五味金融庁長官記者会見の概要

(平成16年10月25日(月)17時04分~17時25分)

【質疑応答】

問)

新潟の地震ですけれども、かなり大きな被害ですけれども、金融関係の対応をお聞かせください。

答)

今回の新潟県中越地震に関しましては、昨日24日の午後3時30分に関東財務局新潟財務事務所、それから日本銀行、この連名で関係する金融機関等に対しまして災害関係の融資、或いは預金の払い戻し、また預金の中途解約等に関して適時適切な措置を講ずるよう要請を行いました。

金融庁は、従来から災害発生の際には、現地における災害の実状や資金の需要状況等に応じて関係機関と緊密な連絡を取って、民間金融機関に適時適切な措置を講ずるよう要請をしてきております。災害関係の融資、預金等に関しまして、例えばということで申し上げますと、既にプレス発表でも添付をしておりますが、例えば預金取扱金融機関に対しては、預金証書や通帳を紛失した場合であっても預金者であることを確認して払戻しに応じる、或いは届出印鑑がない場合でも拇印で応ずる、また事情によって定期預金、定期積金等の期限前払戻しに応ずる等、また保険会社に対しましては保険金の支払いをできるだけ迅速に行うよう配慮をする、或いは保険料の払込について契約者の罹災状況等に応じて猶予期間の延長を行う等、こういったような措置、他にも幾つかございますし証券会社へも要請をしておりますが、こういった要請をいたしました。

問)

今日、シティバンクのCEOが長官を訪問されて色々な会話をされたかと思うのですけれども、どのようなお話があって、あとその業務改善計画が先週提出されましたけれども、金融庁のこれまでの経緯から考えて満足のいくものであったかどうか、そういったことを教えていただきたいのですか。

答)

今日、午前中ですがシティバンクの最高経営責任者、チャールズ・プリンスさんが私をお訪ねになりまして面談を行いました。面談ではまずプリンスさんの方から「シティグループの経営のトップとして、今回の事態を招いたことについて真摯に受け止めている」という謝罪がございました。また「関係する役職員の責任の所在を明確にして事態に取り組む」といった御説明がございました。あわせてその際、「在日支店の利用者、或いは取引関係者等の皆様に対して十分な説明を行い、在日支店の業務の改善に全力で取り組みたい、そして早期に信頼の回復を図りたい」というお話がございました。

私の方からは「今回の行政処分の内容を踏まえて在日支店の業務の改善、再発の防止、それから信頼の回復、こういったことが是非とも必要なわけですが、そのためには在日支店のみでなくて経営トップの指揮の下でニューヨークの銀行本部の経営陣による積極的な関与と支援、これが必要不可欠である」ということを申し上げました。今後、最高経営責任者としてしっかりした監督、或いはフォローアップといったことを継続して行っていただくよう改めてお願いをいたしました。

それから業務改善計画でございますが、個別金融機関に係る業務改善計画についての具体的なコメントというのは差し控えるということに従来からさせていただいております。一般論でございますが、この業務改善というのは基本的には徹底した問題発生原因の究明、そしてこの発生原因を踏まえた再発防止のための改善策、対応策、その策定、そしてこうした施策の実効性の確保と確実な履行、これが非常に重要であると考えています。シティバンクの場合、当庁の業務改善命令が9月17日に出されております。その命令で9つの項目がございます。従ってこうした項目を含めて在日支店において必要な施策を早期かつ着実に履行をすること、そして在日支店の法令順守に係る経営管理態勢、そして内部管理態勢、この構築、整備を図るということは非常に重要であるというふうに考えます。またこれに関連してニューヨークの銀行本部において在日支店の業務運営に関する経営管理態勢の抜本的な見直しということを行うことを含めまして、在日支店による業務改善への取組みに本部が積極的に関与をし、或いは支援をする、そしてその実施状況を的確に検証するということが必要であるというふうに考えます。このシティバンクから提出をされました業務改善計画につきましては、これは22日に提出をされておりますが、その内容を当局として十分に精査し、我々にとっても納得のいく計画に仕上げていただくということ、そしてその実施状況を今後定期的に適切なフォローアップをしていくということを行っていく予定でございます。

