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竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年5月20日(火)9時25分~9時38分 於)院内)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。私の関連では、先般の金融危機対応会議に関する報告を国会に提出することに関しまして、ご了解をいただきました。

私の方から申し上げることは以上です。

2.質疑応答

問)

まず例のりそなの件なんですけれども、資金の投入スキームを詰めておられるところだと思うんですが、その過程で、いわゆる議決権の過半数を取得するお考えというのは大臣としてはありましょうか。

答)

正に今投入スキームを考えているところです。ご承知のように金融危機対応会議では、資金注入の必要性を認定していただいて、それで10%を上回るような十分な自己資本比率を確保することを申し添えるというふうに言われておりますので、そのためにどういう種類の株をどのような形でやれば良いのかと、もちろん、これは先方の申請に併せて行われるわけですけれども、その中で具体的にどういうスキームになって行くのか。結果として、その議決権に関してどうなるかというのは、その過程で総合的に判断され、決定されて行くものだと思っています。

問)

会長の人選なんですけれども、大臣としては、その時期としてはいつ頃に、またどういう方が最適というふうにお考えですか。

答)

これもまだ人選の過程であるというふうに認識をしております。新しい若い頭取、副頭取、社長、副社長と一緒になって、真にりそなの健全性、収益性を高めて行けるような、経験を積んだ経営者というような方をイメージしております。

具体的にどのような方が相応しいかと、色々な方のご意見も聞きながら、私達も考えたいと思いますし、またこれは何よりもりそな自身によって色々とお考えをいただけると思っています。

問)

公的資金の予防注入に関しての法案が今秋の臨時国会に提出されるというような一部報道がありますが。

答)

金融庁として何らかの意思を決定したという事実はございません。ご承知のように、金融審のワーキンググループで専門家によって議論をしていただいております。6月中には、審議会としての意見を取りまとめいただけると思っておりますので、しっかりといろいろな要因を勘案してご議論をいただきたいと思っています。

問)

GDPについて、実質ではなくて名目で論議すべきだというような声が自民党内で出ていますけれども、これについて大臣のお考えを。

答)

これは両方で議論すべきです。実質には実質の意味があり、名目には名目の意味があるわけですから、それぞれの意味をしっかりと踏まえて議論をする。どれが100%正しくて、どれが100%必要ないという議論ではないと思っています。

問)

銀行株なんですけれども、昨日かなり全体的に値下がりして、また次があるんじゃないかとか、やっぱりこれは金融の危機なんじゃないかというようなことが言われていますけれども、改めてその辺のお考えはどうですか。

答)

いわゆる預金の取付とか資金調達の流動性の困難化とか、そういったことは全く起こってないと承知をしておりますから、危機であるとはもちろん考えておりません。

銀行については、これまでも資産査定がしっかりと行われているか、自己資本が十分か、ガバナンスは十分か、つまり収益力は十分高まっているかという観点から、常に厳しく見ておりますし、銀行自身もその向上に努力しているところだと思っています。是非ともこれは市場からしっかりと評価されるような、そういう説明をしていただいて、しっかりと結果を出していただきたい。正にそれが再生、改革のプロセスであると思っています。

問)

りそなの問題やGDPがゼロ成長であったりすることで、自民党内から改めて政策転換を求めるようなことが出ているんですが、そのことについては大臣どういうふうにお考えですか。

答)

政策転換という言葉が飛び交っておりますが、どの政策をどのように転換するのかということは、どうも明確になっていなかったり、ないしは明確である人においても極めてばらばらであったりするのかなと思います。構造改革、即ち規制改革や不良債権を処理をするなということであるならば、これは転換はとても出来ないと思います。更には、財政の健全化を諦めて、財政が破綻してもいいから財政を拡大しろということであるならば、これはやっぱり受け入れられないと思います。我々は非常に狭い道を求めておりますが、同時に経済が本当に危機的に悪い状況であるならば、大胆かつ柔軟にやると。大胆かつ柔軟にやるなということなのか、それもよくわかりません。

我々としては、今描いている経済のシナリオに沿って、非常に狭い道であるけれども何とか運営出来ていると思っておりますので、しっかりと改革をして行きたいと思っています。

問)

大臣、今回のりそなの注入ですけれども、破綻じゃなく再生、ある意味での予防的注入的な要素もある注入だったと思うんですけれども、この予防的な注入として今回、今のスキームが十分なのか、実際にやってみてどうご覧になっていますか。

答)

前から申し上げておりますけれども、今回、資産規模40兆円を超す銀行の自己資本が国内基準である4%をかなり割り込むことになった。これはその意味では金融危機を防止する必要があるということで102条を適用するケースであったというふうに思います。

