竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年5月30日(金) 9時21分~9時35分 於)院内)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。私の方からは国民生活白書について、閣議で発言をさせていただきました。発言の内容は、以下のとおりであります。

本年の国民生活白書は「デフレと生活、若年フリーターの今」という副題の下、デフレ下での国民生活、特に若年の働き方や家庭生活の変化を考察している。デフレが長期化し、経済の低迷が続く中で、正社員になりたくてもなれないフリーターが増加するなど、若年の雇用は厳しさを増している。フリーターは、正社員に比べて職業能力が高まりにくいので、その増加は日本経済全体の生産性を低下させるおそれがある。また、若年雇用の悪化によって、経済的に自立できない若者が増加しており、未婚化、晩婚化や少子化が加速し、経済社会の活力が低下することが懸念される。

本白書においては、このような点を念頭に置いて、デフレ克服のため構造改革を進めて経済を活性化させるとともに、若年が自立できるような人材対策の強化など、若年雇用対策を進めることが重要であると指摘している。

以上のような発言をさせていただきました。

私の方からは以上です。

2.質疑応答

問)

りそなの関連なんですが、本日公的資金の注入申請と、経営健全化計画の発表という流れになると思うんですけれども、ただ一部報道には、もう本日、経営健全化計画の中身が集中再生期間が2年間であるとか、1,800人削減だとかが骨格になると思うんですが、大臣のこの骨格部分についての評価については何か。

答)

基本的には、経営健全化計画が正式に提出されましてから、我々が審査することになっていますので、その過程で我々としてどのように考えるかということを明らかにしたいと思います。しっかりとした経営健全化計画を出していだきたいということと同時に、まだ新しい会長を中心とする経営陣が決まっていませんので、この経営陣の下で経営健全化計画を更に深掘りしていくということも必要になってくるんだと思っております。

問)

りそなの件でもう一つ。国会でも問題になっていると思うんですが、朝日監査法人と新日本監査法人で見立てが違うのではないかという質問がありました。大臣は、国会でも朝日監査法人とは、直接りそなは契約していないんだから、事前の議論をとやかく言うのはちょっと意味がないのではないかというようなことを仰っておられると思うんですけれども、ただこれだけ監査法人に対して国民の注目が集まっている中で、もうちょっと踏み込んだ見解を示されてもいいかと思うんですけれども、何かお考えはありますでしょうか。

答)

しかし、監査法人というのは、正に非常に重い責任を負っていまして、重い責任を持って最後に判をついて適正かどうかを示すと、その判断そのものが大変重要なわけですね。その判をついたところがどこなのかということがやはり極めて重要で、これはやはりその過程では色々社内でも議論があったと思うし、色々なやり取りがあったんだと思います。しかし重要なのは判断、大きな責任を負っているからこそ、最終的に自らの責任において、このような結果、判断を下すということだけれども、その判を押してどこが正式の監査証明を出しているかということが重要なわけで、それを無視したら社会のルールは崩れてしまうと思います。

問)

ニューヨーク・タイムズ報道の件なんですけれども、大臣がアメリカの私立大学で秋以降に教鞭をとれないか打診したのではないかということで、大臣は事実無根であるというふうに仰っておられるようなんですけれども、なぜこういう記事が出たのかとか、何かお考えがあるのかどうか、それと同紙に対して何らかの対応をとられたのかとか、その辺をお願いします。

答)

なぜ、このような記事が出たのか、私には分かりようもありません。ただ、私がいなくなればいいと思っている人は多いのかなという気は前からしております。基本的には、やはり大変重大な誤報でありますので、これについてはしっかりと抗議をするつもりでおります。弁護士を通じて、今日にも抗議の文書を発出したいと思っております。

問)

昨日の自民党の総合経済調査会の方で、いわゆる経済財政諮問会議のあり方について、例えば民間議員の意見がそのまま諮問会議の意見になって、それが閣議決定されているということは非常に無理があるんじゃないかとか、三位一体の話についても、一つ一つの事業の性格などをきちんと議論しないでいきなり補助金カットの話が出てくるとか、そういう諮問会議のあり方などについても異論がかなり出たようなんですけれども、その辺り大臣はどのようにお考えでしょうか。

答)

諮問会議ができて2年半、その間もずっとそういうような意見があると承知をしております。しかし、事実関係として民間議員の意見がそのまま決定されて閣議決定されるというような事実は全くないと思います。民間議員は民間議員の立場で、しっかりと問題提起をしていただいて、それを政府の中でしっかりと消化して、与党とも相談をして幅広く意見を聞きながら、最終的に総理のリーダーシップによって決めていっていると思っています。これは、総理のリーダーシップの下で政策を進めていく大変重要な政策のための器でありますから、引き続きしっかりと運営をしていきたいと思います。

問)

昨日は総理とどういう……。

答)

総理は海外の出発直前で、なかなか慌ただしい夕食でありましたが、民間議員の方々と経済問題に関して、幅広く色々な議論をさせていただきました。

問)

幅広くというのは、具体的に何か特定の課題ではなかったんですか。

答)

特定の課題ではないですね。経済状況一般、経済の状況がどういう形で推移をしているかと、その中で我々はしっかりと経済運営をしていかなければいけないわけで、そういう問題意識の下に幅広く経済問題を議論しました。

問)