問)

ニューヨークの本部に対する関与と支援が必要だという御指摘がされていますけれども、シティの会見で質問してもあまりそういった事の具体的なお答えは頂けなかったのですが、今日の面談の中で長官がニューヨークの銀行本部に対する関与のことを先方に伝えたときに、先方は「それはわかった」というような事だったのですか。

答)

面談の詳細は当局と銀行との信頼関係に基づくものですし、詳しく申し上げるわけにはまいりませんが、プリンスCEOは「これがシティグループの企業文化の問題であり、ガバナンスの問題であるというのが自分の基本認識だ」と、これはと言いますのは今回日本で起こった事柄ですね。こういう基本認識を非常に明快に示しておられました。私はそうした認識に沿って先程申し上げました9項目について適切な計画というものを今後確立をしていただけるものと考えております。

問)

先日の会見で発表された特定金融情報に関するフロッピーの紛失の件ですが、その後調査が進んでいると思うのですが、現状をお知らせください。

答)

ただ今の件、返す返すも申し訳ないことであると考えております。まず、前回の発表時にも明らかにしていますが、10月14日木曜日から専任監察官が関係者のヒアリングを開始したということでございますが、これは続行中でございます。これに加えて、先週の木曜日21日でございますが、大臣からこの件に関して2つ指示がございました。一つは、この監察官による関係者ヒアリングに加えまして、コンプライアンス対応室に依頼をして客観的な立場から金融庁の内部管理態勢の面における原因究明、そして再発防止策の策定、それについて調査をしていただいて、提言をいただくということをするようにということでございました。これは、そのように措置を致しまして、コンプライアンス対応室で現在この作業にかかっていただいております。もう一つ大臣から同時に指示がございましたのは、疑わしい取引の届け出、こうした非常に重大な届け出に関して、今回のような事案の再発を防止するという観点から、届出の電子化を進めるための情報システムの改良ということについて早急に検討するように、その際には、システムの専門家も含めた検討チームを作って、そこで早急に検討するようにとの指示がございました。今後は、こうした検討チーム、或いはコンプライアンス室の提言を受けまして、再発防止に万全を期して参りたいと思いますが、いずれにしても、ご質問の調査状況ということですと、そうした前回の記者会見後いくつかの動きがございましたが、引き続き調査中というのが現状でございます。

問)

金融機能強化法なのですが、間もなく施行から3ヶ月になりますが、一部報道で関東の地銀に適用されるという報道がありますが、これについてはいかがでしょうか。

答)

これは、以前から申し上げておりますが、この金融機能強化法に基づく申請、或いは協議等について言及することは、いたずらに金融機関を風評リスクに晒す恐れがございますので、差し控える必要がございます。報道にございました、関東つくば銀行と茨城銀行といったお話につきましても、個別の銀行に直接関わる事項でございますのでコメントは控えさせていただきます。

問)

金融重点強化プログラムのアドバイザリーチームに木村剛さんが入っていると思うのですが、あの方は、まだ新銀行の社外取締役であるかと思うのですが、通常利害関係人というか、業界に深く関わるプログラムを策定する人がそういう立場にあるのはどうかと思うのですが、それについてはいかがでしょうか。

答)

