与謝野内閣府特命担当大臣(金融・経済財政政策) 記者会見要旨

(平成17年12月20日(火)9時29分~9時47分 於 金融庁会見室)

1.発言要旨

閣議は案件どおりでございますが、御承知のとおり今日は平成18年度財務省原案、また税制改革大綱、財政投融資計画案、また平成17年度の補正予算案が閣議で了承されました。

以上です。

2.質疑応答

問)

まず消費税の引き上げ問題についてお伺いします。大臣の考え方を改めてお伺いしたいのと、それと総理大臣と財務大臣の考え方が違うようですが、今の段階ではこういう違いというのはあり得べきことなのか、あるいは異常なことだとお考えか、お考えをお聞かせください。

答)

我々、消費税を導入する段階、また消費税を2%上げる段階ということで、政治的には大変苦しい思いをしたという歴史があります。これは党にとっても、一人一人の議員にとっても大変過去難題であったわけです。我々としては、日本の財政は再建しなければならないというのは、後の世代にツケを残さないという面もありますし、また財政を再建しませんと、経済にもやがて影響が出ると、こういうことを心配しております。

しかし、我々が持っている病というのは、全治3年とか5年とかという短期間のものではありませんで、恐らく全治20年ぐらいの治療計画を立てなければならないと私は思っております。

そういう中で、今年の骨太の方針の中では、2006年の大体6月には歳出・歳入一体改革案の選択肢を示し、また工程表を示すということが書いてございますし、これはまた自由民主党が9月に勝利しました選挙の政権公約でもあったわけです。したがいまして、我々としては、そこに書いてありますとおり、歳出・歳入の一体改革を行うということは、政府の方針であり、党の公約だというふうに考えております。

あわせまして、党の税制改革大綱を引用しながら骨太の方針も書かれているわけでございますから、党の税制改革大綱に書かれている税制全般を再構築するという趣旨は変わらないのだろうと思っております。

したがいまして、所得税、法人税、資産課税、消費税その他の税制を全体的に改革していくという宿題は残っている。またそれに取り組まなければならないというのが、我々に課せられた使命だろうと思っております。

小泉総理は、自分の任期中には消費税は上げないが、大いに議論してほしいという趣旨のことを繰り返し仰っておりますので、そういう方針の下で消費税についても議論を深めていくということは、小泉内閣の方針であるというふうに考えております。

問)

大いに議論をと言っていた総理が、平成19年の導入はないだろうという趣旨の発言をされたということは、ある意味で議論をした結果、心を決めたのかなというふうにも受けとめられるのですけれども、議論の期間というのはまだ続いているというふうにお考えでしょうか。

それと、昨日夜、今朝の段階で、消費税の問題について総理から何か指示等はございましたでしょうか。

答)

国会に提出して成立させるというのはなかなかの難題ですから、国会対策的なスケジュール感も私は必要であると思っております。ただ、来年の6月に向けて歳出歳入一体改革を議論するわけですから、当然、その中で税制全体を議論していかざるを得ないというふうに思っております。

問)

それと、「小さな政府」というこの考え方が政府・与党内で統一されたものになっているのでしょうか。そのサイズをどこまで小さくするのかという、そこの食い違いがあるから消費税についても意見が分かれてしまうということはありませんでしょうか。

答)

教科書的な「小さな政府」というのは、言わば我々が政治学で習った夜警国家的な思想だろうと思いますけれども、日本の国民負担率というのは既に表に出ているだけで36%、プラス赤字国債で先送りしているものが11%か12%ありますから、国民負担率は47、8%に現実なっているわけです。

自民党の選挙公約の中で、数値目標がないといって批判されたのですけれども、最大の数値目標は国民負担率50%以内の国の形をつくろうというのが選挙公約の中心でございまして、そういう意味では、「小さな政府」を目指すというのは、政府の行う必要のない仕事からは手を引くと。また、なるべく無駄な経費を省き、歳出削減に取り組み、ほとんど裸の状況になるまで歳出削減をやろうというのが「小さな政府」の意味だというふうに私は解釈しておりまして、その点では解釈の相違はないと思っております。

問)

株式の誤発注問題で1点だけお伺いしたいのですけれども、今朝の一部報道で、みずほ証券に対して、金融庁が週内にも業務改善命令という報道があったわけですけれども、金融庁としてみずほ証券に対する行政上の対応についての考え方をお伺いしたいのですが。

