定するとかしないとかいう問題ではない。ただ、これには当然重大な関心を持っておるということです。

  

 問:日債銀の後継問題ですが、早くしなければならないと思うのですが、今月中ぐらいには決定するのでしょうか。
 

員長:出来るだけ早く、一日も早く決めてもらいたいと思っております。藤井さん、本間さんと、2人日銀が続きましたから、こんどは日銀ということはないでしょうね。日銀もそういう後をというつもりはないようだと聞いています。「後を」というのは、本間さんの後をまた日銀から送るという内容のことは、もし話があっても考えられないということを言っているやに聞いております。

  

 問:保険会社や金融機関に対する早期是正措置ですが、現在は発令したかしないか公表されていませんが、これを発動後公表すると方針転換をしたということが一部報道でありましたが。
 

員長:今朝の新聞で見て、従来は、勿論大手行については当然そういうことをしていましたが、今検査が進行している信用組合を含めて、中小の金融機関について、発動後一ヵ月で発表しなければならないということを決めるのは、私はいささかどうかという気がしています。というのは、大きい銀行の場合は、まだそういうことが出ても比較的中小に比べれば影響が少ないだろうと思いますが、小さいところは地域的に対象が限られていますから、ふぁっと噂が飛んで「それは駄目だ」という話になってしまうと、私はそれこそ駄目になってしまうという気がするから、少しその点は慎重にやった方が良いと思っております。透明性も公開も結構だけれど、一律に今そういうふうな方針にすべきかどうか、これは一遍金融庁とも話し合ってみたいと思っております。

  

 問:日銀から本間さんの後を出せないという理由については何か聞いておられますか。
 

員長:特に仰ったと直接総裁に確かめたわけではないです。ただ、やはり前に藤井さんが出て、本間さんが出てこういうことになったから、この際はそういう話があっても遠慮した方が良いという気持ちではないのでしょうか。

  

 問:日程的に行って、決算発表は新しい社長が行うことになると思うのですが、そこは時間が限られていますが。
 

員長:そうですね、時間は限られていますねそれは。それで、こういうことになると、今まで常勤取締役2人体制ですから日常の物事を決めていくには、非常に迅速で良いと思いますが、こうなってしまうと、1人になってしまってそれこそ相談も出来ないし、かえってやりにくいのではないかという思いがします。しかし、出来るだけヘッドは少なくして、迅速に活動出来るということを念頭に置いての銀行のスタートの編成だと思うから、それに対して私の方でどうということはないですが、それだけに早く決めてもらわないと、10人のうちの1人が欠けたという話ではないですから。

(以上)


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