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竹中金融・経済財政担当大臣記者会見要旨

(平成15年8月5日(火)10時37分~10時50分 於)金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。閣議で直接関連する事項としましては、保険業法に関連する政令2本、閣議決定いたしました。あと、海外出張の関係をご承認いただいたというところでありますが、閣議、閣僚懇を通して、その他の点で特に申し上げることはございません。

2.質疑応答

問)

大臣、今日から訪米されると思うんですけれども、その件も今日承認されたんですよね。

答)

はい、そうです。

問)

訪米先では、どなたと会われて、どういうことを会談なさるんでしょうか。

答)

基本的には、私のカウンターパートでありますCEAの委員長のマンキューさんと協議をいたします。それに加えて関連する経済閣僚でありますスノー財務長官、閣僚ではありませんけれども、グリーンスパン議長、それと大統領補佐官のフリードマンさん、それとSEC委員長のドナルドソンさん、そういう方々を予定しております。

問)

今回の会談では、日本側としてどういうことをアメリカの方に伝えたいのか。あと協議の焦点になりそうなのはどういうことなのか、簡単にご説明ください。

答)

小泉構造改革2年3カ月、ようやくその構造改革の芽が現れつつあるというふうに認識しておりますので、そういった現状を忌憚なく伝えたいというふうに思います。

同時に、日本の経済動向、日本のみならず、アジア、世界、アメリカ経済の動向に非常に大きく依存しているというのは事実でありますので、年後半から来年にかけてのアメリカ経済の見方について、正に政策運営の責任者の皆様方と忌憚なく意見交換をしたいと思っております。

ちょっとすみません。私、先程1点言い忘れたことを今申し上げてよろしいですか。

金融庁の関連なんですけれども、先般7月28日に取りまとめられた金融審議会の第二部会報告、例の公的資金制度のあり方についてですけれども、この報告を踏まえまして、金融庁内で更に事務的にかつ総合的に検討するために、庁内のプロジェクトチームを設置しましたので、ご報告しておきます。

この庁内プロジェクトチームは、総務企画局、検査局、監督局の審議官、課長クラスで構成しまして、今週中に第1回目の会合を開催して、今後随時開催することになると思います。

なお、事務局は総務企画局の信用課信用機構室が担当することにしておりますので、詳細はそちらの方にまたお尋ねをいただきたいと思います。

以上です。

問)

それは庁内プロジェクトチームという名称なんですか。

答)

そうですね。それでいいと思います。プロジェクトチームと呼んでいますけれども。

問)

一部報道で、大阪証券取引所への業務改善命令、これについて金融庁が方針を決めたとありましたけれども、これについて事実確認を含めまして、大臣に伺いたいと思います。

答)

報道は承知しておりますが、まだ検査の途中でありますので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。今の時点で何かを決めたということではございません。

問)

これは毎年の夏の恒例なんですけれども、今年も15日の終戦記念日に靖国神社を参拝されるご予定はありますか。

答)

靖国神社には毎年参拝をしておりますので、行きたいと思っておりますが、いつ行くかというのは特に決めておりません。

問)

行かれる場合、公的参拝になるんでしょうか、私的参拝になるんでしょうか。

答)

私的な参拝です。

問)

献花料は払うんでしょうか。払うとすれば、ポケットマネーになるんですか。

答)

いつもは手を合わせてお祈りをするだけでありますので、いわゆる玉串料というのは特に考えておりません。

問)

あと、昨年末、官房長官の私的懇談会が建設を提言した新しい国立追悼施設の建設については、大臣はいかが思われますか。

答)

これは政府として検討することになっておりますので、その政府の検討を見守りたいと思います。

問)

実際に参拝する際、記帳する場合の肩書きというのはどのようにお考えでしょうか。

答)

いつも記帳も特にしておりません。私の母方の曾祖父が奉られておりますので、その関連で毎年ずっと以前からお参りをしておりますけれども、そういう形でお参りをしたいと思っております。

問)

実際に行く際は、公用車で行く予定なのか。それとも、そこら辺はいかがでしょうか。

答)

まだ日程を決めておりませんけれども、母親を連れていきたいと思っておりますので、公用車を使うことはないと思います。

問)

靖国神社への参拝というのは過去から続けていらっしゃるということでしょうか。

答)

そうです。

問)

閣僚になってからも、一昨年、去年と。

答)

