竹中内閣府特命担当大臣(金融、経済財政政策)記者会見要旨

(平成16年9月14日(火) 10時57分~11時18分 金融庁会見室)

1.発言要旨

おはようございます。

閣議がございました。

閣議で、直接私に関連する案件等で御報告することはございません。

閣僚懇では、タウンミーティングの報告に関連しまして、観光立国、ビザなしの渡航、外国人の受け入れをもっと簡単にするような制度が考えられるべきだと、そのような観点から閣僚懇での自由な討議が幾つか行われました。恐らく、官房長官からも御報告があると思いますけれども、私から特に御報告は、これ以上はございません。

それ以外のことでありますけれども、1つ私から発言させていただきます。

北海道から、「道州制特区」について具体的な提案が、先月、8月10日になされておりますけれども、国としてこれを真摯に受けとめ、その推進のあり方について検討していく必要があると認識しています。そこで、「道州制特区」そのものについてのあり方や可能性等について幅広く議論するとともに、北海道からなされた提案に対して今後の進め方等について議論するため、私が座長となりまして、関係者を交えた懇談の場を設けることと致しました。第1回の懇談会については、今後、人選を固めて日程調整を行った上で、できるだけ早く開催したいと思っております。

私からは以上であります。

2.質疑応答

問)

今の「道州制特区」の関係なのですけれども、これはいつまでに結論を出すとか、どういうようなスケジュールで進めるということが見えているのでしょうか。

答)

懇談会でありますから、今申し上げたようなことについて自由に話し合っていくという姿勢が必要だと思います。懇談会を開いた上で、参加者の意見も踏まえて、その中身とか進め方についても御相談する必要があると思っております。

問)

郵政民営化の関連なのですけれども、これは先週末に基本方針がまとまりまして、それでシステム対応の検討の場ということがありますが、これはいつぐらいにスタートし、メンバーがどのようになるかというようなことは、今、ある程度固まってきていますでしょうか。

答)

まず、いつ頃にスタートということでありますけれども、年内を目処にやらなければいけませんから、できるだけ早くスタートさせることが日程上も必要だと思っております。具体的な日程、進め方については、まさに今、総理が出張しておられますので、総理が御帰国されてから御相談したいと思っております。

問)

郵政民営化の移行期間中に、貯金と保険を完全に民有民営にするというふうに書いてあるのですが、これは持株会社から完全に100%株式売却するというふうに捉えてよろしいのでしょうか。

答)

もう何度も同じ質問をいただいて、何度もお答えしていると思いますけれども、基本的な考え方は、リスク遮断をするために民有民営を実現する必要がある。そのリスク遮断を我々がするためには、基本的には株を全株、政府が持たないようにするというのが基本であろうかと思います。

ただし、リスク遮断についての考え方は、これは非常に柔軟に変わっておりますし、以前考えられなかったような事業会社が銀行を持つというような形態も、国内でも生じております。したがって、そういう意味からの実態的な意味での概念というのは変わるわけでありましょうから、それについては世界の金融情勢等々についてしっかりとフォローアップして判断していくと、そのように基本方針に書いたとおりであります。

問)

これまた確認なのですけれども、リスク遮断をして各会社に分かれた場合は、それを監督する法律というのは、それぞれ銀行法であったり保険業法であるというふうに考えてよろしいのですよね。

答)

これからその法律の枠組みについてしっかりと詰めていくわけでありますけれども、基本的な考え方は、それも基本方針にまさに書いてあるとおり、民間と同じ法律的な枠組みの中で業務を行っていくわけですから、その中で位置づけていく必要がある、これは当然そういうことになると思います。したがって、銀行法の適用は受けなければいけないでしょうし、保険業法の適用は受けなければいけないでしょうし、証券取引法の適用は受けなければいけないでしょうし、独禁法の適用は受けなければいけないでしょうし、そういう法律の枠組みをしっかりと守っていくという制度を作っていくということです。

問)

「道州制特区」についてなのですけれども、先程言われた懇談会のメンバーのイメージ、例えば北海道知事とか他の都府県の知事が入るですとか、そういうメンバーのイメージはどうなのか。

それと、内閣府内に推進組織を作るというお話もあったと思うのですけれども、それとはまた別のものなのかということを。

答)

メンバーのイメージでありますけれども、メンバーはこれから考えます。しっかりと詰めます。もちろん、今、進行しておりますけれども、最終的に確定していない段階で一部の方だけのメンバーを言うのは適切ではないと思いますので、決まった段階で申し上げます。

推進組織云々でありますけれども、まさに推進組織の一端としてこの懇談の場を手始めにやるというふうに考えています。

問)

関連なのですけれども、今後、「道州制特区」について諮問会議としてはどのような絡み方をしてくるのでしょうか。

答)

諮問会議としては、まずそれを推進する地方自治体にしっかりとした案を作ってもらいたいと、そのことを重ねて申し上げているところであると思っております。それに関して、諮問会議の民間議員からは、もっともっと前向きな、もっともっと踏み込んだ案を、やはり地方から出してもらいたいというような御意思、御意向はあるというふうに思います。諮問会議として、今後、懇談会の状況等を御報告する中で、諮問会議としても当然議論を進めていくことになります。

