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竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年3月20日(木) 15時32分~15時46分 於)金融庁会見室)

1.発言要旨

先程、官邸で安保会議等を終えました。金融庁にも対策本部を設置しました。そのこと等の御報告をさせていただきます。

本日、イラクに対する武力行使が開始されたと聞いております。この事態に際して、政府は臨時閣議を開催するとともに、内閣総理大臣を長とするイラク問題対策本部を設置しました。当面、政府が一丸となって取り組むべき我が国の対応策について決定したところでございます。

これを踏まえて、当面の経済財政運営ですけれども、各国との協調のもとで、イラク情勢の推移のほか、原油を初めとする物資の市場動向や金融市場の動向など、金融経済情勢を十分に注視するとともに、政府が一体となって原油の安定供給の確保、金融システムの安定確保など、国民生活安定のために必要な措置を講じていくという考えでおります。

なお、このような対応の下で、株式市場および金融先物市場については、基本的には、週明けも通常通り開場することとしております。

こうした金融面の取り組みにつきましては、「金融担当大臣談話」として配布している通りでありますので、ご覧いただきたいと思います。

日本銀行においても、内外の金融・為替市場の動向等に応じて、適切かつ機動的に金融政策運営が行われるように期待しているところであります。

また、内閣府としましては、特に国民生活と関連の深い物価について、価格動向の調査・監視を行いますとともに、関係省庁との緊密な連携のもとで、石油を初めとする生活関連物資等の需給動向や価格動向について、広く国民に対して迅速かつ的確な情報提供を行うように努めていきたいと思っております。

このように、政府としては、万全な対応をとることにしておりますので、国民各位におかれても、冷静な対応をお願いしたいというふうに思っております。

私の方からは以上でございます。

2.質疑応答

問)

まず、官邸で開かれた対策本部の会議で、経済関連で何か決められたことというのはございますでしょうか。

答)

我が国の対応策について、5項目の重要な項目を挙げておりますけれども、その中に経済・金融市場の安定に関する部分がございます。今日は、それに関しまして、各担当の省庁、担当大臣でどのような対応を行っているかということについて、順次報告いたしました。したがいまして、何かを決めたということではなくて、方針を確認したというふうにご理解いただきたいと思います。

私の方からは、金融・資本市場に関して、以下のような点を申し上げました。

この金融・資本市場の動向については、金融庁としても、財務省、日本銀行、証券取引所等々と緊密に連絡をとりながら、協力して注視していきたいと思っております。13時30分に、こうした視点を踏まえて、金融庁にも対策本部を立ち上げた、そのようなことを申し上げました。直近の相場、株式市場の動向についても御説明を申し上げまして、ちょうど日本のマーケットが昼休みの時に、今日のブッシュ大統領の演説がございましたが、午後、マーケットが開いて、少し株価が下がったように見えましたけれども、すぐに戻して、その後、冷静な動きを示したというふうに思っております。韓国、シンガポール、香港というほぼ日本と同時刻にマーケットを開いていた市場においても、そのような安定した動きであったというふうに思っております。また、アメリカのSECとも連絡をとりまして、アメリカにおいても、国内で何か大きな突発的な事故が起こるとか、そんな不測の事態がない限り、基本的に市場は開くということであります。そのことも、その会議でお伝えいたしました。

いずれにしても、市場は、今のところ冷静に対応しているというふうに見受けます。内外の機関と連絡をとりながら、引き続き注視してまいりたい、以上のようなことを、私の方からは、その対策本部では申し上げました。

問)

対策本部は、今後、引き続き定期的に開かれていくということになるのでしょうか。

答)

定期的にとは聞いておりません。必要に応じて、これは開くということになっていくのだろうと思います。

問)

それから、湾岸危機の時と比べて、日本経済全体の体力が弱まっていると思うんですが、戦争によるマクロ経済への影響というのを、もう一度改めてお聞かせください。

答)

湾岸危機が1990年に起きた、その時と今の日本の経済が置かれた立場は、確かに違う面があるかと思います。しかし、同時に、こうした状況に対する一種の対応力みたいなものも、その当時に比べて今の方から、例えば市場の冷静な対応等々に見られるように、上昇しているという面もあろうかと思います。

御質問のマクロ的なインパクトということでありますが、これは何度か記者会見では申し上げていますが、内外の専門家ないしは専門機関の分析等々、我々も情報収集をしておりますが、この戦争が短期で終わる場合には、少なくともマクロ的なインパクトというのは軽微なものであると。しかし、これが長期化した場合には様々な影響を考えなければいけない、そういう状況であろうかというふうに思っております。我々としても、短期に事態が収束に向かうということを期待しております。

問)

あと、金融庁に緊急対策本部を設けられましたが、内閣府としてはどういう体制で対応に臨まれるのでしょうか。

答)

内閣府の対応でございますけれども、今日、イラク問題に関する内閣府経済財政連絡会議を開催しております。これは、事務方ベースで進めていただいておりますけれども、その中で経済に関する状況を報告・点検しております。この連絡会は、小林内閣府審議官を中心に行っております。

