高木金融庁長官記者会見の概要

（平成15年12月８日（月）17時01分～17時08分）

【質疑応答】

問）

足利銀行の新経営陣の選考の方ですけれども、２週間くらいを目途ということになると今週末くらいかなという見方なのですけれど、如何でしょうか。

答）

これはまだ今の時点でですね、ご説明できるような状況にはございませんので、ご理解いただきたいと思います。いずれにしても、地域においてですね、足利銀行が重要な役割を果たしてきたということも踏まえながら、可能な限り速やかに適切な人選を行いたいというふうに考えております。

問）

直近の、りそなの時は、たまたま経営健全化計画の発表の時にですね、それと株主総会に乗っけなければいけないということで、そういうきっかけがあったのですけれど、この足銀の場合は特に早く選任するという以外は特に何かこう何時までにとか、そういう何時をきっかけにとかですね、スケジュールとかが特に無いようなのですけれども、何かそういう来週初めに何かあって、それをきっかけに出さなければいけないとか、そういうことはあるのでしょうか。

答）

そういうことはないと思います。いずれにしても、地域の金融の円滑化等を考えますと、できるだけ早くというふうに思っております。

問）

公的資金の予防的投入の枠組み、新法について、今、与党と話し合いをしていると思いますけれども、法案提出に向けた見通しはいかがでしょうか。

答）

この問題は、今お話がございましたように、先々週からですか、与党ともご相談しながら、ご相談を始めたという状況であります。引続き与党ともご相談しながら検討を進めたいという状況であります。

問）

資金の枠組みと言うか、公的資金枠ですね、預金保険機構の政府保証枠ということだと思うのですが、１～２兆円とか、金融庁は数兆円を求めているとか、あるいは当初予算案の予算の総則に書くというような話がいくつか出てますけれど、金額と予算とのスケジュール関係、その辺でもしお話いただけることがあればお伺いします。

答）

いずれにしても、今お話のあった財源の問題はですね、公的資金制度の内容にも関わってくるわけであります。ですから、内容等を含めて与党とよくご相談しながら検討を進める必要があるということだと思っています。ただ、財源の問題もありますから、予算の編成と言いますか、予算編成が一つの節目であるということは、前にも申し上げた通りでございます。

問）

長官、改めてお伺いするのですけれども、足銀のトップ人事はですね、地元は地元地域に良く通じている人、つまり地元関連の人という要望があるようですが、それと金融に精通しているとはまた別の話だと思うのですけれども、どういう観点で選んでいらっしゃるかをもう少し詳しくお話いただけませんか。

答）

いずれにしても、足利銀行は地域の金融の50％前後を占めているという大変重要な金融機関であります。ですからそういう意味から言っても、今お話のあったような地域との関係、あるいは金融そのものですから、地域金融に精通したことも必要だとか、そういった点を総合的に考えて、適切な人選をしたいというふうに思ってます。

問）

候補は挙がっているのでしょうか。

答）

まだそういうことを申し上げられるような状況にはないです。

問）

ゲンの悪い話で恐縮なのですけれども、繰延税金資産のいわゆる３点セット、いずれにしてももうすぐ結論が出ることになるわけですが、仮に認められない場合ですね、所期の要望が認められない場合の対応、一方で繰延税金資産規制のワーキンググループで検討している件もありますし、来年度どう対応するかというのもありますし、それをちょっとお聞かせください。

答）

別にゲンが悪いとも思いませんけども、前から申し上げています通り、我々はこれは、金融機関の資本の質と言いますか、そういう質に対する信頼回復ということで、大変重要な課題だと思っておりますから、その実現に向けてですね、ご理解いただくべく精一杯努力したいというふうに思っております。

問）

それは来年度も、ということですか。

答）

そうです。

問）

来年度税制改正ではなくて、つまり今回駄目でもまた・・・。

答）

今まさに税制改正について検討がなされている最中ですから、その中でご理解を得べくですね、一生懸命努力したいというふうに思っております。

問）

足銀の人事、トップというのは年を越えてしまうということは無いのですか。

答）

いずれにしても足銀はその後、地域で大変重要な役割を果たしてますから、破綻した直後にですね、金融の円滑化に問題が生じないように、まずはそれについて最大限努力しているということで、もちろん新経営陣の選任もできるだけ早くと思っておりますけれども、今の時点で何時とか、その辺をお話にあるようなことまでちょっと考えが至っておりませんから、できるだけ早く適切な人選をしたいというふうに思ってます。

（以上）