伊藤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成17年4月15日(金) 09時40分~09時57分 場所:金融庁会見室)

【大臣より発言】

本日閣議がございましたが、金融庁に関係する案件はございませんでした。

私の方から皆様方に、偽造キャッシュカード問題スタディグループにおける盗難キャッシュカードの取扱いについて御報告をさせていただきたいと思います。

金融庁においては、偽造キャッシュカード被害への補償のあり方、被害発生後の対応のあり方等を検討していただくため、法律やシステムの専門家からなる「偽造キャッシュカード問題に関するスタディグループ」を開催し、本日の開催も含め、これまで9回の御議論を行っていただいているところでございます。また、先般3月31日、補償のあり方を中心に中間取りまとめが行われ、その内容が公表されたところでございます。

同中間取りまとめにおいては、盗難キャッシュカードの問題についても更なる検討が必要ではないかとの指摘があったところ、国会や与党における議論及び世論の動向も踏まえ、盗難キャッシュカードの問題についても、スタディグループにおける検討項目として御議論をいただくことを、スタディグループに対してお願いすることといたしたいと思います。

このため、スタディグループにおいては、当初、4月中には犯罪防止策を中心に議論を行い、4月末を目途に最終取りまとめを行う予定となっておりましたが、今後、被害防止策及び盗難キャッシュカードの問題を含め、引き続き御検討いただき、最終的な結論を得た上で、可能な限り速やかに最終取りまとめを行っていただきたいと考えているところでございます。

以上です。

【質疑応答】

問)

偽造キャッシュカード問題スタディグループの件ですが、これまで偽造カードについては銀行システムの問題だということで検討を進められていたと思うのですが、この盗難カードについても今後新たに検討をお願いするということで、色々論点は多いのではないかと思いますが、大臣の見方としてこの盗難カード、この段階で敢えてテーマとして取り上げること、それから考えていかなければいけない論点をどのようにお考えなのかお聞かせください。

答)

先程もお話させていただいたように、スタディグループにおいては3月31日に補償のあり方を中心に中間の取りまとめをされて、それが公表されたわけであります。その中において、盗難キャッシュカードの問題についても更なる検討が必要ではないかという御指摘がございました。そして国会や与党においてもこの問題について御議論がなされておりますし、また世論の動向も踏まえてスタディグループにおいて専門家の皆様方に御参加をいただく中で、精力的に御議論をいただきたいと考えているところでございます。

論点等につきましては、これはスタディグループの中で様々な観点から御議論をしていただくことになろうかと思いますので、私の方からのコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましてもスタディグループの御議論・検討というものを踏まえて、私共としてこの問題についての対応について検討を進めていきたいと思っております。

問)

被害者の側からは、盗難のカードもそうですけれども盗難通帳についても補償を考えられないのかと主張をしていますけれども、今回は盗難カードというお話がありましたけれども、盗難通帳も含めて御検討をお願いするのでしょうか。

答)

盗難通帳の問題につきましては、盗難通帳を用いた窓口での不正取引はシステムの問題とは関わりなく、対面での本人確認に基づく相対の取引であり、ATMという機械を利用した不正取引とは対応が異なること。そして盗難通帳の問題は、印鑑と通帳による本人確認という預金取引の基本に関わる問題であること。こうしたことから窓口での本人確認手続などの実務への影響、預金者保護や或いは利用者利便の観点も含めて、偽造及び盗難キャッシュカードの問題とは異なる幅広い観点から慎重に検討をしていくことが必要ではないかと考えているところでございます。

金融庁といたしましては、今日までも平成15年1月に施行された本人確認法において、全国銀行協会に対しましてもこの法律による厳正かつ適切な対応を取ることを要請させていただいたところでございます。また全国銀行協会においても、このような要請を踏まえて、盗難通帳による不正な払い出しによる被害の防止について副印鑑制度の廃止を含めた印影偽造への取組、注意喚起、そして盗難時の連絡に関わる利用者への注意喚起といった方策を講じているものと承知をいたしておりますので、今後この盗難通帳の被害の実態というものを注視していきたいと思っております。

問)

できるだけ速やかに結論をというお話でしたが、一つ目途としましては、この事務年度終了と言われる6月末が一つの目途と捉えてよろしいのでしょうか。

答)

時期の問題につきましては、今日スタディグループの皆様方に対して、盗難キャッシュカードの問題についても検討項目に加えていただいて御議論をいただきたいというお願いをさせていただくところでございますので、現時点においてはいつの時期かということについてコメントできる段階ではないと思っておりますが、いずれにいたしましても、精力的に御議論をいただいて最終的な結論を得た上で、可能な限り速やかに最終取りまとめを行っていただきたいと考えているところでございます。

問)

今週カネボウでいわゆる粉飾決算が恒常的になされていたという発表がありまして、昨年の西武以降やはり市場、投資家、株主に対する適正な情報開示ということが求められ続けてきた中での今回の発表ですが、適正なディスクロージャーという観点から大臣はどのように捉えておられるのか、それについて伺いたいと思います。

答)

カネボウ及び産業再生機構から御指摘の内容について開示がなされ、そしてカネボウからは4月下旬に臨時株主総会を開催して株主から承認を得る予定であるということは承知をいたしておりますが、個別事案のことでございますので詳細なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