問)

郵政民営化なのですけれども、一応、方向が決まったことで、民間金融機関の方の規制改革とか、そういった流れが非常に加速する可能性が当然あると。どのようにお考えになりますでしょうか。

答)

郵政というのは、本当に大きな存在でありますから、郵政が民営化されることによって、その周辺の業界や部門の競争強化、規制改革に非常に大きな影響を当然与えることになると思います。金融、銀行についてのお尋ねでございましょうから、例えば一例で申し上げますと、代理店業務をどのようにしていくのかというのは、これは非常に大きな問題になってきます。代理店の業務については、既に郵政民営化の議論に先駆けて、「規制改革・民間開放推進3ヵ年計画」の中でも、これはもう今年の最初から議論されていることでもありますので、こうした問題をやはりしっかりやっていくということがますます重要になってきているということだと思います。前向きに全てのものを捉えて、規制改革は規制改革として大いに前進させたいと思います。

問)

先程の郵政改革の移行期間中に株式を売却して民有民営にするということの関連で、リスク遮断のためという目的の関連であれば、金融情勢によって100%売却ということは変わり得るかもしれないというお話だったと思うのですが、その際、結果として3分の1超を政府が保有する持株会社の傘下に、郵貯、簡易保険が残り続けることになると。だから、リスク遮断の観点からは、金融情勢が変わってそういうことがあり得ても、政府の関与の継続という点から、そういう状態が続くことというのは問題ないのでしょうか。

答)

基本的に民営化というのは、民間の資本で、民間の経営で、民間の市場で競争してもらうということでありますから、政府がそういった意味で株式の保有を通じて支配を続けるというのは、民営化の趣旨そのものに反すると思います。そういうことにはならないと思っています。

問)

ということは、その際、持株会社の傘下に残り続けるのであれば、持株会社の方の3分の1超を保有という条件は外すとか、あるいは薄めるということになってくるのでしょうか。

答)

それは、基本方針に反します。

問)

それは、どう両立できるのですか。

答)

それは、したがって原則として実質的な民有民営を実現すると、全然矛盾しない形で解決するということを郵貯、簡保の会社について実現するということをそこでうたっているわけです。

問)

それは、イコール持株会社が郵貯と簡保の株式を100%手放すというふうに理解すればいいのですよね。

答)

ですから、その100%の意味ですけれども、実質民有民営を実現するために、実質的な民有民営、リスク遮断という観点から問題ないような形に実現するということです。民営化というのは、私たちの基本的な方針ですから。

問)

議事録では、いわゆる持株会社と窓口ネットワークの会社の社長は、兼務することはあり得るといったようなニュアンスのところで議論としては終わっているわけですけれども、そこはそういう可能性は十分あり得るというふうにお考えなのですか。

答)

基本的に、これは経営の判断ですから、経営の判断でそういうことはあり得ると、発言の趣旨はそういうことであったと思います。それは、経営の判断です。

問)

ちょっと話題は変わりますが、景気との関係で、原油価格なのですけれども、明日、OPECの総会がございますが、今後の価格安定につながるかどうかというあたりの見通しと、あと、このまま40ドル超の水準で原油価格が続いた場合の景気への影響を少し教えてください。

答)

OPECの会議の結果というのは、なかなかそのことを所管して見通す立場にはございません。周辺的な情報で、我々も極端な結果が出ないであろうということは期待を持って見ております。

その上で、前から申し上げているように、日本経済のリスク要因のうちの最も大きいものの1つは、この原油価格の高いレベルが長期化することであるということは、問題意識は持っております。既に、1年間ぐらいかけてずっと上がってきているわけですので、そういう点が長期化するということになれば、これは前から申し上げているように、GDPに対してしかるべき押し下げ効果がサプライサイドから出てまいりますから、そういうことにならないような解決を我々としては期待をしております。

いずれにしましても、そのリスク要因という位置づけをもってしっかりと見ていきたいというふうに思います。

問)

UFJの決算の問題なのですけれども、当初の業績予想に比べて、今回出した予想が黒字から大幅な赤字ということになったと思うのですが、それで預金者や市場からすると、当初の予想からあまりにも乖離し過ぎているのではないかと。大幅な不良債権処理をしなければいけない状況にあって、そういった業績予想を当初出したということについて、それで今回大幅赤字だと。この乖離について、監督当局としてはどのように受けとめられているのでしょうか。

答)

まず、問題が2つあると思いますけれども、前回業績予想修正が大幅であったということに関しては、これは御承知のように業務改善命令を我々としては出しているわけです。そこは、我々の対応としては、そのような監督当局としての対応であると。もう一つ、今回また大幅な赤字に関してどうなのか、監督としてどのようにするかということなのですけれども、UFJ自身の発表は、「傘下銀行において不連続の改革を断行し、不良債権問題との決別を果たすべく、抜本的な事業再生に向けた対応を加速した結果、与信関連費用が拡大し赤字見込みとなった」旨発表している、彼らはそのように発表しているというふうに我々は承知しております。

