五味金融庁長官記者会見の概要

(平成16年12月13日(月)17時02分~17時18分 場所:金融庁会見室)

【質疑応答】

問)

年内に策定することになっております「金融重点強化プログラム(仮称)」なのですが、大詰めと言うか、大分煮詰ってきたかと思うのですけれども、一部で言われております数値目標の設定の件も含めまして、大きな柱についていつ頃どういう形で発表していくのかということも含めて検討状況を教えていただければと思います。

答)

今月末までに最終的な取りまとめをして発表するという当初の予定通りで、現在検討を進めております。11月25日に経済財政諮問会議に中間論点整理を提出させていただいていますので、その場でいただいた御意見とか、或いはその後の外部の有識者の皆様、アドバイザリー・チーム以外の皆様も含めて色々な方々の御提言も引き続きいただいておりますので、そのようなものも踏まえて鋭意作業中という状況です。年内に策定・公表しますということ以上のことを申し上げることはできないです。数値目標の件についてもそうした検討の中でのお話ですので、現状特に申し上げられることはございません。

問)

今日ジャスダックが証券取引所として始まりましたけれども、新しい取引所に対してどのようなことを期待しているのかということについてお願いします。

答)

投資家にとって色々な特性を持った市場ができて、市場間の競争が行われるということは投資の機会、或いは投資の効率、或いは投資の利便性、色々なことを考える上で大変望ましいことだと思っています。昨年12月の金融審議会の報告でもジャスダックの取引所化ということについては市場間競争を促進するということで評価をされているということがございます。こうした中で期待することといたしましては、まずは第一に、有価証券取引市場としての、証券取引所としての機能を適切に発揮してもらって、取引所としての責務を果たしてもらう。これは当然のことですが是非やっていただきたいということです。それからもう一つは、ジャスダック市場の特性というものがある訳です。ビジネスモデルのようなものも御発表になっていますので、こうした特性を最大限に活用していただいて、それによって市場間競争を促進して資本市場全体が活力のあるものになっていくということ、これを是非期待したいと思います。

問)

ジャスダックに上場すると表明もしている西武鉄道の問題ですが、一応今週、東京証券取引所の方が上場廃止に実際になるということなのですけれども、その上場廃止にする証券取引所について聞きたいのですが、西武問題が色々取り沙汰されてから色々出てきたわけですけれども、企業によって東証の対応というのが若干バラツキが見られるということと、それから「所謂そういう虚偽記載は取引所では分からない、分かるわけがない」みたいなある意味審査機能みたいなものを自ら放棄したような言動も公言している部分もかなりあるのですけれども、海外ですと所謂審査部門というのが株式会社にではなくて、より公的な所にある国も多いかと思うのですが、監督官庁として東証が市場の審判役として現在きちんと機能しているのかどうか、それで相応しいのかどうか、それとももっと改革が必要なのかどうか、その点についてもしお考えがあればお願いしたいのですが。

答)

西武鉄道とその他の会社とのお話ということでございましたけれども、個々の上場株式の取扱いですから、取引所は自主規制規則に基づいて個々に判断をしていくということだろうと思います。西武鉄道の取扱いについてはそれとして、東京証券取引所での事情聴取等も踏まえた上で、規則に基づいての厳正な対応をなさっていると私は思っておりますし、この会社以外のところで監理ポストに割り当てられていた銘柄をどう処理するかというのもそれぞれの会社の事情というものを良く聴取なさった上で、その訂正情報がどういう性格のものであるのか、どれほど重大なものであるのかといったような点を含めて、これを踏まえて厳正に判断なさる、個々の判断だろうと思います。事情が違えばその取扱いというのは規則に照らして違ってよいのであれば、むしろ違っていないとおかしいわけで、事情に関わらず一律に扱うというわけにもいかないであろうと思います。大事なことは個々の事情を良く調べた上での規則に則った判断であるかどうかというところであると思いますが、それはそうなさっていると私は認識しています。

