柳澤金融担当大臣閣議後記者会見の概要

(平成13年6月5日(火)9時00分~9時10分)

【閣議案件等】

本日の閣議ですけれども、平成12年度首都圏整備に関する年次報告が行われました。また、平沼大臣が8日から海外出張ということで私(柳澤大臣)が臨時代理を仰せつかりました。

閣僚懇に移りまして、防災担当大臣から三宅島の視察報告と富士山のハザードマップの作成について溶岩流、降灰、避難地、避難路のことを14年度末までに整備することというお話がありました。文部科学大臣からは、もんじゅの安全審査入りが地元自治体で承認された、了承された旨の報告がありました。沖縄担当大臣からは、6月3日の沖縄訪問のご報告がありました。田中外務大臣から、いろいろな政策等課題について閣僚間で調整をするような機会を持ちたいというお話がありました。国土交通大臣が車椅子になってしまったということです。NHKの日曜討論に現地参加した時に、膝にひび割れを起こしたと、段差でちょっと転ばれたということでございました。総理が車椅子を押されていました。

その後、男女共同参画推進本部の話がありまして、政府の職員に対する、つまり女性国家公務員の登用・採用ということについて力点を置かなければならない旨のこと、それから女性に対する暴力に係るキャンペーンの期間を11月25日、国連が定めた日がゴールというふうになるように12日から25日までに、今までどうなっていたか知りませんけれども変更する旨の話がありました。以上です。

【質疑応答】

問)

主要生命保険会社の2001年3月期決算が昨日出揃いましたけれども、契約高が4年連続減少したり、逆ざやが1兆円を超えたり依然厳しい経営環境が続いているようです。この点について大臣はどのように総括されますか。あと、収益力強化のためにどのようなことを期待されますか。

答)

まだ、実はそんなに詳しく報告を聞いていないわけですけれども、せっかくのお尋ねなので若干のことを申しますと、確かに保有契約高が減少しているということがあるようですが、他方、新規の契約がかなり出てきているということで、私どもとしては希望の持てる点もあるのではないかと、こういうように思います。

それから逆ざやの問題は、確かにそういった問題がかねてからあるわけですが、今回、基礎利益というものを発表することによって、それが即、何か生命保険会社の経営に直結するものでもないということが明らかになった点は良かったと、こういうように思っております。

さはさりながら、現状はご指摘のような問題があることも否定できないので、現在金融審議会の方で、この生命保険会社の経営全般の問題を、ガバナンス、あるいはディスクロージャー、こういうようなものを含めて検討を進めて頂いているという状況でございます。

問)

相談役の問題なのですが、昨日、金融庁長官の会見で、今後は各社の判断というようなお話がありましたが、大臣としてもその判断を支持されているのでしょうか。

答)

もとより各社の判断の問題なんですね。ただ、私は言い続けたいのですけれども、要するに収益力が、あるいは最終の当年度の収益というようなものが自信があれば、何をかいわんやなんですね、そんな箸の上げ下げまで。当期の利益ですね、そういうものが、まあかなり難しい困難な状況にあるということであれば、何と言うか本当にぎりぎり切り詰めた社外流出というか、企業の冗費の節約というか、そういうことをしていかなければならないということは、もうこれは私がこんなことを言うべきことでもないと思うんですね。ですから、要するにそういう精神というか、姿勢を持ってやらないといかんと、そういうことを申し上げているわけです。

問)

不良債権の問題で一つお伺いしたいのですが、いわゆる根雪と言われているものがございますが、これについてどうして4年も5年も破綻懸念先で寝てしまうのかというところについて、何か類型的な分析などされていたらちょっと一つご紹介頂けないでしょうか。

答)

実はですね、今回私が、ああいうように最終処理というかオフバランス化を呼びかけてですね、その実態が公表されることによって進むということを期待する、そういうシステムが出来たと言っていいと思うのですけれども、ここでまあ初めてですね、初めてと言うのでは本当はちょっとアレなんですが、何と言うかいろいろな要素に分解できる、因数分解ができるようになったというのが率直なところですね。

つまり今までだと、例えば残高を引き下げるのも、そのものズバリは何も分からなかったわけですね。つまり処理損ということで損益ベースでの話だったと。だから、その中には引当金の積み上げのような、残高とは何の関係もないものも中に入ってしまっている、それもまあ損ですからね。片方は償却のように残高の減に直接結びつくものもあるというようなことで、その辺りのことも非常によく分からなかったということでございます。

従って、まあ正直言って根雪というものがどれほどあるのかということも、あるいは入れ替わりがどういうふうな、いわば回転率で行われているかということも正直言って判然としておりません。その辺りのことを私どもはこれから今度のこういうフレームワークのデータをもらうことによって分析ができるようになっていくと思うんです。それで、今のご質問には、今現在、私がそういうデータを持ち合わせていないと。これからそれを分析していくと、こういう状況だということで、いずれ判明しましたら追々いろんな機会に皆さんに情報提供できるものは情報提供していきたいと、こういうように思っております。

(以上)

サイトマップ

ページの先頭に戻る