一般論として申し上げれば、証券市場の信頼性というものを確保していくためには、適切なディスクロージャーの確保ということが極めて重要でありますので、開示企業におかれましては正確な財務諸表を作成して公表していくことが求められていると思いますし、私共金融庁といたしましては、昨年の11月そして12月にディスクロージャーの信頼性を確保していくための対応策を公表させていただいているところでございますので、この対応策の一つ一つを強力に推進していきたいと思います。

問)

盗難カードについてですが、偽造カードについては防犯対策と補償のあり方の二本立てで主に検討されてきましたけれども、同様に盗難カードも、防犯はちょっと偽造カードとかぶるかもしれませんが、補償のされ方についても盗難カード向けの検討をするという捉え方で良いのかというのが第一点です。

もう一つは研究会の名前なのですが、「偽造キャッシュカード問題に関するスタディグループ」となっていると思うのですが、これは世間の誤解を招かないためにも名前を変更する必要性というのはお感じにならないのか、この二点についてお願いします。

答)

まず第一点目のところでありますけれども、これは被害防止策並びに今回の盗難キャッシュカードの問題についても、スタディグループの中間取りまとめの中でも更に検討していく必要があるのではないかと、こうした御指摘がなされているところでございますので、被害が発生した後の適切な対応、補償の問題も含めて様々な観点から御議論をいただけるものと考えているところでございます。

それから名称の点につきましては、今私共として名称を変更すべきという考え方に至っているわけではございません。先程もお話をさせていただきましたように、この盗難キャッシュカードの問題もある意味ではATMシステムに関わる問題でございますので、そうした観点からシステムの専門家の皆様方も御参加いただいているスタディグループで検討をしていただくことをお願いさせていただきたいと考えております。またスタディグループの中でも御議論があるかもしれませんけれども、今の時点で名称変更するという考え方を私が今持っている状況ではございません。

問)

盗難キャッシュカードと偽造キャッシュカードは元々の時点で全く異なったものだと思うのですけれども、なぜ盗難カードも含めて検討しなければいけないのかということをもうちょっと具体的にお話をお聞かせいただけないでしょうか。

答)

まず偽造キャッシュカードの問題については、このスタディグループを設置させていただく時にもお話をさせていただきましたように、近年の犯罪の技術というものが巧妙化して、そして緊急対応の問題としてこの問題を検討していかなければいけない。そしてこの問題についてはシステムのセキュリティの問題が非常に重要な問題でありますから、そうした観点からも私共として議論を深めて、そして実効性のある適切な対応策をとるためにスタディグループを設置させていただいたところでございます。そうした議論を進めていく中において、中間取りまとめにおいても盗難キャッシュカードの問題についても、やはりシステムに関係する部分もございますので更なる検討が必要ではないかと、こうした御指摘がされておられたところでございます。そして盗難キャッシュカードの問題について、偽造キャッシュカード問題と類似する側面があり、両者を区別する必要はないのではないかと、こうした御議論や御批判がなされていることも私共は承知いたしておりますし、しかしながら一方で今御質問がございましたように、盗難キャッシュカードの問題は窃盗の一類型であって、どういう状況で預金者が窃盗にあった等、預金者側の帰責事由が個別ケース毎に様々であるのに対して、偽造キャッシュカードはカードシステム自体に問題があり、それ故原則的にシステム提供者である金融機関に責任があるのではないかと、こういった意見があることも承知いたしているところでございまして、こうした議論のある中で、スタディグループの皆様方において検討項目として追加し御議論いただいて、そして私共としてもそうした御議論を踏まえてこの問題についてどのような対応をしていく必要があるかについて検討を進めていきたいと考えているところでございます。

問)

取りまとめの時期がコメントできないということなのですけれども、1ヶ月程度なのか、半年なのか1年なのかということで全然違うので、もうちょっと具体的に目途を教えていただきたいのですけれども。

答)

今日お願いさせていただくところでございますので、具体的な時期についてお示しできないということは御理解いただきたいと思いますが、私共の気持ちといたしましては精力的に御議論いただきたいということと併せて、可能な限り速やかに取りまとめを行っていただきたいと思っているところでございます。

問)

今回検討課題に加えるということは、国会の方でも、また世論の方でも盗難キャッシュカードと偽造キャッシュカードを区別するのはおかしいのではないかという議論が盛り上がってきたからだと思うのですが、一方で銀行業界は盗難カードについては区別したいというようなある種消極的な面があると思うのですが、今回検討課題に加えるということは銀行協会の取組が基本的にそういった世論、若しくは被害者の色々な主張からするとずれているということだと、銀行業界の取組や対応が遅れているのではないかという問題意識が大臣の中にあるということでよろしいのでしょうか。

答)

今回スタディグループにおいてこの問題について検討していただきたいと考えておりますのは、今御質問がございましたように、またこの記者会見でも御指摘がありましたように両方の議論がございますから、その両方の議論がある中で中間取りまとめにおいても更なる検討が必要であるという指摘がなされていること、そして国会、与党、世論、こうしたことを踏まえて私共としてこの問題について専門家の皆様方が集まるスタディグループでも御議論いただいて、その御議論の検討結果ということを踏まえて私共としてこの問題について更に何か対応を考えていく必要があるのかどうか、そのことについても検討をさせていただきたいと、そうした理由からスタディグループで検討をお願いさせていただくということでございます。

(以上)

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