答)

当然のごとく、金融庁としては事実関係をきちんと把握しなければなりませんし、それに基づいてどういう法令上の措置をとるかということは、事実関係を完全に把握してから後のことでございますけれども、事の大きさは小さくはないというふうに思っております。

問)

先程の歳出・歳入一体改革の関連で1点確認をお願いしたいのですが、骨太の方針には、歳出・歳入一体改革について、重点強化期間内に結論を得ると書いてありますが、この結論を得るという意味の解釈ですが、普通に読むと、政府の中で改革の内容の方針について決定をするというふうに読み取れると思うのですが、その点はいかがでしょうか。

答)

来年6月には幾つかの選択肢を出さなければいけないと。それから、1つの選択肢に対してこういう工程表があるという道行を示すわけですが、ただ、その選択肢を示しただけでは仕事は進まないわけですから、いずれこれは決めざるを得ないと。それを重点期間内に決めるという意味だというふうに私は解しております。

問)

具体的に伺いますと、消費税も含む税制改革について06年度中には政府の中で方針を決めるというふうに考えてよろしいのでしょうか。

答)

これは党のご意向を尊重しなければ税制の議論は進みません。これは従来からの政策決定過程で、やはり党、すなわち自民党の政調会、その中にあります税制調査会が言わばイニシアティブをとってきております。党の税調の方は、純粋な税理論だけではなくて、やはり様々な社会状況、経済状況、政治状況を考えながら物を決めていくというのが今までのやり方であろうと思っております。

ただ、党の税制改革大綱に書かれている文章だけで判断するということだけではなくて、党の柳澤税調会長にお目にかかって、そこに書かれていることの意味をきちんと理解をしたいと私は思っております。

問)

来年度の財務省の原案、これについての大臣の感想というか、どんなふうに今回の予算を見ていらっしゃるか。

答)

今回は、総理の御指示に基づいて国債発行額を30兆円に近づけるということだったわけですが、実際は30兆円を切った数字が出たということは、喜ばしいことだろうと思っておりますし、また一般歳出についても、前年を下回る水準になったということも財政再建への1つの方向性、道筋が示されたということで、大変よかったと思っております。

ただし、公債依存度は大体37%ぐらいの水準でございますから、決して低いわけではない。そういう意味では、財政再建に向けた言わば大事な一歩ではあると思いますが、引き続き政府・与党は財政の健全性を目指して、その方向に進む責任があるというふうに思っております。

問)

歳出削減に関連しまして、今回もかなり削られたということで、今後、プライマリーバランスの黒字化に向けて、だんだん岩盤に近づいてきて、なかなか黒字化に向けて削るところがなくなってきているのではないかというような声も一部で聞くのですけれども、その辺、大臣としてはまだまだ削る部分が十分にあるとお考えか、なかなか難しくなっていくとお考えか、お願いしたいのですが。

答)

プライマリーバランスの赤字は11兆円のところまで来た、あともう一歩という感じはあるのですけれども、やはりどこを削るのか、どういう増収が考えられるのかということを考えていきますと、プライマリーバランスは到達しなければいけないのですけれども、プライマリーバランス自体を達成するためには、歳出・歳入両面にわたる相当な努力がないといけないと思っております。

それから、前々から申し上げておりますけれども、プライマリーバランスを達成するということは、全体の道行の中での言わば途中経過でございまして、それを達成してなおかつ高い山に登っていくという、非常にこれから難しい作業が続くのだろうと思います。

したがいまして、日本の財政の健全化というのは4、5年で達成できる話ではない。やはり相当中長期的な考え方を持って臨まなければならないというふうに私は思っています。

問)

今の関連ですけれども、財政の健全化の目標と言いますか、言い換ればプライマリーバランスの黒字、これは大体どのぐらいの水準をイメージされているのでしょうか。

答)

基礎的財政収支がバランスするというのは、御承知のとおり借金の分を除いたところでバランスするという意味です。借金のことを考えないで家計がバランスした状態、これは家計を建て直すときの大事な、重要なプロセスであると思いますけれども、借金の方が雪だるまのようになるという、言わば発散型では困るわけでございまして、言わば収束型のプライマリーバランスの達成の仕方ということをやはり我々は考えていかなければならないというふうに思っています。

(以上)

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