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竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年3月14日(金) 9時14分~9時28分 於)金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。今日、金融庁の関連では、公認会計士法等の改正など3本の法案を閣議決定していただきました。

閣僚懇では、川口大臣の方から、直近のイラクをめぐる情勢についてご説明がありました。私の方から、特にご報告することはありません。

以上であります。

2.質疑応答

問)

昨日、政府の方から市場安定化策が発表されたのですが、与党とか市場関係者の間では効果が限定的ではないかという評価が多いようですけれども、こういった評価について、まずどう受け止めていらっしゃるかということを伺いたいと思います。

答)

その効果というのは何を考えておられるかということに尽きると思います。世界的に戦争を懸念して株価が押し下がっている中で、それに対して株価のトレンドを変えるというような、そういう政策を打ったつもりはないわけですね。しかし、市場が乱暴な動きをする、そういうことに対しては市場の安定化に関してルールをより厳格にするとかそういった対応を取らなければいけないという、そういう趣旨で行っておりますので、その意味では現時点で取れる政策をきちっとやったというふうに思っております。

問)

確認ですが、そうすると、株価のトレンドを変えるための政策というか、対策というのはないということなのでしょうか。

答)

基本的には、株価のトレンド、これは市場の需給で決まるわけで、かつイラクを巡る不確実な情勢というのが背後にあると、これが圧倒的に大きいわけですね。経済実態そのものが急激に悪化しているわけではないわけですから、そういう世界の中で日本が置かれているということを踏まえて、冷静な対応をしていくことが必要だと思います。

問)

昨日発表になった官房長官談話の中で、日銀に対して実効性のある対応を検討、実施されることを期待したいという表現があるんですが、大臣としては日銀にどういった対応を期待されますか。

答)

これは、もう前から申し上げていることですけれども、やはりデフレの克服という非常に大きな課題、この共通の目標に向かって政府も努力するし、日本銀行も努力をしていただきたい。政策手段の選択に当たっては、日銀の自主性を大いに発揮していただいて、独立性を発揮していただいて、しかし結果的にマネーサプライが増えてデフレの克服に向かっていくような状況を、政府と協力して作っていっていただきたい、そのように思います。

問)

それに関連してなんですが、自民党から日銀の政策について、外債購入をしたらどうかという話が出ているんですけれども、これについて大臣はどうお考えですか。

答)

これは、自民党に限らず専門家の間でも、マネーを増やすための手段としていろいろな手段が議論されているというふうに認識しています。様々な手段に関しては、メリット・デメリットがありますから、正にそこを金融の専門家として独立の立場で日本銀行にしっかりと検討していただければよいと思います。

いずれにしても経済は、昨日の国会答弁でも申し上げましたけれども、今まで経験したことのない領域に、財政政策も金融政策もあるわけですから、そこでやはり政府もしっかりとやりたいし、日銀にもしっかりとやっていただきたいと思います。

問)

そのための枠組みとして、来週、福井さんが就任なさって、政府と日銀で定期的な会合を開こうという構想があるそうなんですけれども、これは具体的にはどういうイメージのものを想定なさっているのか、現時点でのお考えを教えてください。

答)

これは、官邸でというか、総理の周辺でいろいろとご検討されていると思いますし、もしそういうことが実現するならば、それはそれで、私は大変望ましいことではないのかなというふうに思います。今日参議院で同意の人事が出て、それで任命されるわけでしょうから、その中でいろいろと議論がなされていくのだと思います。

問)

昨日の証券市場対策の中に、銀行や機関投資家、あと厚生年金に対して、要請なり期待するという文言があり、これは民間の自主的な経営判断を阻害するというふうにも思えるんですけれども、そこはいかがなのでしょうか。

答)

ここは、民間の自主的な経営判断を阻害するのではなくて、自主的な判断をしっかりとして下さいということを要請するわけですね。ないしは、その自主判断を歪めることがないようにしっかりと注意してくださいと。貸株なんかがそうですよね。貸株というのは、もちろん貸株料のメリットはあるけれども、それによってデメリットが生じることがあるのも事実なわけですから、その事実をしっかり周知徹底させてくださいというようなことを要請しているわけです。正に市場のメカニズムがしっかりと働くように、放って置いたら市場のメカニズムが勝手に働くというものでは決してないと思いますから、そこをしっかりとやりましょう、そういう趣旨だと理解しています。

問)

確認なんですけれども、ここまで株価が落ち込んでいる状況について、金融危機のおそれがあるとご認識でしょうか。

答)

まず、いろいろしっかりと議論しなければいけないのは、「何月危機」とかという言葉がよく使われるわけですけれども、基本的に金融に対する、例えば資産査定が不十分ではないか、自己資本が不足ではないかと、そういった懸念があって株価が下がって来ているような状況、これは正に金融危機ないしはその兆候だと思いますけれども、そういう状況と今の状況は全く違うということをやはりきちっと認識しないと、対応策を誤ると思います。今は、「3月危機」というふうに言いますが、戦争を懸念した世界的な株安がこの3月に起こっているということになるわけですね。世界的な株安の圧力が増えているにもかかわらず、むしろ金融システムは健全に機能していると。そこが、やはり以前に言われていた金融危機と全く違う点だということは、これはぜひ皆さんにも国民の皆さんにもご理解いただきたいと思います。