それに対して、その中身の精査については、これは業務改善計画の提出を受けて我々なりにルールに則ってやっていくということになります。業務改善計画の精査を行っていくというのが、我々の今の取り組むべき対応だと思っております。

問)

例えば、金融庁としても、通常検査だとか特別検査で不良債権処理が必要だということを御認識されていたと思うのですね。それで、前回というか当初の予想が黒字というのはあまりにも、今後の不良債権処理を考えればちょっとノー天気なのではないかというような、そういう指摘なり御認識を持っていてもいいのではないか、持っているべきだったのではないかなというふうに思うのですけれども、その辺の金融監督当局としてのその時の御認識と──御認識というのは、問題はなかったのかというふうに思うのですけれども。

答)

御承知のように、我々は事前に介入をしません。ルールを作って、事後的なチェックを行います。今の御指摘の問題意識からいうと、事前に介入すべきだったのではないかというふうにも聞こえますけれども、事前の介入をする立場には私たちはありせん。検査を行って、それを直近の決算に発表してくださいというのが私たちのルールですから、そのルールに則ってやっていくということになります。それは、これからも変わらないというふうに思います。

問)

UFJですが、公的資金優先株が無配になるという見通しの発表がありましたが、従来、これまでですと、公的資金優先株無配は原則的に経営者が退任されているということになっていると思いますが、今回の無配についての責任についてはどのようにお考えになられていますでしょうか。

答)

もう皆さんよく御承知のように、UFJについては既に15年3月期、16年3月期の2年連続で計画大幅未達になったということを受けて、本年6月にUFJホールディングスの社長、UFJ銀行頭取、UFJ信託銀行社長が退任して、経営陣を刷新するという対応を行っているわけです。17年3月期、優先株無配見通しを踏まえて、これをいわば先取りする形で経営責任の明確化をして、役員報酬のカット幅を17年上期までに50%強に拡大する。ホールディングス社長、銀行頭取、信託社長については当面100%カットで、厳格なリストラ策として16年下期及び17年上期の職員賞与を前年同期比で80%カットする、そういう対応を既に先取りする形でとっています。我々としては、UFJにおける優先株の復配に向けたリストラ策でありますとか、収益改善策であるとか、責任ある経営体制の確立に向けたこの施策の履行を厳正にフォローアップすると。我々としては、既に先取りされてそれがなされている、それをフォローアップするという立場にあるというふうに思っております。

問)

例えば3割ルールで、3回連続下回った場合は、優先株の普通株転換というのがあると思うのですが、今回のUFJについては、普通株転換というのは今後検討することになるのでしょうか。

答)

基本的には、3割ルール、そのガイドラインにガバナンス強化のガイドラインの話をしておられますけれども、ガバナンス強化のガイドラインについては、正確を期すために、御承知だと思いますけれども、当期利益等の実績が経営健全化計画比で3割以上下回るなどなお十分な改善が見られない場合には、原則として転換権の行使を検討するというふうになっている。UFJについては、この2期連続で計画の大幅未達によって業務改善命令を受けまして、更に17年3月期通期についても赤字見通しになっております。

しかし、以下の理由によって、このことだけで転換権を行使するという状況にあるとは我々は考えておりません。理由としては、本年6月に経営陣が刷新された。新経営陣のもとで、17年度末の不良債権比率半減に取り組んで、抜本的不良債権処理を行うこととした結果、17年3月期赤字及び優先株無配の見通しとなった。三菱東京フィナンシャルグループとの統合を含めて、経営の抜本的改革・改善に向けた取り組みを進めている。公的資金の返済について、UFJは今年度──既にこれはプレスリリースしておりますけれども、財務健全化を完了することで当グループの収益力の向上とともに、三菱東京との統合を通じ確実なものとしていること、そのような状況から、今回赤字見通しになっていますけれども、そのことをもって即普株転換というふうには考えていないわけです。

我々としては、当然、経営健全化計画を厳正にフォローアップしていかなければいけないわけですが、要は、これはガバナンス強化のためのガイドラインでありますから、ガバナンスの強化に向けてしっかりとした動きがない場合には、これは普株転換をすると。今、そういう動きが始まりつつあるので、我々としては現状では、それをしっかりフォローアップするというふうに考えている、そのような段階におります。

問)

基本的には、UFJが発表している改善計画がしっかり遂行されれば、普通株転換はしないというお考えで今いらっしゃるということでいいのでしょうか。

答)

普通株転換のそういうガイドラインを作った目的は、ガバナンスをしっかりさせるということが目的です。我々が普通株に転換するということを目的にしているわけではありません。普通株に転換することがあり得るというプレッシャーのもとで、しっかりとしたガバナンスを強化してもらうというのがこのガイドラインを作った目的でありますから、今その方向が動き始めている。しかし、それが本物かどうか、本当にそうなるかどうかというのは、これは我々は厳正にフォローアップをさせていただく、それが我々の基本的なスタンスです。

(以上)

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