それと、今のは経済財政の関連でありますけれども、この後4時から、内閣府本府の連絡調整会議が開かれるというふうに聞いております。これは、内閣府全体でありますので、河出次官が中心になって行うものでございます。

問)

金融庁の対策本部の中で、既に出ている6項目の対応策以外に、値幅制限とか新しいものなどは出たのでしょうか。

答)

基本的には、今、我々としては、各機関と緊密に情報交換をしながら市場を注視しているところでございます。先程も申し上げましたように、市場は冷静な対応をしているというふうに認識しております。現時点で、何かすぐに対応策をとるということは考えておりません。

問)

談話の3番なんですけれども、市場なんですが、「基本的には、週明けにも、通常通り開場する」としていますけれども、「基本的」にということは、どういう場合はそうでなくなると想定しているのでしょうか。

答)

これは、正に非常時的なものですから、これはどういう場合かというのは、ちょっと想定できないと思います。我々は、何度も申し上げていますように、マーケットというのはルール通りいつも開いていて、買いたい時に買える、売りたい時に売れるというのがやはりマーケットの信頼性の基本であるというふうに思っておりますので、基本的にはマーケットは開けていく、それを原則にしているわけです。

問)

物価動向なんですけれども、内閣府としては、例えばモニターの活用とか、どういう形で今後、物価動向の把握というものをやっていかれるのかということと、あと物価担当官会議を湾岸戦争の時にもされたと思うんですけれども、それは今後、開催予定がどういうふうになっているのかという2点について教えてください。

答)

例えば、物価対策に関しては、石油製品等の物価動向の調査・監視に関しましては、全国各地に国民生活モニター――これは2,300人いるんですけれども、それによります石油関連製品の価格動向調査を実施。これは、既にしております。そういったシステムを活用するということだと思います。それと、生活物価ダイヤルというものがございまして、これは直接声を聞くシステムですけれども、消費者から情報収集する、価格動向や便乗値上げとか、そういったものについてそういったシステムを活用するということだと思います。それと、内閣府と地方公共団体との間の物価情報ネットワークの活用によって、迅速かつ緊密な情報収集を行いたいと思っております。

それは情報収集でありますけれども、消費者への正確な情報提供等々につきましても、これは国民生活局のホームページ等々によって、その生活関連物資の需給動向とか価格動向とかに関する情報を提供しておりますし、その他、地方公共団体と連携しまして、きめ細かく消費者への情報提供を行いたいと思っております。

それと、物価担当官会議の御質問がございましたけれども、これは要するに、経産省、農水省、各省課長クラスを集めた会議でございますけれども、今のところ24日頃に開催する方向で調整を進めております。注意深く見ていきたいと思っております。

問)

今のことで、既にガソリンが上がったり航空運賃が値上がりしたり、物価が上がっているわけなんですけれども、その辺のこの物価が上がった場合の経済への影響ですね。一方で、デフレ克服をしようということを政府は言っているわけなんですけれども、その中でこの物価が上がっているというインパクト、これについてはどういうふうにお考えなのですか。

答)

御承知のように、この半年ぐらい、特に過去の数カ月ぐらい、原油の価格というのはかなり上がってきたわけですね。しかし、原油の価格が大幅に上昇してきたにもかかわらず、消費者物価の中における石油関連製品の指数等々は、実は2カ月、3カ月のベースで見ると、ほとんど上昇してきていません。その意味では、やはりその意味での価格吸収力というようなもの、これも先程の質問に関連しますが、90年当時と違って、日本の経済はやはり非常にしなやかにそういうものを持っているのだろうというふうに思います。

しかし、これは今後、引き続き十分な注意はしていかなければいけないと思っておりますので、そこは原油そのものがどうなっていくのか、これは経済産業省で非常に注意深く見ていますし、どのような対応が可能かということ、これは今日も対策本部で平沼大臣の方からもお話がございましたけれども、非常に注意深くいろいろ御検討いただいていると思っております。その意味では、やはり物価がどのようになっていくかということは、余り性急に答えが出せないと思いますので、じっくりと見ていきたいというふうに思っております。

御質問は、そのインパクトということでありますが、これまでの原油価格の上昇、それと消費者物価の連動、先ほど説明したような点から見まして、それが非常に大きな形で日本の経済にインパクトを与えるということは、今の時点では、これはそういう動向にはないというふうに思っております。

問)

金融システムへの影響なんですけれども、ここは一応談話の2番に入っているんですけれども、具体的に、例えばどういった金融システムの安定確保という対策を講じていかれるのか教えていただけますか。

答)

当面、やはり一番重要なのは、マーケットにおける流動性の確保という問題であろうかと思います。この点は、主として日本銀行の重要な仕事ということになりますが、我々としては、日本銀行と連携をとりながら、そうした面で問題が生じないようにしっかりと見ていきたいというふうに思っております。

金融システムそのものについては、例えば決算期を迎えて銀行の決算がどうなるのか、自己資本比率がどうなるのかというのは、これは当然あるわけですが、現状の株価の動向等々からして、そういった観点から、例えば自己資本比率、そうした点から問題が生じるというような状況には全くないというふうに思っております。

(以上)

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