そして審査能力といった件でのお話ですが、多分これは鶴島社長の記者会見での御発言に関連した御指摘だと思いますが、私なりにどう理解しているかというのはきちんと申し上げた方がいいと思います。10月26日にアソシエント・テクノロジーの虚偽記載の疑いに関連して記者会見で御発言になった鶴島社長のお話だと思いますが、私の手元にある記録を引用しますと、鶴島さんは「一般論として上場審査において、財務諸表を最も重要な意味を持つものと考え、信頼性を確保するため公認会計士の監査意見が適正であることを上場基準においても求めていると、公認会計士が詳細にわたり監査し、適正との監査意見を出しているものを見て、再度それの適正性を審査するということは能力的にも実質的にも無理がある。公認会計士という専門分野の方が適正として監査報告書を出したものを前提に審査を行う今の仕組みは止むを得ない」とこういう御説明だと私は理解しておりまして、この御説明であればその内容は合理性があると私は思います。こうした認識に立って東京証券取引所は当然のことですが審査の内容や手続もきちんと決めた上で、それに沿った審査をなさっているわけでございますので、この御説明には合理性があるし、それは審査能力がないということを白状しているというような内容ではないと思います。それぞれの役目に応じてきちんとやる必要があるということであろう思います。ただ10月の中旬移行、証券取引法上のディスクロージャーを巡っては不適正な事例というのが相次いで判明しているわけです。これは私共としては一部の上場会社において市場に対する情報開示の姿勢に問題があったということで大変残念だと思いますし、東京証券取引所の認識としても「こういった事態が多くの投資者の信頼を損なうというような事例だ」というふうに断じた上で、「上場会社並びに証券市場に寄せられる社会的信頼の失墜を招きかねない事態だ」とこう仰っているわけです。これを踏まえて東京証券取引所は私共がディスクロージャー制度の信頼確保について対応策を発表しました11月16日の同じ日に、上場制度の見直し案を発表なさっています。これで東証の上場審査一般、或いは上場管理ということについて東証の内部でも改善策として上場制度の見直しというものを行うということで発表しておられますので、金融庁といたしましてはその具体的な実施状況、これは注視をしていきたいと思います。こうしたことによって審査について、まさに今仰ったような疑念を国民の皆様や投資家の皆様から持たれないようにきちんとした見直しをしていただくということが大切だと思います。

問)

西武と少し関連するのですが、継続開示義務違反に対する課徴金制度について、金融審議会の作業部会が「必要である」という見解で概ね一致したということなのですが、それを踏まえて金融庁でも検討されると思うのですが、課徴金の算出の仕方については、テクニカル的にも、法律的にも中々難しいところがあるようなのですが、それでもやはり年内を目途に何らかの結論を出すべきだというお考えなのでしょうか、それとも慎重な検討が必要ならば越年しても構わないというお考えなのでしょうか。

答)

継続開示の違反に対する課徴金のお話は仰るように、金融審議会では課徴金制度の導入という意見が多数であったと聞いております。私どもは11月16日に発表しました対応策の中でもそうしたことを念頭において策を提案しているわけでございますので、金融審議会において御意見がそういうことで大勢であれば、できるだけそういう具体化の検討というのは急ぐ必要があると考えています。技術的に難しい点があるというのは既に承知の上のことでございますので、にもかかわらず、それはやはり必要なことであるならば、急いで検討する必要があると思います。具体的に年内とか年が明けてとかいうことを申し上げられる段階にはありません。技術的な詰めが必要なものについては、きちんと詰めませんとそれは法制的にフィージブルでないものというのをいきなり持ち出しても問題をかえって拡大しますから、きちんとした検討を法律上の考え方も含めて行う必要があります。ただいつまでも時間をかけていていいとは考えていません。検討は急ぎます。

問)

もう一点、個別の話で申し訳ないのですが、三菱自動車の再建計画の見直しを今関係者が行っているところなのですが、その見直しの結果、三菱自動車に対して金融機関が新たに出資なり融資なりをするというスキームになった場合、それは与信管理上金融庁として問題があるということにならないのかどうか、可能な範囲内で御見解を教えてください。

答)

三菱自動車の件ということでお話ができないわけです。特定企業の再建のあり方というものを少なくともこうした場で金融当局が論じるということは適切でないと思います。一般的に申しますと、何かトラブルに陥った債務者がいるような場合の与信管理というのは、特にそれが大口の管理先であれば、それだけ透明度が高くて、しかも銀行の様々なステークホルダーの納得が得られるようなやり方で行われる必要があるし、それが真に必要な支援であるとするならば、真に必要であるということをわかりやすく示し、かつそれが実効性のある支援策であるということを明らかにする必要があると考えています。個々の扱いがどうすれば妥当であるかということは、申し上げるのは控えさせていただきます。

(以上)

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