ええ。日にちは忘れましたけれども、国会が終わった、この夏の時間のある時期にお参りをしております。

問)

閣僚などの靖国神社参拝、これについてはどのようにお考えでしょうか。

答)

これはそれぞれのご判断でなさればよろしいことではないかと思います。特に特筆すべきコメントというものを持っているわけではありません。

問)

政府主催で全国戦没者追悼式というのがありますけれども、これには出席なさる予定でしょうか。

答)

これは出席するつもりでおります。

問)

この日、このほか終戦の日にいろいろ関連行事が行われますけれども、全国戦没者追悼式以外で出席なさるご予定というのは。

答)

ありません。

問)

小泉総理大臣が、今年1月14日に靖国神社に参拝しましたけれども、それにつきまして大臣はどうお考えですか。

答)

これは、総理として様々な観点でいろいろな思いを持って、戦没者に祈りを奉げつつ平和を願うということで行っておられるわけでありますので、これは総理のご判断ということで結構なことだと思います。

問)

庁内プロジェクトチームに期待するものを改めて。何を託して、どういう方向でどういう議論を期待しているのかを改めて教えてください。

答)

第二部会報告では、公的資金制度のあり方について非常に幅広い意見を述べていただいています。もちろん、その中に検討すべき重要なポイントが含まれていると思っています。これは専門家の意見を取りまとめいただいたものでありますから、行政としてそれを政策にどのように反映していくかというのは、これは当然のことながら、その政策判断も必要になってまいりますし、その時の全体の整合性をどのように取るかというような具体的な考慮が必要になってきます。そうした問題点を洗い出しながら、行政として何をしていくべきかということを、我々としても詰めていきたいということです。

問)

第二部会絡みということでいけば、公的資金の新しい枠組み、自己資本比率のことに関しても、両方とも検討するということなんですか。

答)

これは金融機関に対する「公的資金制度のあり方についての報告」を踏まえて、それについてのプロジェクトチームであります。

問)

これは完全に庁内のメンバーだけなんでしょうか。

答)

庁内のメンバーだけです。必要に応じて、専門家のヒアリングをすることは考えておりますけれども、基本的には庁内のチームです。

問)

トップはだれになるんでしょうか。

答)

トップは、三國谷審議官に事務的な取りまとめをお願いすることになると思います。

問)

何人ぐらいなんでしょうか。

答)

10数名、10名か、そんな何十名というチームではありません。詳細は、信用機構室で少し確認をしていただければと思います。

問)

訪米の件ですけれども、今回会われる経済閣僚らは、お初にお目にかかる方々なんでしょうか。

答)

基本的にはそうですね。マンキュー氏とはハーバードにいるときすれ違ったことぐらいありますけれども、基本的には、じっくり話すのは皆さん初めてだということだと思います。

問)

りそなへの公的資金の注入の問題とか、最近の金融行政ですね、そういったこともテーマになるんでしょうか。

答)

日本の不良債権処理がどのように進んでいるかと、日本の金融システム強化がどのようになっていくかというのは、当然アメリカの経済閣僚から見ても大変重要なテーマだろうというふうに思います。我々としても、この辺はしっかりと進捗しているということを含めて、ぜひ話し合いをしたいと思います。

問)

先程の大証の件なんですけれども、証券取引等監視委員会の方が今日にも処分勧告かという話もあります。そういうような勧告を受けましたら、金融庁として速やかに対応するということでしょうか。

答)

繰り返しになりますけれども、今正にその検査の途中でありますので、その検査を見守りたいというのが我々の立場です。

それに基づいて、我々が採るべき必要な措置があるということでありましたら、それは規則、ルールに則って、我々としてはしっかりやっていくということに尽きると思います。

問)

訪米は9日までということでよろしいですか。

答)

9日に帰ってまいります。

問)

株価なんですけれども、昨日、今日とやや幅広く下げに転じていますけれども、この状況につきましては、どのように受け止めていらっしゃいますか。

答)

いつも申し上げますように、短期的な株価の変動というのは、これはなかなか説明のつかないいろいろな要因で動くものだと、それが正に株価であるというふうに思っています。その要因等については、常に注意深くマーケットの分析はしたいと思っておりますけれども、短期的な変動に一喜一憂することなく、やはりしっかりと構造改革を進めていくというのが、我々の基本的なスタンスであります。

(以上)

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