金融再生委員会
平成12年6月9日

信用組合福岡商銀に対する金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分について
  1.  本日、信用組合福岡商銀より、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律(金融再生法)第68条第1項に基づき、「その業務又は財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれがある」旨の申出があった。
     
  2.  金融再生委員会としては、信用組合福岡商銀からの申出及び同組合の財務状況を踏まえ、本日、金融再生法第8条に基づく金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分をするとともに、同法第11条に基づき弁護士の山本郁夫氏及び金融実務家の隈本明氏を同組合の金融整理管財人として選任し、併せてこれら金融整理管財人に対し同法第14条に基づき同組合に係る業務及び財産の管理に関する計画の作成を命じたところである。
     
  3.  今般の措置により、信用組合福岡商銀の代表権、業務の執行並びに財産の管理・処分権は金融整理管財人に専属することとなり、同組合は金融整理管財人の下で、今後上記の業務及び財産の管理に関する計画に従った適切な業務運営に取り組むこととなる。
     また、資産劣化防止の観点から、本日、金融監督庁長官より同組合に対し、協同組合による金融事業に関する法律第6条第1項において準用する銀行法第26条に基づく業務改善命令を発したところであり、同組合においては、この命令を踏まえ、適切な業務運営を行っていくことが求められる。
     
  4.  金融整理管財人に対しては、信用組合福岡商銀の受皿金融機関を極力早期に見い出すことを期待しているが、当委員会としても必要に応じ承継銀行を設立して同組合の業務承継を行うなど、預金者等の保護及び信用秩序の維持に万全を期してまいる所存である。
     また、金融整理管財人による管理が終了するまでの間は、全国信用協同組合連合会より同組合の預金払戻し等業務の継続に必要な資金が供給されることとなり、同組合が受皿金融機関や承継銀行へ営業譲渡等を行う際には、預金保険機構が資金援助を行うこととなっている。
     
  5.  このような枠組みの下で、信用組合福岡商銀の預金等の負債は全額保護され、期日通り支障なく支払われるとともに、善意かつ健全な借手への融資も継続されることとなっているので、利用者におかれては心配されることなく、冷静な対応をお願いしたい。
     
問い合わせ先
金融再生委員会事務局金融危機管理課
   山崎、岸上

信用組合福岡商銀の概要

1. 本 店 福岡市博多区博多駅南二丁目2番12号

  

2. 理事長 孫   茂
平成10年4月8日就任

  

3. 業容(12年3月末速報ベース)
 
(1)  預 金 量 339 億円(全国148/291位)
 
(2)  貸 出 金 680 億円
 
(3)  店 舗 数 店舗
 
(4)  常勤役職員数 93 人(うち常勤役員6名)
 
(5)  組合員数 9,135
 
(6)  組合員勘定 ▲416 億円

 (うち出資金

787 百万円)
 
(7)  自己資本比率 ▲108 .22%
 
(8)  事業地区 福岡県一円

 

4. 沿 革
 
 ・  昭和33年 12月 設立(平和信用組合)
 
 ・  昭和44年 6月 名称変更
 
 ・  昭和60年 8月 本店を福岡市に移転
 
 ・  平成10年 5月 破綻表明
 

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