りそなに関して、今日、経営健全化計画が出て来るのですが、その中に新しい会長とか社外取締役、これも盛り込まれるというふうに考えてもよいのですか。

答)

健全化計画と人事というのは、基本的には別のものだと思います。ただ、どういう体制でやっていくかということは、それはそれで大変重要な、今回のりそなを公的資金と経営改革で再生させるという意味では大変重要なポイントになりますので、出来るだけ早く公表出来るように、今最終調整をしております。

問)

公的資金の注入で受ける銀行の配当政策なんですけれども、自前の内部留保を優先するという考え方もあるのか、あるいは株主責任を取らせるということなのかもしれませんけれども、初年度は配当抑制すべきか、あるいは最初から配当を出すべきか、その辺のご見解をいただけますか。

答)

これは、基本的には経営政策の中で、総合的に判断をされるべき問題だと思いますが、一つの重要な考え方は、公的資金の注入を受けるようになった銀行ということを考えれば、やはり社外流失が安易に行われるようなことがあってはならないと思います。その意味では、しっかりと社内の資本を充実する、その意味で配当の抑制などというような形で、株主責任は果たしていただかなければいけないと思います。

問)

それは、大臣が株主責任はそもそも配当でと仰っている、それに含まれているんですか。

答)

そのように理解をしております。

問)

配当を抑制しても、結局内部留保が増えれば、企業価値というのは、実際に高まるわけですから、株主責任とは言えないのではないかという見方もあるのですが、いかがでしょうか。

答)

それは、基本的にはその流動性を持つか、未実現の利益で持つかということですから、未実現の利益と実現の利益とどちらがいいかというような判断は、それはあるのではないでしょうか。いずれにしても、当面は社外流失が安易にされるということは、やはり経営健全化の観点からも考えなければいけないと思いますが、いずれにしても総合的な経営判断の中で、そういう問題が解決されていくと思います。

問)

注入額等をですね、りそなの財務諸表で発表されているんですけれども、金額的な目安というのは見えてきているんでしょうか。

答)

昨日は国会でも答弁をしておりますけれども、10%を十分上回るような自己資本比率を実現すると、リスクアセットの額が23兆円であると、そのような観点から考えますと、正確な数字は分かりませんけれども、非常に単純に考えて2兆円程度というようなことは、これは大まかに申し上げられると思います。それは、昨日の国会答弁で申し上げた通りです。

問)

一部2.3兆円みたいな数字か報じられているのですけれども、2.3兆円にすると、りそな銀行は大体12%ぐらいと大臣も仰って、優良地銀の11%から12%というアッパーの方に入って来るんですけれども、そういったのは念頭に置いていらっしゃるのですか。

答)

その端数の数字のところはよく理解をしておりません。どういう根拠でそういうことが言われているのか、私にはよく分かりませんが、昨日も申し上げましたように、2兆円程度というオーダーの申請が出て来るのではないかなというふうには思っております。

問)

今日中に普通株とか優先株の商品構成ですね、それが大体見えてくるんでしょうか。

答)

これは、申請はなされるわけですが、それを我々として審査をしなければいけませんから、むしろ審査が終わって全容が明らかになってくるということだと思っております。

問)

申請段階では商品構成までは、我々は分からないという形になりそうですか。

答)

どういうものが出て来るかにもよりますけれども、むしろこれから審査をするわけですから、マーケットに余りに予断を与えているというのもいかがなものかなと思いますので、そこら辺は判断をしたいと思います。

問)

今後のスケジュールなんですけれども、一度高木長官は6月中にも注入出来ればと、なるべく早くというふうに記者会見でも仰っていたことがあるんですけれども、今日申請があって、やはり10日前後、株主総会の2週間前に召集通知を出さなきゃいけないので、12日がリミットくらいではないかなと見ているんですけれども、10日前後には政府として注入の決定という手続きを取られるというお考えはあるのでしょうか。

答)

基本的には株主総会に間に合わせると。今もう正にご指摘されたように、発送から逆算すると、実質的な決定が10日かどうかはともかくとしまして、余り遅くない時期に実質的に大枠を決めないといけないと私も思っております。

問)

会長人事なんですけれども、大臣の言葉を借りると、民間ということにかなりこだわっていると思うんですけれども、それはどういった方が望ましいというか……。

答)

一言で言えば、しっかりとしたガバナンスを強化してくれる人、そのためのリーダーシップを発揮してくれる人、強い決意と大胆な行動力を持っておられる方、そういうことに尽きるのではないでしょうか。

問)

そこは、特に民間出身ということには、それ程こだわるというか、余り……。

答)

やはり経営の経験をお持ちの方であってほしいと思いますね。非常に高い志を持っておられる方は沢山おられるかもしれませんけれども、やはり経営の経験がないということでも困るのではないでしょうか。

問)

ガバナンスの改革という大臣の言葉からすると旧経営陣は行動力が余りなく、志も低くて、やはり問題が多々あったんでしょうか。結果として4%割っちゃったわけではあるんですけれども、どういう問題が旧経営陣にはあったと思われますか。

答)

経営の一つ一つについて、私がコメントする立場にはないと思いますが、やはりこういう結果を招いたということに対して責任をとっていただくというのが今回の決定であったと思っています。経営そのものについては日々の様々な行動の積み重ねでありますから、むしろそうした点も踏まえて新しい経営陣の方にはしっかりとやっていただきたいと思っています。

(以上)

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