このアドバイザリーチームというのは、大臣の私的な、いわば懇談会という形で、将来の金融行政のあり方等について幅広く御提言・御意見をいただくということで、このチームがプログラムを作成するということではなくて、そうした御意見・御提言をいただいて庁内で行うプログラムの策定作業に反映をさせていく、或いは、参考とさせていただくという性格のものでございます。そうした観点から、金融ですとか、ITですとか、こういった様々な分野の実務・実情に精通されている有識者にメンバーとして加わっていただいたということでございます。例えば、金融問題タスクフォースのように特別支援金融機関の事業計画の履行状況を見るといったような特定個別の金融機関の問題を議論する場ではございませんし、いわば、個々に出向いて御意見を伺いながら参考にさせていただいてもいいような性格のものについて、特にインテンシブに御意見を伺いたい方達について、一同に会してチームとして御議論をいただき、御提言もいただくといったことを考えているわけでございますので、今仰ったような特定のお方というのも、そういう方が実際に将来のプログラムを検討していくについて参考になるような有益な御意見をお持ちであろうということであれば、入っていただくということで特段の問題があるとは考えておりません。

問)

シティバンクの関連なのですが、先程の記者会見で、今回の処分を受けた業務改善計画の中で、シティトラスト信託銀行を閉鎖するという要素があるとの発表がありました。これに関して、会談ではどういうやり取りがあったのかということが1点と、金融庁が銀行の免許を与えていると思うのですが、今後どういう手続きが踏まれるのか、それから閉鎖の理由として内部管理態勢、コンプライアンス、経営管理態勢に問題があるので閉鎖するという説明だったのですけれども、コンプライアンスに問題があるということですから、金融庁としてこの辺どのように認識してらっしゃるのか、シティトラスト信託銀行に関して3点お伺いします。

答)

まず具体的なやり取りは先程申し上げましたように控える必要があると思いますが、このシティトラスト信託銀行の閉鎖ということを決めたし、会見でも発表したいというお話は会談の時にもございました。個別金融機関に係る経営決定事項ということでありますから、当局としてコメントすることは控える必要があります。一般論で申しますれば、仮に金融機関の業務運営とか内部管理態勢の状況に問題が発生しているということを確認をしたという場合であれば、経営としてはそれに対して所要の施策を検討・実施して改善を図る、或いは改善を図るという以上の措置が必要であれば、そうした措置を取るということは重要なことであろうというふうに考えています。内部管理、コンプライアンスというお話があるという会見でのCEOのお話があったということだそうですが、この今申し上げた一般論でお答えに変えさせていただきたいというふうに思います。

手続きは、これは閉鎖を致します場合には、顧客に迷惑が掛からないように一定の期間を置いてきちんと顧客の整理をしていただいて、免許は返上していただくということになります。

問)

改めてお聞きしたいのですけれども、以前の長官会見で、例の保険商品の銀行窓販の解禁問題について、金融審の報告に沿って話を進めていくと仰った後に、生保協会長が記者会見において「3年後の全面解禁ありきというのは如何なものか」という主旨の発言を公の場でされております。そうしたことがありますので、改めて生保協会長の発言に対する長官の御認識とか、金融庁の考え方を改めて教えてください。

答)

協会長の御発言の詳細は存じません。ただこの金融審議会の報告書では、保険商品を銀行等において、原則として全て取り扱えるようにすることが適当だということを述べておりますが、同時にその際、弊害防止措置というのが適切に講じられることが前提だというお話であります。実施時期につきましてはできるだけ早期が望ましい。ただその際に銀行等での販売体制の整備とか、弊害防止手続の確立とか、そういったことのための準備期間を設けるような円滑な実施を図る必要があるということが報告書に述べられていると、こうしたことを踏まえた上で、銀行による保険販売規制の見直しは、例えば1年後から段階的に行うこととして新たな弊害防止措置の実効性をモニタリングしながら、遅くとも3年後には銀行等においては、原則として全ての保険商品を取り扱えるようにすることが適当だという、こうした言い回しになっております。

私共はこの報告書に述べられていることを以上でも以下でもない、この基本的な報告の考え方というものを踏まえまして、関係者の間で実務面も含めて検討を進めているというこういう段階でございます。従ってこうした報告、それは結論として3年とか、そういったところだけを抜き出してそれで議論をしようと言っているわけではもちろんないわけで、ただ今御紹介しましたような報告書の全体の考え方を踏まえた上で、関係者で今検討を進めていると、こういうところでございます。

(以上)

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