竹中金融・経済財政担当大臣記者会見録

(平成14年10月23日(水)9時45分~9時55分 於)院内)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。閣議の内容について、私の方から特にご報告申し上げることはありません。

閣僚懇で、総理が今の金融システム改革の話につきまして、これは金融庁の話だけじゃなくて、全内閣が総力を挙げて協力して取り組む問題であると。金融の問題に関しては、竹中大臣の方針に沿って、セーフティネット、中小企業問題等、内閣で全力を挙げて取り組むようにという強いお言葉がありました。月内にそれをとにかく取りまとめるということで、内容をしっかりと協力して議論するようにというご指摘がありました。

私の方から以上です。

2.質疑応答

問)

昨日の中間報告について発表が先送りになった理由と、今後の取りまとめの見通しについて大臣の方から。

答)

基本的には、金融の基本的な中間報告を出して、その上で総理からもご指摘のあったようなセーフティネット、中小企業対策を発表するという2段階と考えていたわけですけれども、これはやはり政府全体としての強い姿勢を見てもらうために、全体として1つの総合的な姿で示す方が良いのではないかという意見が出ました。最終的には、これは官房長官のご判断で、では、是非そのように内閣一丸となってやっていこうということになったわけです。

ついては、したがって我々の方も中間報告ではなくて、一気に最終的な報告のようなもので全体の姿を整合的に見ていただこうではないかと。今日の閣僚懇での総理のご発言は、正にそのような方向で内閣全体全力を挙げろというご指示だったと思います。

問)

昨日報告しようとなさった部分については、基本的には変わらないのか、あと、今週中の最終報告の発表というのはどうなんでしょうか。

答)

まず、総理から「金融のものについては竹中大臣の方針に沿って」というふうに今日も言っていただいておりますので、その方向で当然のことながらやるということであります。

それと今週中の発表についてでありますけれども、これはとにかく全体の姿を整合的に見てもらうというところに重点があるわけでございますから、1日、2日早いか遅いよりも、じっくりとよいものを発表させていただくと。あまり日にちにこだわらないでやらせていただく方が良いのではないかなというふうに思います。

問)

昨日、自民党などで説明された中間報告の骨格というか、内容を教えて欲しいんですが。

答)

これは中間報告はスキップして本報告ということでありますから、ちょっとその内容を今申し上げるのは不適切であると思います。本報告まで是非お待ちいただきたいと思います。

問)

報道されていますが、税効果の見直しも発言されたというふうに受け止めてよろしいんですか。

答)

基本的には、どういうテーマを議論していますというようなことは申し上げましたけれども、その内容に関しては、またこれは誤解を招いてもいけませんので本報告まで是非お待ちいただきたいと思います。

問)

良く分からないんですけれども、総合的に何で本報告で発表した方がいいと判断したんですか。マーケットに与える影響とか……。

答)

当然のことながら、金融のシステムを変えていくという時には、これは様々な要因を考慮しなければいけないわけですから、その様々な要因を考慮した上で、経済全体をどのように安定的に導いていくかという、その政策全体がある方がいいということです。

問)

様々な要因というのはどういう……。

答)

そこを今セーフティネットの問題等々を含めて各省庁の協力を仰いで議論をしているわけです。

問)

これは子供の使いじゃないと思うんですけれども、なぜ自民党に説明して、そこで延期されたんですか。

答)

誤解のないように申し上げますけれども、自民党に説明して延期したということではありません。これは自民党だけではなくて、閣内でも昨日議論して、それで最終的に多くの方々の議論を踏まえて、それで官邸の方で判断をしていただいたということでありますので、これは誤解のないように、何か特定のところの意見でそういうふうになったということではありません。

問)

内容について、事前に総理はご了承されていたんですか。

答)

その基本的な方向については総理にはご説明をして了承を得ております。したがって、今朝の閣僚懇でも、その方針に沿って全内閣を挙げてやれという総理からのお話につながっているわけです。

問)

昨日発表する予定だったということについては総理は了承していたんですか。

答)

基本的には、中間的な骨子については総理のご了承は当然得ております。

問)

発表することについてもですか。

答)

スケジュールそのものは官房長官と私の方でいろいろ考えていたものですから、そういうスケジュールの細部について、これは総理がいろいろ仰ることではないんだと思います。

問)

すみません、基本的方向というのは何のですか。

答)

基本的方向というのは、中間的な報告の正に基本的な方向についてですね。

問)

考え方とかですか。

答)

はい、考え方です。

問)

それだと三原則を首相が了承しただけということですか。

答)

三原則は基本的には以前に了承されているわけですが、その三原則に基づいてどういう方向でやっていくかということについてということです。

問)

そうなると、この一両日中に、今週中に最終の取りまとめをなさるということでよろしいんですか。

答)

先程言いましたように、総合的な、それに伴うセーフティネットとか中小企業対策とか、そういうものをあわせて発表するというところに意義があるわけですので、それをどの程度のスピードで議論を深められるかということによって決まってくるということです。

問)

今月中には発表するんですか。

答)

今月中にというのは最初の約束でありますし、当初からの約束でありますし、総理も今日の閣僚懇で重ねて今月中にというふうに言っておられますから、これはデッドラインだと思っております。

問)

30日の諮問会議の前に……。

答)

この辺はまたロジスティックスの問題ですので、具体的な日にちについては、また官房長官とご相談をしたいと思います。

問)

内容について、昨日出した案を自民党の反発等を受けて考え直すということはあり得るのですか。

答)

これは基本的には金融行政の話でありますから、この行政当局が責任を持って決めるということであると思っております。総理からは、竹中大臣の基本方針に則ってやれと、今日重ねて言っていただいておりますので、ぜひ私たちの責任と権限においてしっかりと対応させていただきたいと思います。

問)

プロジェクトチームメンバーはこの延期についての何か反応は?

答)

これは連絡申し上げているだけで、これは基本的にはどのような形で、いつどのような内容について発表するかということは、これはPTの話ではなくて、金融当局、我々の話でありますので、ご報告だけしております。

問)

最終報告までにPTをまた何回か開かれるんですか。

答)

もちろんその予定です。

問)

寺西さんが昨日の会見でも仰っていたんですが、急激なルールの変更は非常に銀行としても困るんだという発言をされていますが、それについては大臣はどうのようにお考えですか。

答)

そういうことも含めてPTでも引き続き議論をしていきたいと思います。

(以上)

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