基礎編
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わたしたちの生活と金融の働き
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2 銀行の業務

(1)資金の仲介者

 世の中には、資金に余裕のある人もいれば、困っている人もいます。前者は誰かに貸したいと思っているでしょうし、後者は誰かから借りたいと思っているはずです。しかし、仮に自分の力で探すとすれば、貸したい人は誰に貸せばいいのか、借りたい人は誰から借りればいいのか、どちらも探すのが大変です。

 こうした問題は銀行があれば簡単に解決します。貸したい人は銀行に預金し、借りたい人は銀行に行って借り入れれば済むからです。このように銀行は資金(お金)の貸し手と借り手を結ぶ仲介者(ちゅうかいしゃ)の役割を果たすのです。



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(2)金融のしくみ図

 この点をもっと掘り下げて銀行の業務を明らかにしていきましょう。下の図は、銀行を真ん中にすえた金融のしくみ図です。

金融のしくみチャート

預金者は資金の提供者として銀行に預金します。銀行の第1の業務は「預金の受入れ」です。

銀行はお金を預けた預金者に対して利息を支払います。預けたお金に対する利息の比率を預金金利といいます。


銀行は預金者から預かった資金を借りたいと思っている家計や民間企業に貸し出します。「資金の貸付け」が銀行の第2の業務です。

銀行から借りた家計や企業は利息を加えて返済しなければいけません。銀行から借入れる貸出額に対して家計や企業が負担すべき利息の比率を貸出金利といいます。


銀行が調達する資金は預金者から集めたものだけではありません。他の銀行からインターバンク市場(その代表がコール市場でした)で調達しています。

ここでは、上図真ん中の銀行はコール市場の借り手で、貸し手の他の銀行から無担保コール翌日物金利を払って資金を調達しています。


銀行は日銀からも調達します。

日銀から借り入れる時に適用される金利が公定歩合です。



(3)利ざやとは

 もう一度金融のしくみ図を見てください。一言でいえば、銀行は預金者、他の銀行、日銀から資金を調達し、こうして調達した資金を民間企業や家計に貸し出しているのです。従って、預金金利、無担保コール翌日物金利、公定歩合は銀行が資金を調達するうえで負担する金利であり、これらを調達金利と呼びます。一方、貸出金利はこうして調達した資金を運用するうえで適用される金利であり、これを運用金利と呼びます。

 銀行も企業ですから、資金の仲介役を果たすことを通じて、利潤を獲得しなければいけません。そのためには、

調達金利<運用金利

という関係が成立しなければいけません。この差を「利ざや」といい、銀行の収益の源泉なのです。単純な例ですが、預金金利2%、貸出金利5%としましょう。市中銀行は預金者から100万円を預かり、2万円の利息を支払います。一方、この100万円を民間企業に貸し出し、5万円の利ざやを得るのです。差し引き3万円が銀行の利潤です。

(4)為替(かわせ)業務

 預金と貸し出しの他にも銀行の業務には、為替の業務があります。為替業務とは現金をやり取りすることなく資金の決済を済ます方法のことです。例えば、電気、ガス、水道、電話料金など公共料金の口座振替があります。私たちは銀行に普通預金などの口座を設けます。銀行は公共料金の額を私たちの銀行口座から引き落とします。そして、その額を電話会社などの預金口座に振り込むのです。銀行のこうした為替業務がなければ、大変な労力をかけて電話会社は一軒一軒電話料金の集金をしなければならなくなります。

Point!
入門編 123

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