今、金融審で問題意識としてご議論をいただいているのは、このような今整備されている法律の枠組みで対応し切れるのかと。そうでなければ、例えば新しい枠組みを作るのが必要かどうかということを含めて検討していただいてますので、これはもう正に金融審のワーキンググループで今のご質問に対しては、どういうケースを想定して、どのような枠組みを用意する必要があるのかないのか、それを是非、もうあと1ヶ月ぐらいですから、結論を出して欲しいと思っています。

問)

先程の政策転換論に関連して、この前も大臣に聞いたのですけれども、プライマリーバランス10年間という、今のナローパスですけれども、先程危機的な状況には大胆かつ柔軟とおっしゃったわけですけれども、このプライマリーバランスの10年間というのは、ベストだから今そうやっていると思うんですけれども、絶対的なものであって、これが15年とか20年とかというのはもうインポッシブルになったんですかね。その辺はどうなんですか。

答)

それは理屈の上から言うとプライマリーバランスを200年で解消するという、そういうプランも可能は可能でしょうね。ただ、私は1つの政治的な意思として、やはり責任を持って見越せる期間というのはせいぜい10年だと、10年も本当は私は長いと思いますけれども、しかし日本の現状を考えてせいぜい10年だと。それ以上だということになると、結局責任を持たないということと同義になってしまうのではないかということを懸念しているわけです。その意味では、要するに子供達の将来の生活と私達の今の経済をどのようにバランスをさせたらよいだろうかということですね。今一時的に経済をよくすることというのは、瞬間的には出来なくはないんだと思いますが、それによって子供達の生活が奪われるおそれがあるという状況下で、非常に狭い道を我々は模索しなければいけない。しかし、子供達の未来のために、今財政赤字をゼロにしてしまえというようなことになると、今の私達の生活が破滅的に打撃を受けるかもしれない。その非常に微妙なバランスを取らざるを得ない。そういう選択を私達の世代がしなければいけないということだと思います。

問)

そうなると、政府が20年物の国債とか出すのは本当は好ましくないんでしょうか。

答)

それは意味が全く違うのではないでしょうか。20年物の国債というのは、正にイールドがどうなって来るかということで、市場の中でその時点その時点での価値が判断されていく仕組みを持っているわけです。しかし、財政というのはその将来にわたってどのような姿を描かれるか、現時点での、国民が持っている将来に対する期待に対して非常に大きな影響を与えるわけですよね。今の世代は将来に対して責任を放棄しようとしていると見るのか、この国の将来経済がサステナブルになるようにしっかりと見ていると見てもらえるのか、そこのバランスが問われているんだと思います。

問)

公的資金の話に戻るんですけれども、また過小資本に陥るような銀行があったら、やっぱり公的資金というのは入れるのでしょうか。その場合、またりそなも2兆円使われるやに言われていますけれども、そのように大量の公的資金が入れられることというのは国民に、また再び出る時説明がつくのでしょうか。

答)

現実問題として、我々が解決しなければいけない問題はあるんだと思うんですね。不良債権があるという事実、銀行は収益力を回復しなければいけないという事実、それと銀行の基盤を安定させるためにはそれなりに十分な自己資本が求められているという事実。その中で、経済のショックを和らげながら、法律に則ってどのような措置をとっていくかということが今求められているわけでありますから、今後、どのようになるかということに関しては、常に市場を冷静に見て判断をしていくわけでありますけれども、我々としては「金融再生プログラム」に掲げられた2年間でこの不良債権問題を終結させるという方向に向かって全力を挙げたいと思います。

問)

優先株のことなんですけれども、既に注入してある優先株、これを転換するかどうかということで、転換すると価値が含み損みたいな形のものが表に出てしまうとも言われておりますけれども、この問題は大臣はどう見ていますか。

答)

基本的にはこの問題はコーポレートガバナンスの強化という観点から、ご承知のように今、「3割ルール」というのがあります。コーポレートガバナンスをいかに強化していくのかと。その中で「3割ルール」との関連で、どのような条件下で普通株への転換を行っていくのかというガイドラインを既に示しています。これにのっとって考えていくわけですが、今回のりそなの場合はそこに資金を注入すると。その時の商品設計をどうするかということが入ってまいりますから、それと整合的な形で解決をしていかなければいけないと思います。

具体的にどのようなスキームになるかというのは、先程もご質問がありましたが、実はなかなか技術的には難しい問題でありますけれども、そのガイドラインで定められた路線と今回求められている資金の注入と、それを整合させる形でしっかりと解決策を模索して行きたいと思います。

(以上)

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