基本的には、日本の銀行というのは、例えばですけれども、資金調達が困難になるとか預金が流出するとか、そういう兆候はもう全くないわけですし、そういうことを誰も現時点では考えていないと私は思います。株価の動向に関しては、いろいろな要因が働きますから、非常に注意して見ていかなければいけないということは間違いありませんけれども、その金融危機とかというその「危機」という言葉が、非常にいろいろな意味で混同されて使われるのは、これは政策判断を誤る非常に大きな問題を残すと思います。

問)

イラクの情勢は別にして、金融再生プランとかまだその金融システムに対して、やはりマーケットは何らかのメッセージを送っているのではないですか。

答)

もちろん私は、金融担当大臣に就任した時に、日本の金融システムには問題がある、病んでいるということをはっきり申し上げました。それに対応するために「金融再生プログラム」を作って、それに対して金融機関が動き始めた。その日本の金融が抱える問題が完治したなどとは私も思っておりませんが、しかしこの半年で非常に明らかに良い方に行っていると、これはもう私は申し上げてよいのではないかと思います。そこに、今、戦争を懸念した世界的な株安が起こっているということですから、これはこれでもちろんしっかりと注意して見ていかなければいけませんけれども、かといって、日本の今までの「金融再生プログラム」に基づく政策、これはやはりしっかりと続けなければいけないわけですから、そこは非常に困難な外的なショックが出て来ていることは確かでありますけれども、しかし我々がやって来ていることというのは、方向としては正しいと思っておりますし、これはぜひしっかりと続けなければいけないと思っています。

問)

例えば、与党の中で、その「再生プログラム」をやはり見直さなければいけないという声も出ていますけれども。それともう一つは、例えば大臣は市場安定化策と仰っていますけれども、やはりこういう6項目の政策がとられると、マーケットがちょっと薄くなるという心配はないですか。

答)

まず、「金融再生プログラム」について、いろいろなご意見があるのは承知しておりますが、では「金融再生プログラム」をやめてしまえば経済が良くなるんでしょうか。そんなことは、恐らく誰も考えないのではないでしょうか。

2番目の質問は、よく聞こえなかったのですが、マーケットが何とおっしゃられたのですか。薄くなる?

問)

はい。例えば、空売り規制とかになると、やはりマーケットが薄くなるという懸念もあるんですけれども。

答)

これは、別に空売りを規制しているわけでもありません。厳正なルールに基づいてしっかりと判断してやって下さいということですから、むしろこの中では、例えばですけれども、自己株式の買い取りについては今までの取引の25%から100%に増やすと、取引を増やすものもそう入っているわけですから、ここはやはり中身をしっかりと見ていただきたいと思います。

問)

そのTOPIXが、本当に今言われている危機水域、例えば700とかに近づいた場合は、昨日も何かこれからまたもっと対策を出さないといけないかもしれないと仰っていたんですけれども、やはり他の対策を、そこまで下がった場合は何らか考えられているのですか。

答)

まず、2つあって、その「危機水域」というのが何を意味するのか、そんなに軽々に判断すべきではない、議論すべきではないというふうに思いますし、万一こうなったらということを、断定的に私の立場で議論するものでもないと思います。

ただ、申し上げたいのは、とにかく今我々が直面しているのは、戦争が起こるかもしれないという、その不確実な要因ですから、それについてはいろいろなシナリオと言いますか、いろいろな場合に備えて私たちは準備を行っていると、そのことはしっかりと申し上げてよいと思います。今、戦争が起こるかもしれないという不安がある状況、もちろん、平和的解決を我々は期待しているわけですが、万が一にもその戦争が始まった場合は、その時にはやらなければいけないということは、これはこれで出てくるでしょう。そういうものに対して、私達は頭の中に入れて政策を行っているということです。

問)

あと、これは与党からも幾つかのことについて結論が出ていると思うんですけれども、例えば銀行の株保有制限の延期ですけれども、この中で、市場の中で今年度の売りはもう終わっているし、来年度は多分あと三~四兆円ぐらいしかないから、そして銀行はやはりこういう非常に左右されるのも――左右されたくないから出来るだけ売りたいのだと思うんですけれども、大臣は幅広く議論を聞いて判断されると仰っていたんですが、どうも与党の結論は出ていると思うんです。今の大臣のお考えはいかがですか。

答)

与党で結論を出すというのは、どこの機関で何を決めるということを言っておられるのかちょっとよく分かりませんが、そういうことを非常に熱心に議論しておられるということは承知しておりますし、そういった方向については、我々も引き続き注視していきたいと思っています。

それが、相場に対してどうこうと、これはいろいろなご意見があると思いますけれども、そういうことも踏まえて、今、幅広い議論がなされているものだと認識しています。

(以上)

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