竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年2月4日(火)9時17分~9時22分 於)院内)

1.発言要旨

閣議がございました。今日の閣議のテーマの1つ、税制改革関係の法案がございました。

閣僚懇では、スペースシャトルの事故に対して、文部科学大臣、科学技術担当大臣から哀悼の意を表すると。この教訓に立って、更に宇宙開発を進めていきたいというようなお話がありました。

私の方からは、以上です。

2.質疑応答

問)

生命保険の予定利率の問題ですが、先日の金融審議会で、「金融審議会で一たん無理だという結論が出たのに、金融庁内で検討が進んでいるようだ」というような意見も出ています。かなり批判的な意見も出たようですけれども、例えば「幅広く勉強」のその中に、金融審議会での議論など、外部での意見を聞かれる、そういうような機会を設けるお考えはありますか。

答)

「幅広く勉強する」ということでありますから、これは党の皆さんのご意見も、今、党は党で勉強しておられるし、聞かなければいけないし、当然、専門家の意見も聞かなければいけないと思いますし、具体的にどこでどう決める、どう議論するということではありませんけれども、幅広くご意見を聞くという意味においては、我々が勉強する中でいろいろなご意見は聞かなければいけないと思っています。

問)

党の他に、金融審議会で意見を聞くという選択肢もあり得るということでしょうか。

答)

具体的に決めているわけではありません。一般論として、幅広くご意見は賜りたいと思います。

問)

それから、昨日、個人向け国債が発売されて、かなりの人気を博したようですが、逆に言うと個人マネーが安全な方に流れていると。安全な投資先を求めてさまよっているというようにも見られるんですが、大臣ご自身のご感想があればお聞かせください。

答)

現実問題として、先般の経済財政諮問会議で本間先生の方からご報告がありましたけれども、これは90年代を通してお金が公的な方に流れていると。公的で、リスクの低い方に流れていくと。その分、全体として、社会全体の中でリスクをとって果敢に挑戦できるようなマネーが少なくなっていると。その傾向は、やはり重視しなければいけない問題であろうかと思っています。個人国債の話も、その一環としてみることもできますけれども、むしろ銀行に預けたお金が国債に回っていくのか、個人が直接国債に向かうのか、そこはそれぞれ資産運用ですから、リスクとリターンを考えながら、各経済主体ですね、ある意味で健全な運用ができるような体制に持っていくのが我々の役割だと思っています。

問)

米国のGDPの伸びが非常に鈍化しているということです。それから、欧州の方でも、ドイツの方で成長率の見通しの下方修正というのがありましたが、この経済の見通しについて現状の認識はいかがですか。

答)

今ご紹介があったのは、四半期ベースで見た数字がそれより少し低かった、そういうお話だと思いますけれども、年全体を通しての見通しが大きく下方修正されているといふうには認識をしていません。もちろん、それぞれの点で、ブルーチップスのコンセンサスとかを参考にしながら、年全体としてどのように動いていくかということは、注意深く見守っていきたいと思います。

今のところ、やはり基本シナリオとしては、回復の方向に向かうと、これが基本シナリオであり、そこは崩れていないというふうに思っております。

問)

再び日銀総裁の報道が、また過熱し始めてきているんですけれども、いかがでございましょうか。総理の方は「20日くらいを目処」というふうに仰っているんですけれども。

答)

いや、これはもう総理がお決めになることですから、総理がそのように仰っているということだったら、もうその通りになるんじゃないですか。確かに、報道は過熱していますね。今、皆さんは大変だと思いますけれども、総理はそういう、決して慌てないでじっくりとお考えになってお決めになるのだというふうに思っています。

(以上)

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