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高木金融庁長官記者会見の概要

(平成16年2月2日(月)17時01分~17時08分)

【質疑応答】

問)

まず初めに、公的資金の新制度、金融機能強化特別措置法案の与党了承というのが得られまして、週内に閣議決定の運びとなっている訳ですが、本法案の意義と、また、課題とも言われております実効性の確保について、長官のお考えをお聞かせください。

答)

今お話の法案につきましては、先週、与党の部会等で御了承いただいた訳でございますが、まだ引き続きですね、法案提出に向けた与党内の手続きが残っておりますので、そういう手続きをしっかり進めていきたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、この法案は地域経済の活性化等が課題となっております今の状況に対応して、金融機能の強化を目的に新たな公的資金制度を設けるものでございます。そういう目的を踏まえ、しっかりした制度化を図っていきたいというふうに思っております。

問)

週末に、金融庁主催の「金融経済教育を考えるシンポジウム」が開催されました。日銀の福井総裁も飛び入りで参加し盛況のうちに終わりましたけれども、この株式教育の推進に向けた、金融経済教育の推進に向けた今後についてですね、長官のお考え、具体的な取組み等についてお願いします。

答)

御承知のように、貯蓄から投資へ向けた流れを加速していくというのは、大変重要な課題だというふうに思っております。特に次世代の若い方々に金融だとか、その背景にあります経済につきまして理解を深めていただくということが大変重要だと思います。今お話の31日に開催されたシンポジウムにつきましても、これは大臣が閣議後の会見でも申し上げておりますけれども、今後、そういった金融経済教育の一層の推進をしていくという観点からの一つのシンボル的なイベントとして企画したものでございます。この金融経済教育という点につきましては、昨年12月に金融審の第一部会の方から投資教育のあり方という御報告も頂いております。そういうことで、金融庁といたしましては、今回のシンポジウムのような試みをまた引き続き推進していきたいというふうに思っておりますが、さらに、この金融審の御報告に織り込まれた諸課題につきまして、金融関係団体等とも連携しながらしっかり取り組んでいきたいというふうに思っております。

問)

先週金曜日に発表されました15年9月期における不良債権の状況等の結果につきましては、不良債権比率というのは全体として低下傾向にあるのですけれども、主要行に比べて地域銀行の不良債権処理というのは、遅れが数字の上では目立っていると。数値目標を設けないとされてきました地域銀行については、今後もそういった数値目標は設けずに対応されていくのかということについてお考えを聞かせてください。

答)

15年9月期の地域銀行の不良債権の状況につきましては、御承知のように不良債権額、又不良債権比率、共に低下をしてきております。これはリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムを踏まえて、各地域金融機関が着実に色々な施策を実施してきている結果だというふうに思っております。

主要行と同じような数値目標を設けないのかというようなお話でございますが、これは以前からお話を申し上げていますように中小企業の再生の手法がどの程度確立されているかとか、或いは地域金融機関にそういったノウハウがどの程度蓄積されているかといった中小・地域金融機関の実態も踏まえながら、アクションプログラムという形で色々な施策を実施していただいているということであります。

我々金融庁といたしましては、今後共アクションプログラムを着実に実施していただいて、リレーションシップバンキングの担い手として十分な機能を発揮できるように、地域金融機関に対して最大限の努力をお願いもするし、我々も努力したいというふうに思っております。

問)

先週金曜日に東証の土田社長がお亡くなりになられまして、土田さんに対して何かこれまでの業績など、長官としての思いを語っていただきたいのと、後任人事が今いろいろと焦点になっていますが、これまで大蔵省のOBの方が続いていますけれども、株式会社化されたということで、後任人事について何かお考えがあればお聞かせいただきたいのですが。

答)

まず最初の御質問ですけれども、御承知のように今行政としては証券市場の構造改革に、重要な課題として一生懸命に取組んでいる訳でございます。土田前社長でございますけれども、東証の社長としてそういった証券市場の改革に重要な役割を果たしてこられたということで、この度御逝去されたことにつきましては極めて、大変残念だというふうに思っております。

あとの取引所の役員人事でございますが、これは金融庁としてコメントすべき立場にはないというふうに思っております。

(以上)

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